「蝶のやうな私の郷愁」に藤家と南風盛と中條が挑む (original) (raw)

藤家と南風盛と中條「蝶のやうな私の郷愁」が来年2月16日から18日まで、東京・アトリエ春風舎にて上演される。

これは、俳優の藤家矢麻刀南風盛もえ中條玲の3人が、出演とスタッフワークを行い、“ミニマルな規模と構成員で、身軽に上演(=発表)をすること”を目的とした団体。今回は、松田正隆の「蝶のやうな私の郷愁」に挑む。

上演に向けて企画者の南風盛は、藤家と俳優のみの稽古会をやっていたと言い、「ある稽古会の日、その日は台風の影響で大荒れでした。『台風の近づくある夕方』という内容の2人芝居の戯曲がたしか家にあったな、今日にぴったりだな、いつかやってみたいなと思っていたな、と、その戯曲を持っていき、読み、藤家さんがやってみましょうよ、と言ってくれ、今企画となりました」と企画の立ち上がりについて説明。そして「今回は、稽古会の2人に中條玲さんを加えた3人、とにかく先ずこの3人でやってみようという、身軽な機会を作ることが出来ました。私たちの生活の中の演劇という営みを、出来るだけ長く続けられますように。そのためのはじめの1歩に、ぜひお立ち会い頂けたら幸いです」と観客にメッセージを送った。

チケット予約は12月1日にスタートする。

南風盛もえコメント

企画者の南風盛もえです。俳優をしています。同じく俳優であり友人の藤家矢麻刀さんと、出演作の台詞を覚えたり興味のある戯曲を読み合わせたりするだけの、俳優のみの稽古会を細々としておりました。

ある稽古会の日、その日は台風の影響で大荒れでした。「台風の近づくある夕方」という内容の2人芝居の戯曲がたしか家にあったな、今日にぴったりだな、いつかやってみたいなと思っていたな、と、その戯曲を持っていき、読み、藤家さんがやってみましょうよ、と言ってくれ、今企画となりました。

やってみたい・それを見てほしい、というシンプルな欲求のまま公演を打てるということは本当に少ないです。お金、社会的な意義・ニーズ、公演に関わる全ての人の立場やスタンス、等々、シンプルだった自分の欲求を実現するためには、それ以外もどんどん加えていかないと、劇場で、舞台に立つことは、なかなか叶いません。

でも今回は、稽古会の2人に中條玲さんを加えた3人、とにかく先ずこの3人でやってみようという、身軽な機会を作ることが出来ました。私たちの生活の中の演劇という営みを、出来るだけ長く続けられますように。そのためのはじめの1歩に、ぜひお立ち会い頂けたら幸いです。

藤家矢麻刀コメント

俳優で企画者の藤家矢麻刀です。

ある時期から、本番以外の時間や環境でただ稽古をしたいと思っていました。そんなこんなで俳優の南風盛さんと稽古会をしたりしていました。

俳優はリラックスを求められます。どんな場でもその状態になることがスキルでもあるでしょう。

とはいえ、毎回メンバーや場所など環境の違う場で安心することは簡単じゃないです。

演劇を上演すること自体も簡単ではない。

それが良いところでもあります。

その一端を探るために、安心できる最小人数でやってみることにしました。

演出家はいませんが、不要ではありません。

それでもまずは、目の前の相手とのコミュニケーションに絞って、創作をしてみます。

そうして、中條くんが協力してくれることで、はじめの場がなんとかやれそうです。

演劇カルチャーがどうなっていくかわかりませんが、私たちのささやかな試みを気にしていただけたら幸いです。

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藤家と南風盛と中條「蝶のやうな私の郷愁」