記録映画「はだしのゲンはまだ怒っている」予告公開 (original) (raw)
ドキュメンタリー映画「はだしのゲンはまだ怒っている」の予告編がYouTubeで公開された。
中沢啓治によるマンガ「はだしのゲン」の誕生から現在を見つめる同作は、2024年9月にBS12 トゥエルビで放送されたテレビ番組「『はだしのゲン』の熱伝導 ~原爆漫画を伝える人々~」を映画化したもの。「はだしのゲン」では、原子爆弾で被爆した広島の少年ゲンが、貧困や偏見に苦しみながらも力強く生き抜く姿が描かれた。ゲンのモデルは中沢自身だ。
予告編では、週刊少年ジャンプで1973年に連載がスタートしたことや、現在25カ国で翻訳出版されていることが説明されていく。しかし近年は「教育現場にふさわしくない」という理由で図書館から本が撤去されたり、広島市の平和教材から削除されていることがナレーションで明かされる。映像には中沢が描いた原爆投下後の広島の絵、マンガ「はだしのゲン」内でゲンの家族が死んでいくカットも映る。中沢の妻・ミサヨ氏など多くの人のインタビューも収められた。
このたび森達也、宇多丸(RHYMESTER)らのコメントが到着。森は「歴史修正やヘイトは増えている。ゲンは『まだ怒っている』のではなく、『もっと怒っている』はずだ」と、宇多丸は「もし、『はだしのゲン』がこれほど広く読まれていなければ……核兵器というものに対して、日本人の多くもまた、いまだにハリウッド映画レベルの呑気な認識しか持てていなかったかもしれない」とつづった。そのほか届いたコメントは下部に記載している。
さらに上映開始日が決定。広島・サロンシネマで11月14日、東京・ポレポレ東中野で11月15日よりスクリーンにかけられる。
込山正徳が監督した「はだしのゲンはまだ怒っている」は全国で順次公開。大島新と前田亜紀が共同プロデューサーとして参加した。
ドキュメンタリー映画「はだしのゲンはまだ怒っている」予告編
内田也哉子(文筆家)コメント
「6歳の中沢さんが見た地獄」から、
私たち大人は何を学べるでしょうか。
小さなゲンを常に心に抱くことで、
平和ある未来は自ずと形作られるのだと思います。
ライムスター宇多丸(ラッパー / ラジオパーソナリティ)コメント
もし、「はだしのゲン」がこれほど広く読まれていなければ……核兵器というものに対して、日本人の多くもまた、いまだにハリウッド映画レベルの呑気な認識しか持てていなかったかもしれない。不愉快な現実=歴史をこそ直視し語り継ごうとするこの真の「国⺠的マンガ」を、つまり我々は決して、手放してはならないのだ。
武田砂鉄(ライター)コメント
まだ怒っているゲンが、ずっと問いかけてくる。
歴史とは都合よく捻じ曲げられるものだと予見していたのかもしれない。
宮崎園子(フリーランス記者)コメント
軍国主義と核兵器の犠牲になった人々の声を背負って、怒り続けたゲン。
その居場所が、広島にすらなくなりつつある。
ゲンの怒りは嘆きにもなり、今、わたしたちに向けられている。
もう忘れてしまったのか、再び繰り返すのか、と。
信友直子(ドキュメンタリー映画監督)コメント
30年来の盟友が、平和への祈りを込めて、凄い熱量で「被曝80年」に発信する傑作。後世に残すべき貴重な証言の数々は、監督の人柄が引き出したものだろう。そして思わずニヤリとさせる毒も忘れない。さすが込山監督!
森達也(映画監督 / 作家)コメント
プーチンの脅しによって核抑止論がまやかしであることが明らかになったはずなのに、いまだに日本は核兵器禁止条約に加盟しない。イスラエルを⻄側世界は止められない。歴史修正やヘイトは増えている。ゲンは「まだ怒っている」のではなく、「もっと怒っている」はずだ。
©︎BS12 トゥエルビ
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