中津留章仁×劇団民藝、初タッグで新作「篦棒」 (original) (raw)

中津留章仁×劇団民藝、飲食店グループ経営の一家に起こる葛藤描く新作「篦棒」

2016年7月19日 14:58 1

劇団民藝「篦棒」が、9月28日から10月9日まで東京・紀伊國屋サザンシアターにて上演される。

TRASHMASTERS主宰の中津留章仁が劇団と初タッグを組み、作・演出を手がける本作。とある飲食店を創業し、一代で飲食店グループを展開する大企業へと躍進した一家を舞台に、利益追求のために失われる人間性と、それらとは無関係に生じる人間の情や交流、葛藤を描き出す。主演は樫山文枝が務める。

中津留は本作について、「人の想いの蓄積(歴史)と、現代社会を生きる術は無関係ではなく、思考停止と闘うことこそが、人間の尊厳を取り戻す作業かもしれません。生きるとは何か、人間らしさとは何かについて、見つめてみたいと考えます」とコメントした。

中津留章仁コメント

新たな世紀を迎えて10余年が経過しました。私たちは、いま一度立ち止まって〈豊かな生活=お金〉という社会の構図を考え直さねばならない段階にきているのではないか、と感じています。
「消費者」というコトバが、あまりにも安易にそして無防備に一人歩きし生活の中に浸透していった70年代以降、利益追求と人間性の喪失とが同時に行われる現実は加速度を増し、いまこの瞬間も確実に進行しているようです。
今作は、ある企業の経営者側の視点から、その家族が織り成す人間的な葛藤を骨太に描いていきます。
「会社」や「家族」という場には、利益で失われる人間性や、それとは別の人としての情、愛情、交流などが渦巻いています。人の想いの蓄積(歴史)と、現代社会を生きる術は無関係ではなく、思考停止と闘うことこそが、人間の尊厳を取り戻す作業かもしれません。
生きるとは何か、人間らしさとは何かについて、見つめてみたいと考えます。

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