少年社中25周年ファイナル「テンペスト」開幕 (original) (raw)

少年社中「テンペスト」が、昨日1月6日に東京・サンシャイン劇場で開幕した。

「テンペスト」は、少年社中の25周年記念興行のフィナーレを飾る新作。毛利亘宏が脚色・演出を手がける本作では、ウィリアム・シェイクスピアの「テンペスト」をモチーフにした物語が展開する。「テンペスト」を上演することになったとある人気劇団。しかし、稽古を迎える前に演出家が急死してしまう。そんなとき、困り果てた劇団員の前に1人の天才役者が現れて……。

少年社中劇団員の井俣太良大竹えり田辺幸太郎長谷川太郎杉山未央山川ありそ内山智絵川本裕之に加え、鈴木拡樹本田礼生、7ORDERの萩谷慧悟なだぎ武、劇団ホチキスの山崎雅志鈴木勝吾矢崎広が出演するほか、少年社中の過去公演に出演したキャストが日替わりゲストとして登場する。

開幕に際し、毛利は「我々が25年間、少年社中として活動してきた想いの全て、今出来うるものの全てをこの作品に投じました。『ファイナル』と銘打っておりますが、ここから先のスタートであると考えて本作をお送りしたいと考えております」と思いを語ると共に、「命尽きるまで演劇に尽くしていきたい、演劇を作り続けたいという気持ちを新たにする公演となっておりますので、是非とも皆様の目でご覧になっていただきたいと思います」と観客に呼びかける。

天才役者・ラン役の鈴木拡樹は「本作はシェイクスピアの『テンペスト』を題材とした、嵐が起こる物語です。“演劇”で壮大な嵐を劇場いっぱいに起こして、たくさんの刺激を感じてお帰りいただきたいと思います」とコメント。劇団員・カグラ役の矢崎は「新年が明けて25周年記念のファイナルの幕開け……というダブルおめでたい気持ちで“演劇の力”を皆様にお届けして、たくさんの人にパワーを与えていきたい」と決意を述べる。

劇団を追われた演出家・ギン役の井俣は「日本の悲しいスタートになってしまいましたが、我ら演劇人は真っ直ぐなエンターテイメントをお届けして、悲しみを吹き飛ばすことしか出来ません。堂々と自分たちの信じたエンターテイメントで、皆様の悲しみを少しでも払拭出来るような作品になればいいなと思っています」と胸中を明かした。

上演時間は約2時間10分。東京公演は1月21日まで行われ、その後、25日から28日まで大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティで上演される。また、本作のBlu-rayが7月10日に発売されることも明らかになった。

毛利亘宏コメント

新年明けましておめでとうございます。少年社中は25年前、早稲田大学演劇研究会のアトリエで産声を上げました。当時から大事にしていることが、「観終わった後に駅まで走って帰りたくなる劇団」。それを目指して演劇をやってきております。サンシャイン劇場から池袋まで走ろうとすると、そこそこの距離があるのですが(笑)。その距離を全力で走れるくらいのパワーをお渡しできればと思っております。

本作はシェイクスピアの「テンペスト」を下敷きにして、架空の劇団「虎煌遊戯」が織りなす人間模様、群像劇です。

我々が25年間、少年社中として活動してきた想いの全て、今出来うるものの全てをこの作品に投じました。「ファイナル」と銘打っておりますが、ここから先のスタートであると考えて本作をお送りしたいと考えております。少年社中はこの先も5年、10年、15年……となると年齢も気になってきますけれども(笑)。命尽きるまで演劇に尽くしていきたい、演劇を作り続けたいという気持ちを新たにする公演となっておりますので、是非とも皆様の目でご覧になっていただきたいと思います。

さらに本作は「虎煌遊戯」という劇団が劇場で「テンペスト」を上演するという設定。お客様全員も登場人物の一人です。我々と一緒に“演劇”を作る気持ちで楽しんでいただければ。是非「テンペスト」に参加してください。僕らと一緒にすごい芝居を作りましょう! ご期待ください。

鈴木拡樹コメント

2024年明けましておめでとうございます。皆様にとって明るい話題になるような作品にしたいと思っています。ご覧になった皆様が新年初観劇の感想のポストなどで日本がにぎやかになってくれると、公演をやった意味があるなと思います。そして少年社中の25周年を祝うために我々は集まったと言っても過言ではないので、30周年、40周年、50周年と……というプレッシャーをかけつつ、臨ませていただきます。

本作はシェイクスピアの「テンペスト」を題材とした、嵐が起こる物語です。“演劇”で壮大な嵐を劇場いっぱいに起こして、たくさんの刺激を感じてお帰りいただきたいと思います。観終えた後のお客様にダッシュで走っていただけるように、僕も全力で走ります!

矢崎広コメント

新年明けましておめでとうございます。こうして公演が出来ること、お客様に会えることを楽しみにしていました。拡樹くんも言っていた通り、少年社中の25周年を祝うべく集まったメンバーです。稽古中は親睦を深めるシアターゲームなどで少年社中メンバーの意外な一面を見ることもあり、まだまだ知らないところがあるのだと嬉しくなりました。新年が明けて25周年記念のファイナルの幕開け……というダブルおめでたい気持ちで“演劇の力”を皆様にお届けして、たくさんの人にパワーを与えていきたいと思います。

井俣太良コメント

日本の悲しいスタートになってしまいましたが、我ら演劇人は真っ直ぐなエンターテイメントをお届けして、悲しみを吹き飛ばすことしか出来ません。堂々と自分たちの信じたエンターテイメントで、皆様の悲しみを少しでも払拭出来るような作品になればいいなと思っています。

25年間やってきた中でゆかりある俳優さんたちとこの演劇をお届け出来ることを嬉しく思いますし、また新しい劇団を作るつもりで稽古してきました。そういった空気感も含めて新しい劇団・少年社中をお見せできるのではないかと思っています。ぜひご期待ください。