PARCO劇場50周年を飾る面々が祝辞寄せる (original) (raw)
東京・PARCO劇場が今年、50周年を迎える。それを記念し、1月から12月まで「PARCO劇場開場50周年記念シリーズ」が開催されることが発表された。
既に発表されている通り、1月は「志の輔らくご in PARCO 2023」と「ラヴ・レターズ」、2月は「笑の大学」、3月から4月にかけては「おとこたち」、4月は「ラビット・ホール」が上演予定。さらに5月は森新太郎、6月はPARCO劇場初登場の五戸真理枝、8月は昨年「セールスマンの死」の演出を手がけたショーン・ホームズ、 9月は蓬莱竜太、10月は宮本亞門、11月はG2の演出作品、また12月は栗山民也演出「海をゆく者」の上演が決定した。
さらにこのたび、「PARCO劇場開場50周年記念シリーズ」に携わる立川志の輔、三谷幸喜、岩井秀人、藤田俊太郎、森、五戸、ホームズ、蓬莱、宮本、G2、栗山からのコメントが到着。
本日初日の「志の輔らくご in PARCO 2023」に出演する志の輔は「振り返れば四半世紀、PARCO劇場は、志の輔らくごに無くてはならない空間でした。渋谷という場所、この劇場に似合う落語を毎回自分なりに模索し、また演劇のスタッフや劇場の神様のお力もお借りして多くの新作落語が生まれました。2023新春1ヶ月はもちろんのこと、これからもそのパワーで上演し続けて参ります」とコメント。来月、「笑の大学」を手がける三谷は、「舞台作品を作るきっかけを与えてくれたPARCO劇場の50周年に、僕自身大好きな作品の『笑の大学』で参加できることを大変嬉しく思っております」と思いを語った。アーティスト11人のコメント全文は以下の通り。
立川志の輔 コメント
50周年おめでとうございます。
振り返れば四半世紀、PARCO劇場は、志の輔らくごに無くてはならない空間でした。
渋谷という場所、この劇場に似合う落語を毎回自分なりに模索し、また演劇のスタッフや劇場の神様のお力もお借りして多くの新作落語が生まれました。2023新春1ヶ月はもちろんのこと、これからもそのパワーで上演し続けて参ります。
三谷幸喜 コメント
当時まだ西武劇場という名前だったPARCO劇場で、ニール・サイモンの「おかしな二人」を観ました。はじめて舞台が面白く感じ、自分でもやってみたいと思いました。あの日、あの作品を観ていなかったら、いま僕はここにいなかったと思います。舞台作品を作るきっかけを与えてくれたPARCO劇場の50周年に、僕自身大好きな作品の「笑の大学」で参加できることを大変嬉しく思っております。
岩井秀人 コメント
昔っから「PARCO」のイメージって、「期待している未来」というか「もっと自由になっている未来」というものだった。なんだか常に、先を行く謎の組織、的な。きっと同じように感じていた人たちは多く、都合何百万人っていう人間の精神を救いまくっていたに違いない。素晴らしすぎることだ。
そんなPARCO50周年の年の公演で僕は、「現代のおとこたちの物語」を古典にしようと思っている。「おとこたるもの」とか「大人なんだから」という、我々を縛る何かを、「とっくに終わってますよ! それ!」ってしていこうと思ってる。笑いながら現在と過去を脱いでいき、新たな時代に出ていく、そんな感じで「かつての自分を救ってくれたPARCO」と、一緒に歩かせてもらおうと思います。「おめでとう」と「ありがとう」を込めて。
藤田俊太郎 コメント
PARCO劇場開場50周年、誠におめでとうございます。これまで日本の演劇に残した大きな足跡を思うと畏敬の念を抱かずにはいられません。記念の年に「ラヴ・レターズ」「ラビット・ホール」を演出できる喜びを噛み締めています。素晴らしいカンパニーの仲間と共に今ここでしか創作できない作品、未来に繋がる演劇をつくり、観客の皆様にお届けしたいと思います。2020年以降新生の劇場、その座席が旧PARCO劇場のように再びハート型になっていく姿に熱い想いを馳せながら。
森新太郎 コメント
