文学座「欲望という名の電車」開幕 (original) (raw)
文学座「欲望という名の電車」開幕、高橋正徳「新たなるブランチの誕生を感じております」
2022年10月29日 21:30 12
文学座公演「欲望という名の電車」が、本日10月29日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕した。
これは、テネシー・ウィリアムズの戯曲「欲望という名の電車」を、高橋正徳の演出で立ち上げるもの。劇中では、かつて豪華絢爛な暮らしをしてきたが、夫を亡くし、妹夫婦と貧しいアパートで共同生活を送ることになるブランチ・デュボアを中心とした物語が描かれる。今回はブランチ役を山本郁子、ブランチに苛立ちを感じる義弟・スタンリー役を鍛治直人、スタンリーの友人・ミッチ役を助川嘉隆、ブランチの妹でスタンリーの妻・ステラ役を渋谷はるか、そして医師役を小林勝也が演じる。
開幕に際し、高橋は「今回の山本郁子が演じるブランチは、儚くも美しく舞う白い蝶の様でありながら、電灯に群がるくすんだ色をした蛾のような面を持ち合わせており、トラウマと圧倒的な喪失の中で懸命に生を模索する姿に、新たなるブランチの誕生を感じております」「様々なエネルギーが交錯し、衝突し、最後はビッグバンを引き起こすこの作品を、是非とも劇場で体験して頂けたら」とコメントした。上演時間は、休憩を含む約2時間55分で、東京公演は11月6日まで。本作はこのあと、11月9・10日に岐阜・可児市文化創造センターala 小劇場、12・13日に兵庫・兵庫県立尼崎青少年創造劇場 ピッコロシアター 大ホールで上演される。
高橋正徳コメント
本日、無事に初日を迎える事が出来ました。
ありがとうございます。
過去に様々なカンパニーで上演されてきた「欲望という名の電車」
文学座では杉村春子がブランチ・デュボアを演じ続け、「女の一生」の布引けいと並ぶ代表作の一つです。我々文学座劇団員にとても大切な作品の一つであり、今回、文学座公演としては35年ぶりの上演出来る事を嬉しく思っております。
今回の山本郁子が演じるブランチは、儚くも美しく舞う白い蝶の様でありながら、電灯に群がるくすんだ色をした蛾のような面を持ち合わせており、トラウマと圧倒的な喪失の中で懸命に生を模索する姿に、新たなるブランチの誕生を感じております。
また、スタンリー、ステラ、ミッチを始めとするニューオーリンズのエリージャン・フィールド(天国)の住人たちや、生と死の間を彷徨うメキシコ女に至るまで、この戯曲に登場する人々それぞれが美しく力強く存在する色彩豊かな作品になりました。
様々なエネルギーが交錯し、衝突し、最後はビッグバンを引き起こすこの作品を、是非とも劇場で体験して頂けたらと思っております。
新たなる「欲望という名の電車」千穐楽まで無事に駆け抜けることを願って。
文学座公演「欲望という名の電車」
2022年10月29日(土)~11月6日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
2022年11月9日(水)・10日(木)
岐阜県 可児市文化創造センターala 小劇場
2022年11月12日(土)・13日(日)
兵庫県 兵庫県立尼崎青少年創造劇場 ピッコロシアター 大ホール
作:テネシー・ウィリアムズ
訳:小田島恒志
演出:高橋正徳
出演:山本郁子、鍛治直人、助川嘉隆、渋谷はるか / 中川雅子、大滝寛、沢田冬樹、千田美智子、柴田美波、西村知泰、磯田美絵 / 小林勝也
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