細野晴臣、東京公演で滋味豊かなサウンド展開 (original) (raw)

細野晴臣が6月5日に東京・LIQUIDROOMで、ツアー「細野晴臣コンサートツアー2015」の初日公演を実施した。今回のツアーは、高田漣(G, Pedal Steal, Mandolin)、伊賀航(B)、伊藤大地(Dr / グッドラックヘイワ)といったメンバーを従えて全国6都市を回るというもの。

ライブは、ホーギー・カーマイケルのカバー「Hongkong Blues」で幕を開けた。初期のアルバム「泰安洋行」に収録されたこの曲を細野が歌い始めると客席から大きな歓声が上がる。MCで細野は「雨の中ようこそ」と客席に挨拶すると「最近、ブギウギに凝っちゃって」と話し、軽快なブギウギチューン「Beat Me Daddy, Eight To The Bar」をプレイ。続けて、ここ数年細野が好んで聴いているというアメリカの古いフォークソングやカントリーのカバーが披露されると、ノスタルジックな響きをたたえたバンドの演奏と彼の味わい深い歌声に観客は静かに耳を傾けていた。

中盤のMCで細野は、「今回初めてやる曲もあるし、ドタバタでリハーサルをやってるうちに本番になっちゃったんです。今日みたいなライブはなかなか観れないと思う。本当だよ? 初心者が舞台の上で演奏してる感じ」とツアー初日を迎えた心境を冗談交じりに語る。またメンバー紹介のコーナーでは、ドラマーの伊藤が所属していたバンド・SAKEROCKが先日解散したという話題に触れた細野が「泣いたんだっけ?」と伊藤をいじる一幕も。ライブ終盤では「ここで余興だ」という細野の一言を合図に意外なファンクの名曲が披露され、バンドの繰り出すタイトなアンサンブルに身を任せるようにして観客は気持ちよさそうに体を揺らしていた。その後バンドは再び数曲にわたりブギウギチューンをテンポよく届け、スワンプロック風の泥臭いアレンジを施した「Body Snatchers」で本編を締めくくった。

この日のライブではアンコール2曲を含む計20曲が演奏された。滋味豊かな歌と演奏をじっくり聴かせつつ、さりげなくユーモアを織り交ぜたステージングで観客を楽しませた細野とメンバー。なお本ツアーは今後6月11、12日に京都・磔磔、14日に大阪・ユニバースで行われ、16日に愛知・名古屋CLUB QUATTROでファイナルを迎える。

細野晴臣「細野晴臣コンサートツアー2015」

2015年6月11日(木)京都府 磔磔
2015年6月12日(金)京都府 磔磔
2015年6月14日(日)大阪府 ユニバース
2015年6月16日(火)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

細野晴臣のTV・ラジオ出演情報

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