役所広司、チャン・ドンゴンらがAFAで香港へ (original) (raw)
第18回アジア・フィルム・アワード(AFA)の授賞式が香港の西九龍文化地区の戯曲センターで3月16日に開催され、インド・フランス・オランダ・ルクセンブルクの合作「All We Imagine as Light」が作品賞に輝いた。
2007年から開催されているアジア・フィルム・アワードは、優れたアジアの映画作品を世界に紹介する映画賞。授賞式に先立ち2時間以上にわたって行われたレッドカーペットには、日本から特別功労賞に輝いた役所広司、AFAアンバサダーのディーン・フジオカ、ユース・アンバサダーの岡田将生、Rising Star Awardを与えられたKoki,のほか、長塚京三、河合優実、光石研、池松壮亮、瀧内公美、栗原颯人らがノミネート作品ごとに登場した。
さらにユース・アンバサダーのオークベープ・チュティモン、リン・ボーホン、ロー・ジャンイップや、Excellence in Asian Cinema Awardに選出されたチャン・ドンゴン、タン・ウェイら多数のゲストがレッドカーペットへ。ユー・シー、ウィン(メータウィン・オーパッイアムカジョーン)、アリス・クー、ジャスパー・リウ、フィリップ・ンらの姿も見受けられ、会場ではファンの歓声が飛び交う。最後に審査委員長のサモ・ハン(サモ・ハン・キンポー)が現れた。
授賞式でフジオカはアンバサダーとして「ここ香港は、私の映画制作への情熱を1つにしてくれた街です。再びこの愛すべき街に戻り、国や地域を越えて映画人が集う素晴らしいイベントに参加できることを心から感謝しています」と英語で挨拶。岡田は「『ドライブ・マイカー』という映画で、このアジア・フィルム・アワードにノミネートされるという光栄な機会にも恵まれました。映画に心から感謝しすべての機会に感謝しています。これからも努力してまいります」と思いを伝えた。
作品賞に輝いたのは、ムンバイを舞台とした「All We Imagine as Light」。サモ・ハンの口から作品名が読み上げられた瞬間、会場からは歓声が上がる。監督のパヤル・カパディアは、英語で「とても光栄です。これは本当に特別なことです」と興奮を伝え、「素晴らしいアーティストたちとともに映画を作り上げたことを、とてもうれしく思います」とスピーチした。監督賞に選ばれたのは「敵」の吉田大八。彼は受賞を驚きつつ「僕が若いときから愛読していた、筒井康隆先生の小説を映画化するという幸運にまず恵まれて、それを信頼できるスタッフたち、素晴らしい俳優たちと一緒に創り上げるという、監督としては最高に恵まれた体験でした」と回想する。なお日本で興行収入3億円のヒットを記録した「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」は、美術賞と編集賞の2冠となった。
主演男優賞は「お父さん」のラウ・チンワン、主演女優賞は「サントーシュ」のシャーハーナー・ゴースワーミーの手に。助演男優賞は「黙視録」のリー・カンション、助演女優賞は「Yen and Ai-Lee」のヤン・クイメイが獲得している。新人俳優賞に輝いたのは、「HAPPYEND」の栗原。自身の名前が呼ばれると、大きく目を見開き驚きの表情を浮かべ、満面の笑みで監督の空音央とハグし、ステージに向かう。栗原は「すべてのキャスト、スタッフに感謝と愛を伝えたいです」とスピーチした。
授賞式では、特別賞の受賞者によるスピーチも行われた。Koki,は壇上に上がると、英語で「今、胸が高鳴っています」と切り出し「Rising Star Award を受賞できたことは、私にとって本当に大きな意味があります。この賞は、私に大きな勇気と決意を与えてくれました」と述べた。役所は「歴代の受賞者の方々のお名前を見ると、この賞の重みを感じます。この重みが励ましてくれます。残された俳優人生の中で、少しでもアジアの映画界に貢献できるように、頑張ります」と言葉を紡ぐ。
受賞結果の一覧は以下の通り。
※Koki,のoはマクロン付きが正式表記
第18回アジア・フィルム・アワード 受賞結果
※★印が受賞者、受賞作品
作品賞
★「All We Imagine as Light」(インド、フランス、オランダ、ルクセンブルク)
「ブラックドッグ」(中国)
「パミョ/破墓」(韓国)
「敵」(日本)
「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」(香港)
監督賞
パヤル・カパーリヤー「All We Imagine as Light」
グァン・フー「ブラックドッグ」
チャン・ジェヒョン「パミョ/破墓」
リティ・パン「ポル・ポトとの会合」
★吉田大八「敵」
主演男優賞
エディ・ポン「ブラックドッグ」
チェ・ミンシク「パミョ/破墓」
