東京女子流×フィロソフィーのダンス「東京のダンスIII」ライブに備えて作戦会議 - 音楽ナタリー 特集・インタビュー (original) (raw)
東京女子流とフィロソフィーのダンスによるツーマンライブ企画「東京のダンス」の第3弾が、2月12日に東京・新宿BLAZEで開催される。
ライブナタリーの企画として2021年6月に新宿BLAZEで初開催された「東京のダンス」。ソウル / ファンクを下敷きに音楽ファンをうならせるアイドルグループ2組の競演は大きな反響を呼び、2022年10月には東京・東京キネマ倶楽部に場所を移して昼夜2公演が行われた。双方のファンのみならずメンバーからも強いリクエストを受け、ついに第3回の開催が決定。7月に閉館が決定している新宿BLAZEへ再び戻り、昼夜2公演を行う。
「東京のダンス」はツーマンライブながら、先攻・後攻に分けてパフォーマンスを行うスタイルではなく、各グループが数曲おきに入れ替わりながらDJのように楽曲をつなげていくのが特徴の1つ。今回もその形式が踏襲される予定だが、具体的な内容を決めるのはこれから。ということで、女子流とフィロのスの2組に集まってもらい、来る第3弾の開催を前に“作戦会議”を開いてもらった。
なお本特集の撮影および本番当日のライブ撮影は、2組ともたびたび競演していた大阪☆春夏秋冬の元メンバーで、現在はカメラマンとして大活躍しているヨシモリユウナが担当。さらに夜公演には同じく大阪☆春夏秋冬の元メンバー・マイナマインドがゲスト出演することも決定している。
取材・文 / 臼杵成晃撮影 / ヨシモリユウナ撮影協力 / Amazon Music Studio Tokyo
生まれて初めて
──東京女子流とフィロソフィーのダンス双方のファンから再戦を望む声の大きかった「東京のダンス」ですが、3回目の開催が決定しました。事務所もレーベルも違う固定の2組によるツーマンライブのシリーズ化って、あまりないですよね。
新井ひとみ(東京女子流) 生まれて初めてです!(目を輝かせながら)
一同 ……?
新井 生まれて初めてです。こういう現場に遭遇するのは。
一同 あははははは!
奥津マリリ(フィロソフィーのダンス) 私も生まれて初めてかもしれないです(笑)。
日向ハル(フィロソフィーのダンス) 私も生まれて初めてかもー。
中江友梨(東京女子流) 不思議なノリがまたここで生まれてる(笑)。
東京女子流(左)とフィロソフィーのダンス(右)。
──過去2回の公演は当日のみの顔合わせでしたが、今回はこうして事前にお集まりいただいたので、合同で当日に向けての作戦を立てたりなどができれば。「東京のダンス」を待ち望む声は本当によく見かけるのですが、なぜなんでしょうね。
日向 まあ、いい曲しか聴けませんからねー(笑)。いい曲しか聴けないとまた欲しくなっちゃいますから、そこが一番だと思います。
中江 フィロソフィーのダンスさんのファンの方も女子流のファンの方も、お互いすんなり受け入れている感じがするんですよ。あの光景はほかではなかなかないと思います。
庄司芽生(東京女子流) 両グループの曲を何曲か同じ方が作ってくださっているのもあって、それもすんなり受け入れてもらえている理由の1つかなと思います。女子流はありがたいことに「曲がいい」と言っていただけることが多いんですけど、フィロソフィーのダンスさんが出てきてすぐの頃、「曲がいい」という声と同時に「女子流と合いそう」という声もよく聞いていたんです。それがすごく印象に残っていて。
東京女子流
フィロソフィーのダンス
──音楽的な相性がここまでいいグループもなかなかないと思うんですよね。先攻と後攻で分けて最後に少し一緒にやって、というオーソドックスなツーマンスタイルではなく数曲ずつ交互にDJ感覚でつなげる構成にできるのは、2組の音楽的な相性あってこそだと思います。
新井 2回目のときは私もフィロソフィーのダンスさんのステージに登場させてもらって。すごく楽しかったです。
──伝説の“求婚”シーンですね(笑)。
「東京のダンスII」より、日向ハル(左端)と新井ひとみ(右から2番目)による伝説の“求婚”シーン。
日向 「日向ハルは新井ひとみに求婚」って、そんな見出しの記事ナタリーさんでほかにないですよね(笑)。
新井 まずステージ上でビンタすることなんてないじゃないですか(笑)。私もなかったし……。
奥津 生まれて初めて?
