東映ラインナップ発表会開催、「花まんま」前田哲ら登壇 (original) (raw)

東映のラインナップ発表会に「花まんま」の前田哲ら登壇、大友啓史は「宝島」アピール

2025年1月16日 18:11 4

2025年から2026年にかけての東映配給作品を紹介する「東映ラインナップ発表会」が、本日1月16日に東京・丸の内TOEIで開催。あわせて同劇場の閉館日についてもアナウンスされた。

同社がラインナップ発表会を行うのは、2022年以来となる。東映の代表取締役社長・吉村文雄は、「2022年、東映はお客様ファーストの映画を作ろうという考えのもと、これまでプロデューサーの勘と情熱に頼ってきた企画作りに、マーケティングデータや社内の各部の意見を反映させる企画審議システムを整備しました。それを通過した攻めのラインナップをご案内できることをうれしく思います」と挨拶。“推しポイント”として、吉村は「東映アニメーション作品に限らず、アニメ作品にますます力を入れていく」「海外展開を積極的に手がけていく」「泣かせるラインナップ」と述べた。

イベントには、4月25日公開の「花まんま」で監督を務めた前田哲が登壇。彼は同作について「朱川(湊人)さんの原作に出会ってから17年ぐらい時間が掛かってしまったのですが、僕の中ですごく思いが詰まっている作品。関西弁ネイティブのトップ俳優から当たろうということで鈴木亮平さんと有村架純さんに声を掛けたところ、快く話に乗ってくださった」とキャスティングの経緯に言及する。また「2人は前世で兄妹だったんじゃないかと思うぐらい、息が合っていました」と撮影時を振り返り、「兄と妹の物語と思いきや……という展開があるので、2度、3度と楽しんでもらえると思います」と自信をうかがわせた。

続いて、STUDIO4°Cが制作したアニメーション作品「ChaO」の今夏公開が解禁された。同作は、人間と人魚が共存する未来を舞台にしたラブストーリー。プロデューサーである田中栄子は、「『誰にも言わず、7年ほど前からこっそり作ってきた4°Cのオリジナル映画があるんですけど……』と東映の方に恐る恐る観ていただいたところ、高く評価していただいて、タッグを組ませていただくことになりました」と話す。続けて「10万枚以上、手描きで描かれているので、作画力のすごさも感じてもらえたらありがたいなと思います」と力を込めた。同作の監督は青木康浩が務めている。

9月19日に公開される「宝島」の監督・大友啓史からはビデオメッセージが到着。彼は「(真藤順丈の)原作の中に込められている“生きろ”という痛烈なメッセージに僕自身が励まされ、完成にこじつけられました」とコメントする。妻夫木聡が主演を務め、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太が共演する同作は、アメリカの統治下にあった戦後の沖縄を舞台に、米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれた若者たちの物語。大友は「これまでは、時間を忘れて楽しんでいただくことを意識して映画を作ってきましたが、今回の作品は、皆さんに時間を忘れて沖縄の歴史の中に身を置いていただき、少しでもあの時代を体験してもらいたい」と熱意を込めた。

12月25日に公開されるアニメーション作品「ペリリュー -楽園のゲルニカ-(仮題)」からは、監督の久慈悟郎が登壇した。太平洋戦争末期のペリリュー島を舞台に、マンガ家志望の兵士・田丸の視点から、日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場を生きる若者の日常が描かれる同作。久慈は武田一義の原作マンガに触れ「とてもかわいらしくてやわらかい表現で、ほかのマンガでは許されないような凄惨な描写が入っている。映画でも絵の力を借りて、そこにあった事実から逃げないようにがんばって表現していきたい」と力強く宣言した。

そのほか、藤井道人が監督を務めるタイトル未発表の今冬公開作に関しては、東映の映画事業部門長兼映画編成部長の出目宏が「超豪華俳優が演じる絆の物語」と紹介する。出目は「チャレンジが数年かけて身を結ぶよう、この1年間も大切に映画を作り、配給・宣伝していきたい」、吉村は「実はまだ2、3作品隠し玉がありますので、後日改めて発表していきたいと思います」と語った。

最後に吉村は「今回はどうしても丸の内TOEIでやりたかった。というのも、今年の7月で本社が(東京・)京橋に移転するのに伴い、東映の最後の直営館である丸の内TOEIを7月27日に閉館することになりました」「現在プロジェクトチームを立ち上げ、閉館までのさまざまな企画を検討しています」と報告。そして「今後も心の底から楽しいと思ってもらえる映画を届けるため、できることはすべてやっていこうと思っています。2025年は巳年ということで、皆様に劇場で“ヘビーローテーション”していただける作品をそろえたつもりです」とアピールした。

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