塚田僚一らの「風が強く吹いている」間もなく開幕 (original) (raw)

舞台「風が強く吹いている」が、明日1月18日に東京・シアター1010で開幕。これに先駆け本日17日、フォトコールと取材会が行われた。

本作は、箱根駅伝を題材にした三浦しをんの小説「風が強く吹いている」(新潮文庫)をもとに、春日康徳の脚本、吉田武寛の演出で立ち上げる舞台作品。将来を期待されながらも、誰かの言いなりになって走ることに疑問を感じたカケルこと蔵原走(矢部昌暉 / DISH//)は、陸上競技部があるかどうかも怪しい寛政大学に進学し、陸上界と距離を置こうとする。ある日カケルは、格安の学生寮・竹青荘で暮らすことに。やがてカケルは大学の先輩・ハイジこと清瀬灰二(塚田僚一 / A.B.C-Z)や竹青荘の住人と共に、箱根駅伝を目指すことになり……。

フォトコールではまず、寛政大学陸上競技部の面々が竹青荘で過ごすシーンが上演された。記録会で全員が目標タイムを突破したことでメンバーは喜ぶが、思うようにチームのタイムが伸びないことに焦ったカケルは声を荒げ、ハイジと言い争いになってしまう。

塚田は静かだが力強い語り口でカケルを諭し、ハイジの走ることへの熱い思い、チームメンバーを思う優しさをのぞかせる。矢部はそんなハイジの言葉を受け止め、真摯に謝罪するカケルの真っすぐさを、表情や深々とお辞儀をする仕草で示した。

次に披露されたのは、寛政大学陸上競技部のメンバーが記録会に挑む場面。ここではユニフォームを着たキャストたちが八百屋舞台にずらりと並び、懸命に走る。出演者は汗を流し、息を荒くする姿から、選手たちが駅伝にかける熱い思いを表現した。

フォトコール前に行われた取材会には塚田と矢部のほか、神童こと杉山高志役の冨岡健翔(ジャニーズJr.)、勝田葉菜子役の西村菜那子が登壇した。塚田は「12月の『ジャニーズ伝説』本番中は、干し芋やサバの缶詰で栄養をとって身体を絞った」「ランナーの筋肉に仕上げました」とボディメイクの出来栄えに自信をのぞかせる。また八百屋舞台で走る演技をすることについて塚田は「平坦なステージより身体に負担がかかりますが、まるで実際に坂を下っているような気持ち良さがあって。それに周りのみんなが本当に一生懸命走っているので、『これを走り切らなきゃ』という気持ちがパフォーマンスとひとつになって、さらに舞台に熱量が生まれるのではないかと思います」と言葉に力を込めた。

矢部は塚田に「明るくて優しくて、テレビで観ていた塚田さんそのまま。心から『ついていきたい』と思いましたし、僕らと同じ目線で一緒にがんばってくれるリーダーという意味で、塚田さんはハイジと似ていると思いました」と厚い信頼を寄せる。

冨岡も、ジャニーズ事務所の先輩にあたる塚田を「塚田さんは昔から僕が思っている通り、頼れる優しい先輩でいてくださる。塚田さんのおかげで一体感を感じています」と称賛。さらに冨岡は、自身の母校・立教大学が今年の箱根駅伝に出場したことに触れて、「朝からテレビにかじりついて母校を応援しました! 僕もすっかり駅伝ファンです」と笑顔を見せた。

西村は矢部が高校1年生のときのクラスメイトだったことを明かして、「高校を卒業してから1回も会っていませんでしたが……まさか同じクラスだった人と同じ舞台に立てるなんて」と笑う。矢部はこれを受けて「僕たち2人で保健委員をやっていました」とエピソードを語り、「彼女は昔から全然変わらない。だからこそ話しやすかったし、舞台でも“青春感”が出せると思います」と述べた。

取材会は和気あいあいとしたムードで進行。座組の雰囲気について尋ねられた塚田は「本当に良いチームワークで、新しいグループを組みたいくらいです! 選手役のキャスト10人に西村さんを加えて“風強イレブン”を作りたい。歌って踊ってアクロバットもやりたいな(笑)」と新グループの構想を口にし、会場の笑いを誘った。

最後に塚田が「スポーツと演劇が融合した、“良いとこ取り”の新しいエンタテインメント作品です。僕らの熱量を感じてもらえるように、気持ちをひとつにしてがんばります!」とあいさつし、取材会を締めくくった。公演は1月22日まで。

舞台「風が強く吹いている」

2023年1月18日(水)~22日(日)
東京都 シアター1010

原作:三浦しをん「風が強く吹いている」(新潮文庫)
脚本:春日康徳
演出:吉田武寛

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