長い年月、よくぞ生き抜いてくださいました。心より感謝申し上げます。私がPARCO劇場デビューを果たせたのは、つい最近のこと。まだまだ全然やり足りておりません。この劇場で上演したい作品、叶えたい演出がいくつも溜まっております。今後ともずっと、私にとって、そして多くの演劇人・演劇ファンにとって“夢を見られる場”であり続けて下さい。そう切に願ってやみません。50周年おめでとうございます。
五戸真理枝 コメント
PARCO劇場様、開場50周年おめでとうございます。
50歳は人間で言うと立派な大人ですが、劇場で言うと、若さあふれる青年でしょうか。
いつでも、陽気に観客席に迎え入れていただき、私はその居心地に、喜びと安らぎを感じております。どうぞこの先、100年、200年と、永い時を生きぬいてください。
私が手掛ける作品も、時代を越え、国を越え、世代を越えて、劇場内に豊かなコミュニケーションが生まれる演目にできるよう頑張ります。
ショーン・ホームズ コメント
50周年という記念すべき年に演出家としてPARCO劇場に帰ることができるのを大変光栄に思っています。
私にとって今回がパルコさんとの3回目のコラボレーションになりますが、彼らはまさに演出家がコラボレーションしたいと願う、作品作りに最も協力的で、クリエイティブで、そして大胆なプロデューサーです。
PARCO劇場50周年、おめでとうございます!
It’s a great privilege to be directing again for Parco theatre in this
their 50th anniversary year.
This will be my third collaboration with Parco theatre, the most
supportive, creative and bold producers a director could wish for.
Happy 50th Parco Theater!
蓬莱竜太 コメント
PARCO劇場には華やかな匂いがあります。観劇後、何か美味しいものを食べて帰った方がいいのではと、そんな匂いがある劇場です。そういう劇場でお仕事をさせて貰うと少々自慢気な気持ちになってしまう自分が正直います。数々の歴史を刻んだ50年、只事じゃないと思います。これからも観た人、作った人に色々なものを与えてくれる劇場でありますように。
宮本亞門 コメント
50周年! 心からおめでとうを言わせてください。私がはじめてパルコ劇場に行ったのは高校生。最も先駆的でオシャレでクールな劇場でした。それからアートや挑戦的前衛作品も沢山拝見しました、あのスリリングな興奮は私が作品を創る上での糧になっています。私もいくつかの作品を演出させて頂けたのも、文化の力を信じて作品を大切に送り続けるスタッフ皆さんのお陰です。いよいよ新たな50年のスタートですね! 不易流行の精神を貫き、感動と興奮を新たなスタイルで、時代を切り開いていってください。おめでとうございます!
G2 コメント
50年! 半世紀! おめでとうございます! 初めてパルコ劇場で演出を務めましたのが1998年なので、お付き合いは25年、歴史のちょうど半分をご一緒させて頂いたことに! パルコ劇場の歴史=日本の演劇界の歴史、と言って過言ではない!と個人的には思うこの劇場で、記念すべき50周年に登板させて頂けるのも光栄の至り。演劇が理屈抜きに面白いメディアであることを引き続き伝えて行きたいですね。
栗山民也 コメント
アイルランドをぐるっと回った時、昼間からパブでぼんやり幸せそうにビールを飲む老人たちが、なんと日向の中の妖精たちに見えたのです。
この作品、日本初演から14年。私を含め俳優たちもみんな前期高齢者になって、やっとアイルランドの平和な妖精に近づけるのだと思います。パルコ劇場の祝50周年なのです。私の中ではこの作品、勝手に伝説のようなものなのです。なんとも愛おしく人間の美と醜に満ち溢れた作品「海をゆく者」を、お楽しみに。