「チ。」魚豊ら15名が映画「教皇選挙」を推薦 (original) (raw)
3月20日に封切られる映画「教皇選挙」より、15名の著名人による推薦コメントが到着。映画監督のアレクサンダー・ペインやアン・リー、「チ。―地球の運動について―」で知られるマンガ家・魚豊らが本作の魅力をつづった。
カトリック教会の最高指導者にしてバチカン市国の元首であるローマ教皇を決める教皇選挙(コンクラーベ)を描いた本作。レイフ・ファインズが選挙を執り仕切りながら候補者たちの思惑に翻弄される首席枢機卿ローレンスを演じ、「西部戦線異状なし」のエドワード・ベルガーが監督を務めた。
昨年日本でも「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」が公開されたペインは「最初の5分で分かる。これこそが映画だ」と称賛。「グリーン・デスティニー」で知られるアン・リーは「ストイック。クレイジー。驚くべき表現力」とその魅力を端的に語る。
また魚豊は「珠玉のミステリーとサスペンスは、ただ実直に、人の“信仰”を描写する事により生じると証明する作品。同様に、投票の根拠とは、理屈でも情勢でもなく、“己の信仰”との対話だった筈だ。そう、選挙とは戦略では無い! この面白さに、魂の清き一票を!」とコメントを寄せた。
「チェーザレ 破壊の創造者」で知られる惣領冬実は「『教皇の器』とは何なのか? ラストの衝撃は現代を生きる私達への問いかけなのかもしれない」と推薦。マンガ家・文筆家・画家のヤマザキマリは「神の下す決断は我々人間の不完全さをいとも簡単にあらわにする。映画の力というものを久々に痛感した傑作」と語っている。
このほかライターのISO、総合映画情報を届けるオスカーノユクエ、英文学者の北村紗衣、ゲームクリエイターの小島秀夫、カトリック司祭の晴佐久昌英、コラムニストの山崎まどからによるコメントも以下の通り。YouTubeではコメントを収めた特別映像も公開中だ。
ISO(ライター)コメント
バックラッシュが吹き荒れる今の世界に手向けられた、変革への願いを宿す驚異の傑作。
研ぎ澄まされたショットの釣瓶打ち、驚天動地のツイスト、極限まで緊張を高める編集と音響。
すべてが圧巻で、押し寄せる映画的快楽に溺れ死ぬかと思った。
越前敏弥(翻訳家)コメント
根比べのコンクラーベ。
びっくり仰天の結末。
「天使と悪魔」をしのぐとんでもない作品が現れた。
オスカーノユクエ(総合映画情報)コメント
一級の美術品を鑑賞中にドロドロの権力争いに巻き込まれ、挙げ句驚愕の結末にのけぞるという稀有な体験!
北村紗衣(英文学者)コメント
豪華な衣装に身を包んだ神父たちがお互いの足を引っ張り合う様子を、クスクス笑いながら楽しんでください。
小島秀夫(ゲームクリエイター)コメント
国内のシネフィルの多くは、“教皇選挙”というテーマに共感できないかもしれないが、その“信仰心”は捨てた方がいい。冒頭から最後までひとときも飽きさせない。正真正銘のミステリーの傑作だ。全てのカットのレイアウトや色設計、絵創りの細部に“神”が宿っている。それゆえに、誰もが映画への“信仰心”を厚くすることだろう。僕なら、“映画界の教皇選挙”でエドワード・ベルガー監督に投票する。
中村光(マンガ家)コメント
赤と白と黒の美しい密室。枢機卿たちの素晴らしい演技にかっこよすぎる衣装。見たかったものがぎっしり詰まっていました!
七尾与史(ミステリ作家)コメント
サプライズの先にさらなる衝撃!
この衝撃がもし実現したら世界はどう反応するのだろうかと考えてしまった。
晴佐久昌英(カトリック司祭)コメント
教皇選挙には人知を超えた聖霊の風が吹くと言われているが、
まさにその風がこの映画自体をも吹き抜けている。
松本佐保(日本大学国際関係学部 教授)コメント
700年の歴史ある教皇選挙。絵画の様な美しさと限りなくノンフィクションな策略ドラマに目を奪われる。
山崎まどか(コラムニスト)
ポリティカル・サスペンスよりもスリリングで、
どんなアクション大作よりも派手やか、
息もつかせぬ謀略劇を堪能した!
驚くようなエンターテインメント作品である。
映画「教皇選挙」特別映像 -コメント篇-
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