今田美桜、北村匠海が語る“逆転しない正義”とは (original) (raw)

朝ドラ「あんぱん」今田美桜、北村匠海が語る“逆転しない正義”とは

2025年3月10日 15:02 3

連続テレビ小説「あんぱん」の第1週試写会が本日3月10日に東京・NHK放送センターで行われ、キャストの今田美桜北村匠海DISH//)、制作統括の倉崎憲が登壇した。

中園ミホが脚本を手がける本作は、小松暢とやなせたかしをモデルとした物語。何者でもなかった朝田のぶと柳井嵩があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでが描かれる。今田がのぶ、北村が嵩役でキャスティングされた。

初回放送を3月31日に控え、倉崎は「撮影が進むたびに今田美桜さん、北村匠海さんに出ていただいて間違いなかったと、噛み締めている日々です!」と自信を見せる。今田は「現場が本当に明るくて、みんなが生き生きしているんです。そんな中で朝田のぶを演じることができてありがたいです」とにこにこと伝えた。

本作で6度目の共演となる今田と北村。今田は「本当に助けていただいています。落ち着いていて冷静でやわらかい方というのは、これまでの共演で感じていたものと変わらないんですけど、『あんぱん』の現場では等身大の北村さんが見える瞬間があったりして、ほっとします」と明かし、「嵩はのぶみたいに笑う人じゃないので、嵩のうれしそうな顔を見たり、感情が大きく動く姿を見るとのぶとしてうれしいです」と笑みをこぼした。

一方の北村は「『東京リベンジャーズ』では何度も救いに行ったんですけど、今回は嵩がのぶに救われることがすごく多い」と言い、「今田さんはリハーサル、テスト、本番と何1つ手を抜かない。そして今、目の前で起きていることをキャッチして、それをすぐに自分の感情に乗せることができる力を持った人だと感じています」とたたえる。また「『あんぱん』の空気を作り上げているのは座長の今田さんです。今、男だけで戦争のパートを撮っているんですが、スタッフさんたちが今田さんを求めているのをひしひしと感じているんです。それは嵩としてもそう。のぶがいてこその『あんぱん』なんだなと」としみじみと述べた。

本作に出演するにあたって「アンパンマン」の見方に変化はあったか?という質問が飛ぶと、今田は「いろいろ知って、そして自分で演じていくうちに、やなせさんの作品は暢さんがいたからこそできたものなんだろうなと思いました。作品の中に暢さんの明るさを感じます」と回答。北村は「実在の人物を演じるのは(明石家)さんまさん以来で、緊張してます」と告白し、会場を和ませてから「『アンパンマン』も読み直しましたし、やなせさんのインタビューをずっと見ていました。どこかお調子ものな雰囲気を感じつつ、戦争など人生でさまざまなことを経験し、“逆転しない正義”を描くまでに至る。達観するまでをどう演じるかというのはすごく考えています」と真摯に語った。

“逆転しない正義”とはどういうものだと思うか?と問われた北村は「やなせさんがすでに答えを出していて、悪いやつを倒すことが正義ではなく、飢えている人に食べ物を分け与えることが正義だと『アンパンマン』を通して、子供たちに自然に伝えられていると思います。戦争のシーンを撮影するにあたって、自分も実際に飢えを経験して、食べることと生きることはつながっているのだなと実感しているんです。“逆転しない正義”は食べることであり、生きることなんだろうなと、いろいろな場面で感じています」と口にする。

今田は「正直、模索中です」と素直に話し、「今、ちょうど、のぶが信じていた正義が逆転し始める部分を撮影しているんです。人によって正義は違うし、そこで衝突がたくさん起こっていく。『あんぱん』を通じて、たくさん勉強させていただいていて、自分の中で答えを見つけることができたらいいなと思っています」と願いを込めた。

「あんぱん」は3月31日にNHK総合ほかで放送スタート。演出は柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉が担当する。

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