松也ら「新春浅草歌舞伎」に向け一致団結 (original) (raw)

「新春浅草歌舞伎」の製作発表記者会見が本日12月17日に東京都内にて行われ、出演者の尾上松也らが登壇した。

「新春浅草歌舞伎」は、若手歌舞伎俳優の登竜門として知られる人気興行。2015年から中心メンバーとして「新春浅草歌舞伎」を率いる松也は「今回は平成最後の『新春浅草歌舞伎』ということで、1つの大きな節目になると思っております。今まで以上に団結し、自分たちの力を出し切って、今後の『新春浅草歌舞伎』につなげられるように精一杯勤めたいです」と決意を語ると共に、「『新春浅草歌舞伎』では、歌舞伎をまだご覧になったことがない方にも楽しんでいただけるように、わかりやすくご観劇いただける工夫をしております。より多くの方に歌舞伎の魅力を知ってもらえるよう、これからも精進してまいります」と決意を新たにした。

続く中村歌昇は“平成最後”というキーワードになぞらえ、「私と(坂東)巳之助さんはちょうど平成元年生まれでして、私たちのような平成の生まれの若い世代に『新春浅草歌舞伎』を任せていただけることをうれしく思っております」と喜びを語りつつ、「松也兄さんは昭和生まれですけれども……(笑)」と付け足し、会場の笑いを誘う。さらに歌昇は「私個人といたしましては、結婚して父親になり、俳優としても精進せねばならないと思っております。また古典歌舞伎を愛する者として、浅草の地で古典のお芝居を演じられることに感謝しながら勤めてまいります」と力強く語った。

歌昇の言葉を受けた坂東巳之助は「平成元年生まれで、古典歌舞伎を愛していて、結婚して、子供が産まれた坂東巳之助です」と自己紹介しながら、「キャラが丸被りなんですよ!」と笑顔で歌昇に視線を送る。続けて、巳之助は「『新春浅草歌舞伎』ではそれぞれがお互いの演目に出演し合いますが、今回は例年以上にその交流が盛んな公演になっているのではないでしょうか」と自信をうかがわせる。

今年18年の「新春浅草歌舞伎」にも出演した坂東新悟は「2年連続で出演させていただけるのは大変ありがたいこと」と謝辞を述べつつ、「同世代の俳優たちの思いを背負って、汗水を垂らし、魂を削って舞台を勤めたいです」と真摯に語る。また中村種之助は「初日まで精一杯稽古し、初日以降もさらに上を目指して精進します。若さだけではなく、“確かなもの”をお届けできるよう勤めてまいります」とコメントし、中村隼人は「平成最後ということで、平成で一番盛り上がったと言っていただけるような公演にしたいです」と微笑んだ。

16年に中村国生として出演し、同年に四代目中村橋之助を襲名した橋之助は「今回、初めて橋之助の名前で出演させていただきます。お兄さん方の胸をお借りしながら、自分自身も爪痕を残せるように一生懸命勤めたいと思います」と意欲を見せ、続く中村鶴松は「尊敬する先輩方と並んで出演できるのは大変ありがたいことです」と感慨深げに語る。

そして最後に中村錦之助は、来年19年に自身が還暦を迎えることに触れ、「若い皆さんの中に交じって、一番歳下の気持ちで、1つひとつ丁寧に歌舞伎の勉強をしていきたいです」と柔らかな表情を見せた。なお本日の会見では、京都・京都四條南座「當る亥歳 吉例顔見世興行」に出演中のため欠席となった中村梅丸のコメントも披露された。

「新春浅草歌舞伎」は、1月2日から26日まで東京・浅草公会堂にて。

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「新春浅草歌舞伎」特集

「新春浅草歌舞伎」

2019年1月2日(水)~26日(土)
東京都 浅草公会堂

第1部

「戻駕色相肩」「源平布引滝 義賢最期」「芋掘長者」

第2部

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