東京国際映画祭のラインナップ発表、菊地凛子ら登壇 (original) (raw)

第37回東京国際映画祭ラインナップ発表、菊地凛子がトニー・レオンとの交流を懐かしむ

2024年9月25日 20:03 4

第37回東京国際映画祭のラインナップ発表記者会見が、本日9月25日に東京ミッドタウン日比谷BASE Qホールで開催。フェスティバル・ナビゲーターを務める菊地凛子のほか、映画監督の片山慎三大九明子吉田大八入江悠らが出席した。

チェアマンの安藤裕康は、本映画祭の目標として「国際交流」「未来の人材育成」「女性の活躍支援」を掲げる。8月に日伊映画共同製作協定が発効されたことによって、マルチェロ・マストロヤンニナンニ・モレッティの特集が組まれること、マストロヤンニの娘である俳優キアラ・マストロヤンニがコンペティション部門の審査員を務めることなどを明かした。

東京国際映画祭では今年から、女性監督の作品および女性の活躍をテーマとする作品にフォーカスを当てる部門ウィメンズ・エンパワーメントを新設。同部門のシニアプログラマーであるアンドリヤナ・ツヴェトコビッチは、各作品を選出する際の基準として「物語としてのパワー」「視点の多様性」「監督の明確なビジョン」の3つを挙げた。

菊地は「映画と一緒に育ってきました。このような大役が自分に務まるのかという気持ちもありますが、非常に光栄に思います」と挨拶する。これまで数々の映画祭に参加したことを思い返し、「映画祭に参加するのは、自分にとってご褒美をもらうような感覚。スタッフ・キャストと作り上げた作品で舞台に立つのは感慨深いものです」と言葉を紡ぐ。コンペティション部門の審査委員長を務めるトニー・レオンに関しては「大先輩ですね。とても気さくな方です。映画という共通言語を持ってお話しできることが宝物のよう」と述懐。そして“映画”という存在について「主人公と一緒に旅をして、人生を持って帰るような気持ちになります。私は映画からいろいろなことを学んで、今は(俳優として)出演することで恩を返している気持ちですね」と伝えた。

コンペティション部門には110の国と地域から2023本の応募があった。世界中から15本の作品が選ばれ、そのうち9本がワールドプレミアとなる。日本からは片山の「雨の中の慾情」、大九の「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」、吉田の「」が選出された。

片山は、自身の監督作「岬の兄妹」が上映された2018年の映画祭を懐かしみ「そこからほかの映画祭に呼ばれたりしたので、とても広がりのある場だなと思っています」とコメントする。「勝手にふるえてろ」「私をくいとめて」で過去に観客賞を受賞した大九は「すでに2回賞をいただいているので、まさかと思いました」と驚いた様子。今回ノミネートされた新作に関して「普段以上に言いたいことを入れて、わがままに作らせていただきました。どのように届くのか楽しみ」と期待を寄せる。そして吉田は、「敵」がモノクロで撮られたことに触れ「主人公のストイックな生活を描くのに、抑制的なモノクロがいいなと。初めての試みでしたが、観る側の想像力が最大限に持ち上がるというか、思っていた以上に豊かに感じましたね」と充実感をにじませた。

また、Nippon Cinema Now部門では入江が監督した5作品も上映。入江は出世作となった「SRサイタマノラッパー」が上映された2010年当時を「ジャージで登壇しましたね(笑)」と振り返る。そしてインディペンデント作品と大作の両方を監督していることについて「特集上映は(作品に)一貫性のある人が選ばれることが多いと思いますが、僕の場合はそれがないなと。飽きっぽいんですよね(笑)。大作をやると座組に飽きて、次はこぢんまりとやりたくなる」と告白した。

世界の映画界の潮流を示すワールド・フォーカス部門では、第81回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞に輝いたペドロ・アルモドバルの「ザ・ルーム・ネクスト・ドア(原題)」など28作品を上映。TIFFシリーズ特別上映では、ジャン=リュック・ゴダールがその死の前日に完成させた遺作「Scénarios & Exposé du film annonce du film “Scénario”」のアジアンプレミアも行われる。このほか日本映画クラシックス部門にて増村保造高倉健の特集上映も開催。菊地、磯村勇斗、Netflixプロデューサーの岡野真紀子による「ウーマン・イン・モーション」といったトークやシンポジウムの企画も多数予定されている。上映作品やイベントのラインナップは下記の通り。

第37回東京国際映画祭は、10月28日から11月6日にかけて開催。チケットの先行抽選販売が9月29日23時59分まで行われ、10月19日より部門別に順次一般販売される。

第37回東京国際映画祭

2024年10月28日(月)~11月6日(水)東京都 日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区

オープニング作品

クロージング作品

コンペティション

アジアの未来

ガラ・セレクション

ウィメンズ・エンパワーメント

ウィメンズ・エンパワーメント特別上映

ウィメンズ・エンパワーメント シンポジウム:女性監督は歩き続ける

ワールド・フォーカス

ナンニ・モレッティ監督特集

生誕100周年 マルチェロ・マストロヤンニ特集

第21回ラテンビート映画祭 IN TIFF

メキシコの巨匠 アルトゥーロ・リプステイン特集

アニメーション

アニメ・シンポジウム

Nippon Cinema Now

入江悠 監督特集

日本映画クラシックス

生誕100周年 増村保造特集

没後10年 高倉健特集

ユース

TIFFティーンズ

TIFFチルドレン 山崎バニラの活弁小絵巻 2024

TIFFティーンズ映画教室2024

TIFFシリーズ

TIFFシリーズ特別上映

サーチライト・ピクチャーズ設立30周年企画

福島浜通り映像・芸術文化プロジェクト×東京国際映画祭2024~巨匠タル・ベーラとみる福島浜通り~

ワークショップ制作映画上映

サモ・ハン マスタークラス

黒澤明賞

黒澤明の愛した映画

エシカル・フィルム賞 受賞作品発表・授賞式・トークセッション

ノミネート作品

特別上映

コロンビア・ピクチャーズ100周年記念 「ヴェノム」ドルビーシネマ版 日本初上映

東京国際映画祭 屋外上映会2024

TIFF/NFAJ クラシックス 映画監督 吉田喜重

その他企画

第37回東京国際映画祭 予告映像

今週公開の新作映画(1月24日付)

続編の楽しさがわかった「ホーム・アローン2」

父の遺言をきっかけに故郷へ、トランスジェンダーの女性ダンサー映す「孔雀」配信

4

あの、自分の芸名がちょっとイヤ