「素敵なダイナマイトスキャンダル」特集 実母がダイナマイト心中!編集者・末井昭の波乱万丈な実体験を映画化 - 映画ナタリー 特集・インタビュー (original) (raw)

「素敵なダイナマイトスキャンダル」

「南瓜とマヨネーズ」の冨永昌敬が監督を務めた「素敵なダイナマイトスキャンダル」が3月17日に封切られる。“実母が隣家の息子と不倫の末にダイナマイト心中”という体験を持つ編集者・作家の末井昭による同名エッセイに、関連著作や談話を追加して映画化した本作。柄本佑演じる末井がキャバレーの看板描きなどを経てエロ雑誌の編集長になり、時代のカリスマと化していくさまが昭和カルチャーを背景に描かれる。末井を取り巻く女性たちを前田敦子、三浦透子、尾野真千子ら三者三様の魅力を放つ女優たちが演じ、さらに峯田和伸、松重豊、村上淳など個性的な面々が顔をそろえた。

本作の公開を記念し、ナタリーでは映画、音楽、コミックとジャンルを横断し全4回にわたる特集を実施。監督やキャストに加え、さまざまな業界で活躍中の著名人たちが「素敵なダイナマイトスキャンダル」の魅力を語る。

文 / 山川奈帆子

原作者・末井昭の波乱万丈な人生

原作本の表紙は和服姿で女装をしている末井の写真。一度見たら忘れられない強烈なパンチ力だが、女装が趣味の末井は編集長を務める雑誌パチンコ必勝ガイドのCMに振袖姿で登場したことも。ギャンブルや不動産投機などで3億円以上もの借金を抱えたり、ダブル不倫の末離婚して2度目の結婚、ガン闘病など、好きなものを追い続けて生きてきたその人生はとにかく波乱万丈。2014年には「笑える自殺の本を作ろう」という思いで執筆した書籍「自殺」が第30回講談社エッセイ賞を受賞し、新たなファンを増やした。さらにバンド、ペーソスのメンバーとしても活動し、テナーサックスを担当している。今年70歳を迎える末井の人生はまだまだ素敵なスキャンダルに満ちていそうだ。

左から末井昭を演じる柄本佑、末井昭本人。

「素敵なダイナマイトスキャンダル」

2018年3月17日(土)公開

ストーリー

岡山の田舎町に生まれ育った末井昭は、7歳のときに母・富子が隣家の息子とダイナマイトで心中し、衝撃的な死に触れる。18歳で田舎を飛び出した末井は、工場勤務、キャバレーの看板描きやイラストレーターを経験し、エロ雑誌の世界へと足を踏み入れる。末井はさまざまな表現者や仲間たちに囲まれ編集者として日々奮闘し、妻や愛人の間を揺れ動きながら一時代を築いていく。

スタッフ / キャスト

※R15+指定作品