劇団民藝が2017年上演ラインナップ発表、長田育恵の書き下ろし作に奈良岡朋子 (original) (raw)

劇団民藝が、2017年の上演作品を発表した。

東京で上演されるのは5作品。まずは、2月に上演される「野の花ものがたり 徳永進『野の花通信』より」。鳥取にある実在のホスピスをもとにした、ふたくちつよしの新作を中島裕一郎が演出する。4月は、ナガイヒデミの新作「送り火」。四国の集落に住む老女が、70年来暮らしてきた家を離れる決意を固める姿を描く。出演は安田正利、日色ともゑ、仙北谷和子ほか。6月は、粘菌の採集と研究を続けた南方熊楠の半生を追った小幡欣治作「熊楠の家」。小幡は同作で1993年度の菊田一夫演劇賞を受賞しており、民藝では1995年に同作を初演している。今回は丹野郁弓の演出で、約22年ぶりにスタッフとキャストを一新し上演する。

9・10月は、ベートーベンが平凡なワルツをもとに33もの変奏曲を作った謎に迫る、現代の音楽理論学者キャサリンの姿を描いた「33の変奏曲」。モイゼス・カウフマンの戯曲を丹野郁弓が訳・演出し、樫山文枝らが出演する。12月は、てがみ座主宰の長田育恵が青木笙子の原作をもとに書き下ろす「『仕事クラブ』の女優たち」。新劇運動の草創期に、自立を目指す女優たちがアルバイトに奔走する様子が描かれる。出演は奈良岡朋子ほか。

12月の「『仕事クラブ』の女優たち」は東京・三越劇場、それ以外の作品はいずれも東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて上演。さらに「SOETSU ―韓くにの白き太陽―」「アンネの日記」「黒い雨」などのツアー公演や、稽古場公演も予定されている。

劇団民藝 2017年上演作品

「野の花ものがたり」

2017年2月4日(土)~14日(火)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:ふたくちつよし
演出:中島裕一郎
出演:杉本孝次、西川明、箕浦康子、白石珠江、桜井明美 ほか

「送り火」

2017年4月
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:ナガイヒデミ
演出:兒玉庸策
出演:安田正利、日色ともゑ、仙北谷和子 ほか

「熊楠の家」

2017年6月
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:小幡欣治
演出:丹野郁弓
出演:千葉茂則、齊藤尊史、大中耀洋 ほか

「33の変奏曲」

2017年9・10月
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:モイゼス・カウフマン
訳・演出:丹野郁弓
出演:樫山文枝、船坂博子、小杉勇二、西川明、みやざこ夏穂 ほか

「『仕事クラブ』の女優たち」

2017年12月
東京都 三越劇場

原作:青木笙子
脚本:長田育恵
演出:丹野郁弓
出演:奈良岡朋子、吉田陽子、中地美佐子、藤巻るも ほか

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