組踊「花売の縁」を原作に、白神ももこと兼島拓也が初タッグ(コメントあり) (original) (raw)

白神ももこ×兼島拓也『花売の縁(仮)』」が11月30日と12月1日に沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場にて上演される。

これは、違う地域で活動するアーティスト同士の“出会い”や観客と演劇の戯曲との“出会い”などを目指す、なはーとによる“出会いシリーズ”の第2弾。今回は組踊「花売の縁」を原作に、兼島拓也の作・演出、白神ももこの振付・演出で作品を立ち上げる。

上演に向けて白神は「時代の移ろいとともに様々な角度から沖縄の人々に愛されてきた組踊『花売の縁』を題材に、劇作家・演出家の兼島拓也さんと現代演劇をつくります。これは、ルーツが沖縄にはない私にとって、とてもこの手で抱えきれないことかもしれないです。でも、親子とか、旅をすることとか、沖縄の空の下で思ったこととか、この物語自体がいろいろな人たちを広く受け止めてくれている、そう思いました。何か、一人ひとりが立場を示さなければいけないような空気が立ちこめる今の世の中で、『花売の縁』はどのように写るのか。兼島さんや音楽のjujumoのお二人、出演者、スタッフと一緒に古典の大らかな胸を借りつつ、大いに遊びながら本質に迫ることができる機会に恵まれ、新たな冒険の旅に出られることがとても楽しみです!」とコメント。

兼島は「『花売の縁』という組踊作品は、シンプルな物語であるだけに上演される時代や観る人の思いを吸収して、万華鏡みたいに多様で常に変容し続ける作品なのだと思っています。なぜいま現代演劇に? そんな問いから出発して、組踊そして『花売の縁』の広く深い海をプカプカ浮遊しつつ考えて創作できたらと思います。予感的なことを一つ。冊封使の歓待のために創られた組踊は、つまりその始まりから中国との関係性が内包されています。その部分を俯瞰しつつ凝視するという作業から、言い換えれば琉球王国を中心とした世界史みたいなことを念頭に置きながら、今回の創作は進んでいくような気がしています。はじめてご一緒する白神ももこさんとのディスカッションはすごく楽しくて、今はひたすら笑い転げるような時間を過ごしています。仕事をしている感覚がありません。たぶんしていないかもしれません。ただ、最終的にはちゃんとした仕事になってるかと思います」と思いを語った。

出演者や公演の詳細は今後の発表を待とう。

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白神ももこ×兼島拓也「花売の縁(仮)」

2024年11月30日(土)~2024年12月1日(日)
沖縄県 那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場

スタッフ

原作:組踊「花売の縁」(高宮城親雲上・作)
作・演出:兼島拓也
演出・振付:白神ももこ

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