「わたしは真悟」ドゥクフレ演出で新たな魅力 (original) (raw)

ミュージカル「わたしは真悟」のプレビュー公演が、本日12月2日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場にて開幕する。これに先がけ昨日12月1日には、同会場にて1幕のみの公開ゲネプロが行われた。

楳図かずおが1980年代に発表した同名のSF長編マンガを原作とした本作は、高畑充希演じる少女・真鈴(マリン)と、門脇麦演じる少年・悟(サトル)の、一途な愛を描いた物語。フランスのダンサー・振付家であるフィリップ・ドゥクフレが演出・振付を手がけ、脚本は谷賢一が担当している。

本編は真鈴と悟が東京タワーから飛び降りるシーンからスタート。駆けつけた群衆をダンサーが表現し、オープニングから身体性に富んだドゥクフレの世界観が披露される。次に現れる産業用ロボット・真悟は、本体をダンサー数名による装置の動作で表現。視界は舞台上手にあるテレビモニターのモニュメントにライブ上映され、その思考は成河の口を通して語られる。成河はしなやかに身体を動かし、斬新なロボット像を立ち上げた。

舞台奥には巨大なスクリーンが設置され、原作のマンガを高速でめくる演出も。モニュメントの下に設置された3台のオープンリールが奏者によりストーリーの展開に合わせるように回転し、物語を盛り上げる。ドゥクフレにより新たに生み出される、創意工夫に満ちた「わたしは真悟」に原作ファンも注目だ。

製作発表の際に「(門脇)麦さんをどのように男の子にするかが一番重要」と語っていたドゥクフレだったが、門脇は少し低めに落としたトーンの発声で、小学生男子を好演。初ミュージカルと思えない歌とダンスを披露する。同会見で「(門脇)麦ちゃんを、嫌がられるくらい愛したいです」と語っていた高畑は、門脇と初共演とは思えない息の合った演技を見せ、さらに安定した歌唱力をアピールした。

プレビュー公演は12月3日まで。その後12月9日に静岡・浜松市浜北文化センター 大ホール、12月15日に富山のオーバード・ホール、12月23日から25日まで京都・ロームシアター京都 メインホール、2017年1月8日から26日まで東京・新国立劇場 中劇場にて公演をおこなう。

なおロームシアター京都では、複製原画やパネル等の展示を行う「楳図かずおの『わたしは真悟』展」を12月25日まで開催している。

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ミュージカル「わたしは真悟」

2016年12月2日(金)・3日(土) ※プレビュー公演
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場

2016年12月9日(金)
静岡県 浜松市浜北文化センター 大ホール

2016年12月15日(木)
富山県 オーバード・ホール

2016年12月23日(金・祝)~25日(日)
京都府 ロームシアター京都 メインホール

2017年1月8日(日)~26日(木)
東京都 新国立劇場 中劇場

原作:楳図かずお(「わたしは真悟」小学館刊)
脚本:谷賢一
演出・振付:フィリップ・ドゥクフレ
音楽:トクマルシューゴ / 阿部海太郎 歌詞:青葉市子
演出協力:白井晃
ミュージシャン:トウヤマタケオ、Open Reel Ensemble(吉田匡、和田永、吉田悠)

キャスト

山本真鈴:高畑充希
近藤悟:門脇麦
ロビン:小関裕太
しずか:大原櫻子
真悟:成河
ほか

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