エロい言葉を失う官能小説家描く「日本語姦」 (original) (raw)

天ぷら銀河「日本語姦」が3月1日から4日に東京・花まる学習会王子小劇場にて上演される。

本作は、官能小説家・五十川次郎(いかがわじろう)が主人公のコメディ。次郎は学習塾の先生・さくらに出会い恋をする。さくらが出すアイデアのおかげで官能小説ブームが起こるが、その矢先で次郎はアルツハイマーと診断され、エロい言葉が頭から消えていくと宣告されて……。劇団の旗揚げ作品として上演予定だった作品を、満を持して上演する。

上演に向けて劇団主宰の伊東翼は、「われわれを傷つけ、病ませ、殺すものは、いまや熊でも風邪でもなく(もちろん熊や風邪で死ぬ人もいますが)、言葉によるところが大きいのではないかと思います」と語り、「できることならば、日本語に姦される前に、日本語を姦したいと思うのです」とタイトルに込めた思いを述べている。

なおアフタートークの予定あり。ゲストは劇団公式サイトにて発表される。

伊東翼コメント

天ぷら銀河主宰の伊東翼です。よろしくお願いします。「ものは言いよう」という言葉が好きで、今回の芝居を思いつきました。タイトルは「日本語姦」です。
だいたいにおいて日々自分は、社会的な動物として言葉の森で運命(と書いて〈さだめ〉)に翻弄されつつ、日本語を姦し、また日本語に姦されております。われわれを傷つけ、病ませ、殺すものは、いまや熊でも風邪でもなく(もちろん熊や風邪で死ぬ人もいますが)、言葉によるところが大きいのではないかと思います。口の災い。耳の災い。
ならばできることならば、日本語に姦される前に、日本語を姦したいと思うのです。
「ものは言いよう」です。どんな状況であれ、こと、言葉の森においては、イニシアチブはかならずわれわれの手の中にあるべきです。私たちには、この世界を好きなように捉え、解釈し、吐き捨てる自由があります。
そんな芝居を作るので、よろしくお願いします。

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天ぷら銀河「日本語姦」

2018年3月1日(木)~4日(日)
東京都 花まる学習会王子小劇場

作・演出:伊東翼
出演(五十音順):伊東翼、笑里、いりょうあかり、岡戸祐子、河村慎也、小池琢也、榊原美鳳、須藤瑞己、タコ太郎、平山犬、福本剛士、リュウ・シンヤ

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