上白石萌音が涙…舞台「千と千尋の神隠し」閉幕 (original) (raw)

舞台『千と千尋の神隠しSpirited Away』」の2024年公演が、8月24日にイギリスのロンドン・コロシアムで閉幕。上白石萌音が千尋役を務めた同回のカーテンコール風景が公開された。

2022年に初演された「舞台『千と千尋の神隠しSpirited Away』」は、宮崎駿が監督を務めたスタジオジブリの映画「千と千尋の神隠し」を、ジョン・ケアードの翻案・演出、今井麻緒子の共同翻案で舞台化した作品。橋本環奈、上白石、川栄李奈福地桃子が千尋役を務めた2024年公演は、3月の東京・帝国劇場公演を皮切りに全国で行われ、4月から8月にかけてロンドン・コロシアムでも上演された。

千秋楽のカーテンコールでは、上白石が「私たちを温かく迎えてくださり本当にありがとうございます。今回がウエストエンドでの最後の公演でした。皆様のおかげで、この4カ月半、素晴らしい旅となりました。またいつかお会いできることを願っています」と英語であいさつ。また公演終了後の舞台袖では、上白石が感極まり涙を流すひと幕も。さらにこのたび、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーから、ロンドンのカンパニーメンバーに向けて、湯婆婆が描かれた直筆の色紙が贈られた。

公演を終えた橋本、上白石、川栄、福地のコメントは以下の通り。

橋本環奈コメント

2024年8月24日をもってロンドン・コロシアムにて、舞台「千と千尋の神隠し」が大千穐楽を迎えました。
私は5月7日に本公演の初演を務めさせて頂きましたが、ロンドンを訪れ初めてこの劇場に足を踏み入れた時の事は、今でも鮮明に思い出されます。
100年の歴史を感じる劇場内の装飾や仕様の素晴らしさにただただ圧倒されるばかりで、ここで演じられる事に素直に喜びを感じました。2022年3月2日帝劇から始まった「千と千尋の神隠し」も日本全国で多くのお客様に足を運んで頂きましたが、まさか日本を飛び出しロンドンで海外のお客様をお迎えしての公演が実現するとは思ってもいませんでした。
こうして無事に大千穐楽を迎えられた事に深い感慨を覚え、何よりホッとしています。
多くの困難があった開演までの道程と、それを乗り越え日本のみならず海外のスタッフの皆さんと一つになって作り上げたこの作品は、私にとって千尋が神隠しにあうのと同様、異世界に放たれ、多くの事を与えて頂き、成長させてくれました。
ロンドン・コロシアムに世界中から足を運んで下さったお客様へ心からの感謝と共に、何よりも大切なキャスト、スタッフであるカンパニーのみんなに心から「お疲れ様でした」、そして「有難う御座いました」とお伝えしたいです。

上白石萌音コメント

大千穐楽を迎えられて本当にほっとしています。夢のようで、でも確かに一歩一歩を踏み締めた時間でした。
日本とロンドンを行き来しながらの公演はとても楽しかったです。空気感の違いで作品の色が繊細に変わる、生の演劇の醍醐味を味わいました。
ロンドンでは、言葉や文化を超えてカンパニーが家族になりました。どんなに大変な時も楽しく朗らかに仕事をする現地スタッフの皆さんからの学びは本当に大きかったです。大千穐楽後に日英のキャストスタッフ全員で三本締めをしたのですが、その音色が寸分の狂いもなく揃っていたことが、まさにこの四ヶ月半を表しているようでした。
お心添えくださった皆さまに感謝します。ありがとうございました!

川栄李奈コメント

帝劇から始まりロンドンと、濃くて長いとても貴重な経験をさせていただきました。
キャストスタッフのみなさんと切磋琢磨し、助け合いながら過ごしたこの期間、この出会いは、かけがえのない時間でした。
2024年の半分以上をこの作品に捧げたので、終わった今、夢の中にいたような不思議な感覚で、まさに千と千尋の神隠しのストーリーと重なる部分があり、たくさんの愛と温かさに支えられていたんだなと思います。
日本各地でこの舞台をお届けできたこと、ウェストエンドの舞台に立てたこと、お客様からの温かい拍手や声援、夢のような一生忘れられない景色を見させていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました!

