女性の権利について語りたい、「ドマーニ!」企画背景 (original) (raw)

女性の権利について語りたい、イタリア映画「ドマーニ!」監督が語る企画背景

2025年3月8日 20:30 4

戦後の荒廃したローマを舞台に、たくましく生きる市民と権利を渇望する女性たちの姿を描いたイタリア映画「ドマーニ! 愛のことづて」。本日3月8日の国際女性デーに合わせて、同作で監督と主演を務めたパオラ・コルテッレージのインタビュー映像がYouTubeで公開された。

物語は1946年のローマにて、家族と一緒に半地下の家で暮らす主婦デリアのもとに、1通の謎めいた手紙が届いたことから展開していく。コメディエンヌ兼俳優であるコルテッレージが監督デビューを果たし、自らデリアを演じた。

企画が生まれた経緯について、コルテッレージは「女性の権利について語りたいという思いから生まれたものです」と語り、「時代背景は過去に設定されていますが、現代にもつながる問題について語っています。愛情と所有というものを混同してしまって、非常にバランスの悪い関係がカップルの間に生まれてしまっています」と指摘。そのうえで「現在は許されないことだと誰もがわかっているけれど、あえてそういった問題を扱い乗り越えていくべきだと感じ、この映画を作りました」と続ける。

主人公デリアの人物像については「あの当時現実にいたであろう人物。ひどい状況にあっても、当時は多くの女性たちがそれを受け入れざるを得なかった。女性に対する保護のさまざまな仕組みもありませんでしたし、離婚も容易ではなく、逃げ出す方法すらなくて身動きできない状況にあったわけです。そういった典型的な女性を描くことで、デリアというキャラクターが誕生しました」と説明した。

イタリアで600万人を動員し、2023年のイタリア国内興行収入ランキングで「バービー」や「オッペンハイマー」を抑えて1位を記録した本作。コルテッレージは、ある若い女性の感想が特に心に残っていると振り返り、「『自分は自由でありたい、常に自由を感じていたいと胸がいっぱいになって映画館を出た』と言ってくれたことがとてもうれしかった。それぞれの方がこの映画をご覧になって、さまざまな刺激を持っていろんな感情を抱いて映画を自分なりに解釈してほしいと思っています」と伝えた。「ドマーニ! 愛のことづて」は、3月14日より東京のBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開。

なお国際女性デーは、女性たちが平和と安全、組織やコミュニティにおける地位向上などの可能性を広げるため、そしてさらなる前進に向けて話し合う機会として、1975年に国連によって定められた記念日だ。1904年に米ニューヨークで婦人参政権を求めたデモが行われたことに由来し、毎年さまざまなイベントが開催されている。

映画「ドマーニ! 愛のことづて」パオラ・コルテッレージ インタビュー映像

©2023 WILDSIDE S.r.l - VISION DISTRIBUTION S.p.A

パオラ・コルテッレージのほかの記事

パオラ・コルテッレージのほかの記事

パオラ・コルテッレージの映画作品

パオラ・コルテッレージの映画作品

開始5秒で心をつかまれた「ロッキー」

池松壮亮×石井裕也「本心」TELASA、J:COM STREAM、みるプラスで配信

成宮寛貴演じる殺人鬼の狂気がのぞく、ABEMAドラマ「死ぬほど愛して」予告解禁

1

藤井風、ヨーロッパツアー開催

3

阿部サダヲ×宮藤官九郎「不適切にもほどがある!」復活、SPドラマが来春放送