イヤホンズ、1141日ぶり有観客ライブ (original) (raw)

イヤホンズのデビュー6周年を記念したワンマンライブ「イヤホンズ6周年記念LIVE『identity』」が、昨日1月30日に東京・立川ステージガーデンで行われた。

2019年秋に開催予定だった4周年ライブ「CULTURE CLUB」が台風の影響により延期し、その代替公演となるはずだった2020年2月のライブも新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止となるなど、なかなかライブができない状況にあったイヤホンズ。6周年記念ライブ「identity」は、2018年12月のクリスマスライブ「イヤホンズクリスマス2018 inサンリオピューロランド」以来、イヤホンズにとって実に3年1カ月ぶりの有観客ライブとなった。またこのライブは同時に生配信も行われ、会場に足を運べなかった全国のコマクちゃん(イヤホンズファンの呼称)たちもリアルタイムで3人のパフォーマンスを楽しんだ。

オープニング映像では、イヤホンズの6年間の歩みを追った映像が荘厳な音楽をバックに流れる。そしてステージ上に登場した高野麻里佳、高橋李依、長久友紀の3人は、ライブタイトルにもなっている最新作「identity」の収録曲「それが声優!2021」でライブをスタートさせた。「それが声優!」はイヤホンズ結成のきっかけとなった同タイトルのアニメのオープニングテーマとして制作された楽曲で、2021年バージョンではイヤホンズの生みの親でもあるあさのますみが3人の6年間の歩みを踏まえて新たな歌詞を書き下ろしている。間奏では「みんなー、ひさしぶり! イヤホンズライブ、始まるよー!」と元気にライブの開幕を告げ、長久は「みんなと会えるのをすごく楽しみにしてました! 今日はたくさん笑顔を見せてね!」と会場のコマクちゃんたちに呼びかける。高野は「1141日ぶりです! 今日は楽しんでいきましょう!」とひさびさの有観客ライブへの意気込みを叫んだ。

2曲目の「はじめまして」は同じく「identity」の収録曲で、さまざまな言語で「はじめまして」を表現するナンバー。振り付けには手話が盛り込まれており、観客も手を叩いたり足を踏み鳴らしたりと言語を超えたコミュニケーションでメンバーとの一体感を作り上げた。続く「280秒間世界一周 ~幸せのイヤホンを探して~」は初期の楽曲ながら、イヤフォンをさまざまな言語で翻訳するという歌詞が「はじめまして」との共通点を持つ。前半の第1幕ではこのほか、1人の人生の分岐点を3人が演じ分けて歌う「あたしのなかのものがたり」、3人によるアカペラを軸としたゴスペル調の「わがままなアレゴリー!!!」、ベンチに腰かけしっとり歌うチャラン・ポ・ランタンのカバー「かなしみ」と、歌を丁寧に聴かせる楽曲が並んだ。また「かなしみ」歌唱時には、チャラン・ポ・ランタンによるオリジナルバージョンのミュージックビデオと連動するように、バスの車窓が背面のスクリーンに映し出されるという演出も見られた。

メンバーがライブグッズを紹介する幕間映像を経ての第2幕は、じっくり聴かせた第1幕から一転して「理想郷物語」「一件落着ゴ用心」とアッパーな楽曲が続く。この第2幕で3人が着用していたのは、度重なるライブの延期で着ることのできなかった、2019年夏のシングル「チュラタ チュラハ」発売時のパステルカラーの衣装。メンバーは「初めて皆さんの前で着ることができました」と喜んだ。そしてその「チュラタ チュラハ」を歌うと、3人は「耳の中へ!!!」「成長!全力シンデレラ」「サンキトウセン!」とさらにアッパーな楽曲を並べ、会場のコマクちゃん、さらには生配信の視聴者に向けて笑顔を振りまいた。

最後の第3幕は、ラジオ番組を思わせる3人の掛け合いが楽しい「あなたのお耳にプラグイン!」でスタートしたが、間奏では“東京都の高野麻里佳さん”からのリクエストを受ける形で「勇者へのミサ・ブレイヴィス」が挟み込まれる。この曲は2015年11月発売の1stアルバム「MIRACLE MYSTERY TOUR」に収録された高野お気に入りの1曲だが、これまで一度もライブで披露されることはなかった。念願叶っての初パフォーマンスに、“東京都の高野麻里佳さん”は「お気に入りの曲が6年経ってようやく歌えました!」と大喜び。そして3人は「私たちにとってとても大切な曲」と前置きし、2018年の3周年ライブ「Some Dreams Tour 2018 -新次元の未来泥棒ども-」以来歌われていなかった「応援歌!」をパフォーマンスした。

最後の1曲を残したところで、長久は「みんなの顔が見れて、やっと会えたという感情が込み上げてきて本当に泣きそうになりました。私たちは6周年記念ライブと言いながらも、もう7年目を歩んでいますので、7周年でまだまだ会える機会はあります。それまで健康に気をつけて、元気に待っていてください!」とコメント。高野は「こうやってお会いできたのも、皆さんが毎日少しずつ努力を積み重ねてくれて、健康に気をつけたりマナーを守ってくださってるおかげだと思います。今日は泣かないぞって思っていたんですけれど、イヤホンズの楽曲は言霊が宿った言葉にパワーのある楽曲が多くて何度もうるっときてしまいました。これからもイヤホンズと一緒に楽しい2022年を送っていただければと思います」と思いを語り、高橋は「今日この瞬間を応援してくれるコマクちゃんたちがいなかったら、私たちは今日ここに立てませんでした。ライブの延期・中止を経験して、本当に悔しくて。だから今日ライブができて本当にうれしかったです。今日は来てくれて本当にありがとうございました!」とコマクちゃんへの感謝を述べた。3人が1141日ぶりのライブを締めくくる1曲に選んだのは、これまでのライブでもラスト曲の定番となっていた「ヨロコビノウタ」。クラシックのさまざまな名曲を引用した晴れやかなメロディを歌い上げ、ライブを大団円へと導いた。

このライブの模様はStreaming+およびZAIKOにて2月5日23:59までアーカイブ配信されている。

イヤホンズ6周年記念LIVE「identity」

2022年1月30日 立川ステージガーデン セットリスト

01. それが声優!2021
02. はじめまして
03. 280秒間世界一周 ~幸せのイヤホンを探して~
04. あたしのなかのものがたり
05. わがままなアレゴリー!!!
06. かなしみ
07. 理想郷物語
08. 一件落着ゴ用心
09. チュラタ チュラハ
10. 耳の中へ!!!
11. 成長!全力シンデレラ
12. サンキトウセン!
13. あなたのお耳にプラグイン!~勇者へのミサ・ブレイヴィス
14. 応援歌!
15. ヨロコビノウタ

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