福地桃子コメント

舞台「千と千尋の神隠し」全ての公演が無事に終了致しました。
長い旅が終わってしまう寂しさもありますが、この9ヶ月間を振り返ると稽古から本番までの期間過ごした日々で感じたことは心に残る大切な思い出ばかりです。
公演を重ねながらも挑戦を続けていくカンパニーの皆さんの姿やそこで生まれる緊張感に沢山感化され、このチームの一員として千尋を務めることができ心から幸せな時間だったなと思います。
物語の冒頭、千尋は一人で登場していくのですが、演出部の方が毎回「どうぞ」と合図を出してくれました。その「どうぞ」の中に込められた思いに身が引き締まり、でもなんだかとても励まされ、背中を押してもらえる感覚があり、とても好きな時間でした。
お客様と作る空間で見えてくる風景に喜びや感動を沢山いただきました。出逢えた気持ちを大切に忘れぬように心に刻んでいきたいと思っています。本当にありがとうございました。

舞台「千と千尋の神隠しSpirited Away」

2024年3月11日(月)~2024年3月30日(土) ※公演終了
東京都 帝国劇場

2024年4月7日(日)~2024年4月20日(土) ※公演終了
愛知県 御園座

2024年4月27日(土)~2024年5月19日(日) ※公演終了
福岡県 博多座

2024年4月30日(火)~2024年8月24日(土) ※公演終了
イギリス ロンドン・コロシアム

2024年5月27日(月)~2024年6月6日(木) ※公演終了
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

2024年6月15日(土)~2024年6月20日(木) ※公演終了
北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru

スタッフ

原作:宮崎駿
翻案・演出:ジョン・ケアード
共同翻案:今井麻緒子

出演

千尋:橋本環奈 / 上白石萌音 / 川栄李奈 / 福地桃子
ハク:醍醐虎汰朗 / 三浦宏規 / 増子敦貴
カオナシ:森山開次 / 小尻健太 / 山野光 / 中川賢
リン / 千尋の母:妃海風 / 華優希 / 実咲凜音
釜爺:田口トモロヲ / 橋本さとし / 宮崎吐夢
湯婆婆 / 銭婆:夏木マリ / 朴ろ美 / 羽野晶紀 / 春風ひとみ
兄役 / 千尋の父:大澄賢也 / 堀部圭亮
父役:吉村直 / 伊藤俊彦
青蛙:おばたのお兄さん / 元木聖也
頭:五十嵐結也 / 奥山ばらば
坊:武者真由 / 坂口杏奈
湯屋組:新井海人 / 桜雪陽子 / 大重わたる / 折井理子 / 今野晶乃 / 澤村亮 / 末冨真由 / 高橋莉瑚 / 竹廣隼人 / 知念紗耶 / 手代木花野 / 中上綾女 / 西宮ゆうき / 花島令 / 藤岡義樹 / 萬谷法英 / 水野栄治 / Miffy / 森田茉希 / 保野優奈 / YAMATO
油屋組:安部萌 / 彩橋みゆ / 犬飼直紀 / 井上実保奈 / 遠藤令 / 大山五十和 / 小川莉伯 / 小熊綸 / 梶田留以 / 川島大典 / 角田萌夏 / 西田健二 / 西村雄光 / 原広実 / 広瀬斗史輝 / 福島玖宇也 / 藤咲みどり / 堀田聖奈 / 村岡哲至 / 桃菜 / 森淑乃 / 吉野菜々子

※宮崎駿の「崎」は立つ崎(たつさき)、小尻健太の「尻」はしかばねに丸、朴ろ美の「ろ」は王へんに路が正式表記。

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