さとうほなみ主演、□字ック「剥愛」本日開幕 (original) (raw)

化けの皮を剥いださとうほなみの姿とは?□字ック「剥愛」本日スタート

2023年11月10日 16:00 9

さとうほなみが主演を務める□字ック「剥愛」が、本日11月10日に東京・シアタートラムで開幕する。これに先駆け、同日昼に囲み取材が行われた。

「剥愛」は、山田佳奈が主宰する□字ックの新作公演。片田舎の集落にある剥製工房を舞台に、登場人物それぞれにとっての正義、彼らを取り巻く愛情や欲望が描かれる。

囲み取材には、脚本・演出を手がける山田、さとうをはじめとする6名のキャストが出席。山田は「コロナ禍を経て、新作を上演できることをとてもうれしく思います。6名の強靭な俳優の力をお借りして、皆様に楽しんでいただける作品ができました」と手応えを語る。剥製師の父を持つ長女・菜月役のさとうは「本当に素敵な作品と出会えたという気持ちでいっぱい」と心境を明かし、次女・栞役の瀬戸さおりは「稽古場で豊かな時間を過ごせたので、ようやく本番を迎えられてワクワクしています」と笑顔を見せた。

剥製師である父役の吉見一豊は「少し重い話だということもあり、本番を前にぼんやりしている状態です。非常に不安定な状態ですが(笑)、よろしくお願いいたします」とあいさつし、共演者たちの笑いを誘う。剥製工房を訪ねて来る男役の山中聡は「キャストみんなとスタッフさんを信じて、あとはもう楽しんでやるだけです」と意気込み、姉妹のいとこ・章平役の岩男海史は「僕が演じる章平は個性的なキャラクターなのですが、皆さんに支えてもらって章平という役を作ることができました。本当に感謝しています」と共演者に謝辞を述べる。近所の猫屋敷に住むサイケばばあ役の柿丸美智恵は、自身がまとう派手な衣裳を指し、「ご覧の通り、皆さんとは一線を画した衣裳を着ています(笑)。劇場に来て、舞台美術や照明、音響が入った状態を観て、『うわあ、こんな感じになるんだ!』と改めて感動しました。初日を迎えるのが本当に楽しみです」と微笑んだ。

「剥愛」というタイトルにちなんで、「化けの皮を剥いださとうはどんな人か?」という話題になると、岩男が「実は舞台稽古中に心霊現象のようなものに遭遇して……」と口火を切る。岩男が、暗転中に腰の曲がった90歳くらいの老婆とすれ違ったというエピソードを明かすと、さとうが「ごめんなさい! それ、私だ! 手探りしながら歩いても何も見えなくて本当に怖いんだよ(笑)」と回答。すると山田が「ほなみちゃんの化けの皮を剥いだら、おばあちゃんになるということで(笑)」とまとめ、ドッと場をわかせた。

また、作品への理解を深めるために、キャスト・スタッフが実際に剥製工房を訪れたエピソードも飛び出す。さとうは「初めは剥製が苦手だったんですけど、剥製工房を見学させてもらったことによって、『剥製ってかわいいな』と思えるようになったんです。みんな柔らかい表情をしていて、怖いというイメージが払拭されました。舞台に登場するたぬきの剥製がお気に入りなので、舞台美術にも注目してほしいです」と注目ポイントを挙げた。

上演時間は約2時間5分で、東京公演は11月19日まで。その後、22・23日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース、25・26日に大阪・扇町ミュージアムキューブで上演される。

□字ック 第15回本公演「剥愛」

2023年11月10日(金)~19日(日)
東京都 シアタートラム

2023年11月22日(水)・23日(木・祝)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース

2023年11月25日(土)・26日(日)
大阪府 扇町ミュージアムキューブ

脚本・演出:山田佳奈
出演:さとうほなみ瀬戸さおり山中聡岩男海史柿丸美智恵吉見一豊

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