M!LK吉田仁人&塩﨑太智 / 竹内唯人&ロイが語る「トムとジェリー」 - 映画ナタリー 特集・インタビュー (original) (raw)

2020年に生誕80周年を迎えたアニメーションシリーズ「トムとジェリー」。世界中から愛され続けてきた同シリーズが実写映像とアニメーションの組み合わせで映画化、全国で大ヒット公開中だ。

才能豊かだがいつもやられっぱなしのドジなネコのトムと、かわいらしい見た目と裏腹にいたずら好きなズル賢くて容赦ないネズミのジェリー。顔を合わせればケンカばかりで永遠のライバルであるふたりが、本作ではあるミッションを遂行するためまさかのタッグを組む!?

特集の第1弾には5人組ボーカルダンスユニット・M!LKから吉田仁人と塩﨑太智が登場。同期として事務所に入り、ともに切磋琢磨してきた2人は「一番仲がいい」と認め合う一方、トムとジェリーの関係性にも当てはまるとか。自らの経験も踏まえて映画の感想を語ってもらった。第2弾ではYouTube「超十代チャンネル」で共演し、Z世代を中心に支持を集める竹内唯人とロイの仲良しコンビが「トムとジェリー」の“ぶっ飛んだ”魅力を熱弁!

取材・文 / 金須晶子 撮影 / 曽我美芽

吉田仁人×塩崎太智 インタビュー

実写だからリアルに物が壊れまくる(太智)

──「トムとジェリー」と言ったらどんなイメージをお持ちでしたか?

吉田仁人 小さい頃、買い物に行くとあらゆるところで「トムとジェリー」のグッズを見かけた記憶があります。家にもDVDがあったので、同じ話を何回も観ては、いつも同じところで笑っていました。生活の中のどこかにあった存在です。

塩﨑太智 僕も家に短編集のDVDがあったので、それをずーっと観ていました。言葉がわからない子供でも、動きだけで笑えるじゃないですか。実写ではありえないような表現が面白くて、子供ながらに笑いまくっていました!

吉田仁人

塩﨑太智

──そんな「トムとジェリー」が実写とアニメーションを融合させた“ハイブリッド作品”として生まれ変わりました。先ほどご覧になったばかりですが、いかがでしたか?

太智 アニメーションの世界のイメージしかなかったので、現実の景色の中にキャラクターたちが溶け込んでいる映像には、進化してる!と驚きました。

仁人 アニメーションは画質も含めてクラシカルな雰囲気でしたが、映画ではトムとジェリーの姿がクリアになっていたのにも進化を感じました。でも違和感はなくて。映画の舞台になったニューヨーク自体、自分からしたら異世界のような部分もあるのでスッと入り込めたのかもしれません。

太智 出てくる動物はみんなアニメーションでしたね。短編アニメーションと比べて、映画では動物と人間がたくさん絡むのも新鮮でした。そういう新しさがある一方で、トムとジェリーは“ちゃんと”しゃべらない。動きだけで楽しませるという「トムとジェリー」の醍醐味を貫いてくれたのはうれしかったです。

仁人 物もいっぱい壊してたよね。

太智 そうそう! 「トムとジェリー」ってケンカのせいでいろんなものがぐっちゃぐちゃになるのが面白いからね。映画では実写でリアルに物が壊れまくっていて、さすが、やってくれたな!って(笑)。

「トムとジェリー」

──映画ではニューヨークの高級ホテルが舞台となります。普通のホテルではなく“5つ星ホテル”にした理由を、製作スタッフは「壊せる物がたくさんあるから」と話していました。

太智 なるほど。物がたくさんあって、しかも“価値のある物を壊す”ことで別の面白さも生まれてくるという。

仁人 貴重な物が片っ端から粉々になっていくのは、あーあーあーと思いながらも笑うしかなかった!

僕、一目惚れしたんです(仁人)

仁人 (唐突に)主人公ケイラ役のクロエ・グレース・モレッツさん。前に「イコライザー」という映画を観たとき、僕、一目惚れしたんですよ。

太智 なんの話!?

仁人 いや、今日は「トムとジェリー」を楽しみにここに来たじゃない? そうしたら、あれ、クロエさんじゃん!ってなって。そこもうれしかった(笑)。

左からケイラ(クロエ・グレース・モレッツ)、ケイラの上司テレンス(マイケル・ペーニャ)。

──動物だけじゃなく、人間も個性的なキャラクターばかりでしたね。ケイラは口がうまいと言いますか、平然と嘘をつく主人公らしからぬ面もありました。

仁人 嘘をつくというマイナスからのスタートではありますが、彼女のひたむきさが愛らしいと思いました。何より登場人物みんなに対して思ったのは、憎めないということ。ちょっと嫌なやつも、そうなってしまう理由もわかるというか。1人ひとりちょっと駄目な部分があるけど、それを補填するいい部分も描かれている。人間らしさがあるのが今っぽいなと思いました。

──映画ならではと言えば、ケンカばかりのトムとジェリーが協力するという展開も見どころです。

太智 あれは熱かった! ライバルみたいに争っている関係性って、実は力を合わせると最強なんですよね。お互いのことをわかり合っているから。(劇中で)ウエディングパーティを開く新郎新婦はケンカこそしないけど、本心を伝えないから理解し合えないんですよね。トムとジェリーは常にケンカばかりだけど、いざと言うときは息ぴったりだった!

仁人 ケンカが話し合いみたいな?

太智 ケンカしすぎるぐらいがちょうどいいこともあるのかも(笑)。