新井 生まれて初めてだったし(笑)、なんでもありだなって。あの、フィロソフィーさんはハロウィンのとき毎回なんでもありじゃないですか。
中江 毎回楽しみにしてるんですよ(笑)。今年はなんだろうって。
新井 ライブ中にも、その場のノリに合わせてかけ声をかけたりしているのもすごいなと思うんです。私たちにはないものをたくさん持っているから、毎回いい刺激をもらっていて。
日向 珍しい生き物を見る感じで。
佐藤まりあ(フィロソフィーのダンス) 珍獣みたいな(笑)。
庄司 「東京のダンス」が始まる前、まだフェスとかでたまにお会いするくらいの距離感だったときに、リハのステージ上で対面して「お願いしまーす」って挨拶したら、急にハルちゃんにお尻を触られたんですよ。
山邊未夢(東京女子流) 私も足スリスリされました(笑)。
中江 お触り系だ。
日向 女子流さん、足なっがいじゃないですか!
佐藤 細い、長い!
東京女子流とフィロソフィーのタンス。
日向 1回触ってみたいなとずっと思ってたから……目の前にしたら我慢できなくなっちゃって。
中江 仲よくなるにはスキンシップが大事だからね。
日向 体の距離で物理的に詰めていくタイプ。
奥津 体当たり(笑)。
──先ほど“求婚”の話が出ましたけど、過去2回の「東京のダンス」でよく覚えている場面、「東京のダンス」ならではだなと感じたことは?
奥津 ファンの方の反応なんですけど……2曲ずつ交互になってるセットリストも、その曲の意図を汲んで並べてもらってたりするじゃないですか。それをファンの方もわかってるから「この曲のあとにこれが来るか!」みたいな、毎回歌うごとに「おお……わかるわかる」っていう楽曲派おじたちの反応があって(笑)。お互いのファンの垣根なく、みんな同じ反応をしているんですよ。食べ合わせのいいフルコースをみんなでいただいているような顔をしてくださっていて、本気で楽しんでくださっているんだろうなというのは肌で感じます。
「東京のダンス」初参加、フィロのス新メンバー
──フィロのスの木葭さんと香山さんは「東京のダンスII」開催後の加入だったので、今回が初参加となります。
木葭のの(フィロソフィーのダンス) はい。でも実は私たち、2回目は見学させていただいているんですよ。
──そうだったんですね。ちなみにお二人は東京女子流に対してどんな印象を持っていますか?
香山ななこ(フィロソフィーのダンス) 私はフィロソフィーのダンスに入る前から女子流さんの音楽をよく聴いていて大好きだったんです。
奥津 ななこは意外と楽曲派なんですよ。
香山 こうしてアイドルになって対バンできることがすごくうれしいです。
山邊 初々しすぎてフレッシュパワーをめっちゃもらっちゃう(笑)。
庄司 フェスで一緒になったときに声をかけてくれて。
日向 女子流さんと囲み写真撮ってたよね(笑)。
佐藤 お正月だっけ。すごいおめでたい感じで。
香山 お神輿みたいな……。
佐藤 神棚だよね。担がないで(笑)。
──(笑)。木葭さんはどうですか?
木葭 アイドルのかわいさだけじゃなく、音楽もしっかりカッコよく聴かせるところはフィロソフィーのダンスと共通しているところだと思うので……すごく楽しみで……(モジモジしながら)。
中江 かわいい(笑)。見た目とのギャップがいい。
──ではフィロのスの先輩お三方から女子流に、お二人の“取扱説明書”的なところをご紹介いただけますか?
奥津 「安心してください。フィロソフィーのダンスです」って感じです(笑)。“新たな風”とは言いつつも、血はつながっていたんだなあみたいな。フィロソフィーのダンスに入るべくして入った2人だなという感じもするし、今までの私たちにはなかった新しさもある。「いそうでいなかったフィロソフィーのダンス」みたいな。
佐藤 この2人(奥津、日向)とは違う方向性で驚かせてくれるタイプ。「こんなことするんだ」「こんな表情があるんだ」という……この暴走戦車の2人とは違う方向で楽しませてくれます。
日向 1人だけ常識人みたいな顔してるけど、まりあも変ですからね。
佐藤 私は変なことしない。
──先輩たちの解説は合ってますか?
木葭・香山 ……。
佐藤 納得いってない(笑)。
日向 2人は無自覚というか、ステージに立って1年だからこその不思議な言葉が出てきたりとか、本人たちは面白いと思って言ってるわけじゃないけどフレッシュでかわいい。予測ができない面白さで、本人たちは至って真面目にやってるだけだと思うんですけど、8年も続けてると絶対出てこないフレッシュな発言ばかりで、日々驚かされています。
庄司 5人になってからのライブも何度か観させてもらったんですけど、加入からまだ1年くらいしか経ってないのに、5人の形がすでに完成しているというか……私たちがデビューしたときなんて、ホントにどこを見ていいかもわからなかったし、表情とかもどうしていいかわからなかったよね?
中江 人形みたいに固まってた。
庄司 見せ方もしっかりされていて、素敵なお二人だなあって思いながらライブ動画をいっぱい観ています(笑)。
木葭・香山 ありがとうございます。
庄司 映像を観ながら、かわいいなあって……。
中江 目の前にいるんだからもっとじっくり見ていいよ(笑)。