持田香織(Every Little Thing) (original) (raw)
アーティストを作った名著 Vol.14[バックナンバー]
新たな経験につながった「スラムダンク」ほか、影響を受けたマンガ3作
2019年5月17日 17:00 4
日々創作と向き合い、音楽を生み出し、世の中に感動やムーブメントをもたらすアーティストたち。この企画は、そんなアーティストたちに、自身の創作や生き方に影響を与え、心を揺さぶった本について感じたままを記してもらうものだ。今回は持田香織(Every Little Thing)が影響を受けたマンガ3冊を、自身の思い出などを交えて紹介してくれた。
01. 「スラムダンク」(集英社)
著者:井上雄彦
何度読んでも感動が尽きないバイブル
このマンガのおかげでバスケットボールという競技に興味を持ち、NBAなども観るようになりました。今ではWOWOWさんの番組にも呼んでいただくようになり、このときの出逢いによってこうして今もいろいろな経験をさせてもらえていることが大変うれしく思います。
井上先生の描く人物像の人格、ものの考え方、1つひとつに感銘を受けました。多感な時期に出逢えたことも感謝しております。何度読んでも感動は尽きず、バイブルです。そして、「スラムダンク」「バガボンド」「リアル」と、今も順繰りに読み返していますが、最高に幸せです。私は安西先生好き。
02. 「水木しげる漫画大全集」(講談社)
著者:水木しげる
昔の自分に必要だった「呑気に暮らしなさい」というメッセージ
水木先生が残してくださったもの、「妖怪」の存在を教えてくださったのは紛れもなく水木しげる先生であります。生前いただきました「呑気に暮らしなさい」というメッセージのサイン、その頃の私にはとても必要なものでありました。お逢いしたかったですが、残してくださったたくさんの作品に触れられることが私たちのこれからになりますね。今も「ゲゲゲの鬼太郎」がテレビで観られたり、舞台があったりと、目にしたり耳にできることがありがたいです。我々より若い人たちにもずっと語り継がれるもの。時折読ませてもらうと、気持ちがスッと落ち着きます。
03. 「コボちゃん」(蒼鷹社)
著者:植田まさし
初めて味わった4コマ目にオチが付く心地よさ
母方の祖母が理髪店を営んでいましたので、たえずお店にマンガが置いてありました。ひんやりとした理髪店の気持ちのいい空間でコボちゃんを読むのがとても好きでした。初めて「マンガ」というものを読んだのがこの植田まさし先生の「コボちゃん」で、ちゃんと4コマ目でオチが付くという構図が心地よかったです。親子三代という家族の風景も今では珍しくなってしまいましたがやっぱりいい環境ですね。今回のお話により懐かしくなりひさしぶりに最近のを拝読しましたら、コボちゃんにミホちゃんという妹さんらしき人物が増えていました(笑)。なんにしてもほっこりです。
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