西内まりや 2015年総括インタビュー - 音楽ナタリー 特集・インタビュー (original) (raw)
デビューした以上は歩みを止めたくないと強く思っていた
──西内さんの2015年を振り返ると、まず音楽面では1月にリリースした2ndシングル「7 WONDERS」から数えて全部で3枚のシングルをリリースしましたね。しかも女優としても念願だった時代劇の出演やドラマ主演に、実写映画初出演まで実現しました。まさにやりたかったことがすべて形になったような年だったのでは?
そう思います。ドラマの撮影をしながらの楽曲制作は大変でしたけど、自分としては歌手としてデビューした以上は歩みを止めたくないと強く思っていたので、こうしてリリースを重ねることができて、本当にうれしいですね。
──今回のインタビューのテーマは2015年の音楽活動の総括なのですが、まずは2014年に1stシングル「LOVE EVOLUTION」をリリースしたときの様子も聞かせてもらえたらと。
私はモデルから自分のキャリアが始まっていて、しかもその中でも特に女の子らしいというか、わりとふわっとしたイメージのモデルだったんですね。だからロック調の「LOVE EVOLUTION」を聴いてくださった方からは「こんなにおなかから声を出せるんだ?」とか「思っていたイメージと違った」という声も寄せられました(笑)。
──それまでのファンからすると意外だったわけですね。
そうした声を聞くと“歌手・西内まりや”のデビューを実感することができました。でも同時に、そうした皆さんの感想が果たしていい意味なのか悪い意味なのかよくわからなかったし、自分の歌声を見つけられていなかったので、正直に言うとなんだか不安だらけでしたね。
イベント当日の出番直前にできた「ありがとうForever...」
──2ndシングルの「7 WONDERS」はデジタルサウンドで、「LOVE EVOLUTION」とはまた異なる曲調でしたね。この方向性は西内さんの希望だったのですか?
実は「7 WONDERS」って、「LOVE EVOLUTION」と同じ時期に録っておいた曲だったんです。
──そうだったんですか。
デビューする1年ほど前だったかな。私、中学1年生で今の事務所に入って、そのときに一度デモ曲をレコーディングして、高校1年生のときにもう一度レコーディングをしていたんです。もちろんその頃はまだデビューという話もなく、ともかく試しに録ってみようといった感じでした。でも、どちらも本当にただ録っただけで、事務所からはいいリアクションもなかったんです(笑)。
──そもそも西内さんは女優としてよりも、歌手としてデビューしたかったんですよね?
はい。ボイスレッスンにもずっと通い続けていたし、学校が終わってから週に3、4回はカラオケボックスに行って練習していました。でもさっきお話しした通り、歌に関しては事務所はずっとノーリアクション状態だったので(笑)、「向いてないってことなのかな」って少し落ち込んでいたんです。でもデビューの1年ほど前にまたデモを録ったら、今度は事務所の社長から急に「聴いたぞ! いいじゃないか、デビューしよう!」と連絡があって(笑)。そのときにレコーディングしていた曲が「LOVE EVOLUTION」や「7 WONDERS」だったんです。
──続いて5月にリリースした3rdシングル「ありがとうForever...」は、初めて作詞と作曲を手がけたナンバーでしたね。
まさかリリースするなんて思っていなかったんです。去年の12月にファンイベントを催したとき、ファンのみんなに何かプレゼントを贈りたいと思って作った曲だったので。イベントの当日ギリギリにようやくできたんですが、それもスタッフの皆さんから「いいじゃないか」と言っていただき、リリースすることになって(笑)。
──多忙な最中に初の作詞作曲でしたよね。
「ありがとうForever...」は本当にイベント当日の出番直前にできて、ファンの方の前で間違えながら披露しました。
──そんな状況でできた曲を、しかもいきなり人前で歌っちゃう度胸もすごいですね(笑)。
昔から根拠のない自信だけはあるんですよ(笑)。あと昔から母に「最初から諦めない。やりたいと思ったらまずはなんでもやること。ダメだったらそのあとで考えなさい」と教えられてきたので。
──でもそれってこうして人前に出る仕事を続ける上で、すごく大事な教訓ですよね。英才教育だったと言えるのかも。
そう思います。本当、母には感謝ですね(笑)。