★ラウ・チンワン「お父さん」
長塚京三「敵」
マイケル・ホイ「ラストダンス」
主演女優賞
カニ・クスルティ「All We Imagine as Light」
シルヴィア・チャン「娘の娘」
河合優実「ナミビアの砂漠」
キム・ゴウン「パミョ/破墓」
★シャーハーナー・ゴースワーミー「サントーシュ」
助演男優賞
光石研「夜明けのすべて」
池松壮亮「ぼくのお日さま」
★リー・カンション「黙視録」
チュー・パクホン「ラスト・ダンス」
フィリップ・ン「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
助演女優賞
Maggie LI Lin Lin「All Shall Be Well」
ディヴィヤ・プラバー「All We Imagine as Light」
イム・ジヨン「リボルバー」
瀧内公美「敵」
★ヤン・クイメイ「Yen and Ai-Lee」
新人監督賞
山中瑶子「ナミビアの砂漠」
空音央「HAPPYEND」
ドン・ズージェン「わが友アンドレ」
★サンディヤ・スリ「サントーシュ」
チューン・ミン・クイ「ベトとナム」
新人俳優賞
イ・ドヒョン「パミョ/破墓」
★栗原颯人「HAPPYEND」
プッティポン・アッサラッタナクン「Lahn Mah(原題)」
ディラン・ソウ「お父さん」
ダオ・ドゥイ・バオ・ディン「ベトとナム」
脚本賞
和田清人、三宅唱「夜明けのすべて」
パヤル・カパーリヤー「All We Imagine as Light」
チャン・ジェヒョン「パミョ/破墓」
ピエール・エルワン・ギヨーム、リティ・パン「ポル・ポトとの会合」
★モハマド・ラスロフ「聖なるイチジクの種」
衣装デザイン賞
ヤン・ドンリン「千里江山図」
★チェ・ユンソン「パミョ/破墓」
Dorjee Dradhul GURUNG「Shambhala」
宮本茉莉「敵」
ブルース・ユー、カレン・イップ「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
美術賞
フォ・ティンシャオ、LI Chang「ブラックドッグ」
ファム・フォン・ラン「Don’t Cry, Butterfly」
SEO Sung-kyung「パミョ/破墓」
林田裕至「箱男」
★ケネス・マク、CHAU Sai Hung Ambrose「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
編集賞
Clément PINTEAUX「All We Imagine as Light」
リティ・パン、マチュー・ラクラウ「ポル・ポトとの会合」
ウィリアム・チャン「わが友アンドレ」
ジョジョ・セッ「お父さん」
★チュン・カーファイ「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
撮影賞
★ホン・ギョンピョ「Harbin」
リュー・ソンイェ「わが友アンドレ」
アジズ・ジャンバキエフ「Shambhala」
四宮秀俊「敵」
チェン・チュウキョン「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
音楽賞
Hi’Spec「夜明けのすべて」
キム・テソン「パミョ/破墓」
勝本道哲「箱男」
★ワンピン・チュー「ラスト・ダンス」
川井憲次「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
視覚効果賞
Danny YIN「ブラックドッグ」
佐藤史郎、小張泰洋「黒の牛」
トミー・クオ、チウ・チュンイー「Dead Talents Society」
★KIM Shin-chul, Daniel SON「パミョ/破墓」
ジュールス・リン、MA Siu Fu、ギャレット・K・ラム、YEE Kwok Leung「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
音響賞
Zurab KURMANBAYEV「士官候補生」
KIM Byung-in「パミョ/破墓」
★ドゥ・ドゥーチー、TU Tse-Kang「黙視録」
YIU Chun Hin、CHEUNG Man Hoi、TO Burnard Davy「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」
ヴィンセント・ヴィラ「ベトとナム」
特別功労賞
役所広司
Excellence in Asian Cinema Award
チャン・ドンゴン、タン・ウェイ
AFA Next Generation Award
ウー・カンレン
AFA Rising Star Award
Kōki,
2024 Highest-Grosing Asian Film
「YOLO 百元の恋」