隼人・團子・壱太郎・米吉が博多座前に“集結” (original) (raw)
中村隼人・市川團子・中村壱太郎・中村米吉、博多座前に“集結”!「ヤマトタケル」鏡開きイベント
2024年10月8日 15:48 5
スーパー歌舞伎「三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」が、本日10月8日に福岡・博多座で開幕。これに先駆け、同日の開演前に劇場前で「博多座25周年イヤー記念セレモニー ヤマトタケル初日鏡開き」が行われた。
スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」は、二世市川猿翁(当時:三代目市川猿之助)が1986年に初演した作品。新キャスト版となる今回は、2・3月に東京・新橋演舞場、5月に愛知・御園座、6月に大阪・大阪松竹座で上演され、今回の博多座公演がこのカンパニーでのツアー最終地となる。鏡開きイベントは、小碓命後にヤマトタケルほかをWキャストで勤める中村隼人と市川團子、兄橘姫、弟橘姫、みやず姫の3役を回替わりで勤める中村壱太郎と中村米吉、そして博多座の安孫子正取締役会長、大坪潔晴代表取締役社長らが出席した。
劇場前には、多くのファンが駆けつけた。俳優陣が登場すると、来場者から「萬屋!」「澤瀉屋!」「成駒家!」「播磨屋!」と、それぞれの屋号が飛び交う。まず隼人は「博多座の歌舞伎公演で、このようなイベントをさせていただくのは初めてのこと。さっきみんなで『前例のないことだから、お客様に集まっていただけるかな』と話していたのですが、雨にもかかわらずこのようにたくさんの方々にお越しいただき、本当にうれしいです。ありがとうございます」とほっとした笑顔を浮かべ、「この『ヤマトタケル』は、博多座が集大成となります。『ヤマトタケル』で、この4人が1つの劇場に集結するのは、今回が初めて。『ヤマトタケル』は、38年前、猿翁のおじさまが歌舞伎の未来のために作ったと言っても過言ではない作品です。その思いを我々で受け継いでいきたいですし、作品の持つパワーに負けないよう、必死に勤めてまいりますので、1カ月よろしくお願いいたします」
團子は、今年2024年に博多座が25周年を迎えたことに対し、「開場してすぐの2000年11月、祖父(猿翁)がスーパー歌舞伎『新三国志』という作品で初めて博多座に出演し、私も昨年2月、同じ『新三国志』で、この博多座の舞台に初めて立たせていただきました。また、私は母が福岡出身で、私自身も福岡生まれということもあり、今回の集大成となる『ヤマトタケル』博多座公演の舞台を勤めさせていただくこと、本当にうれしく思っております」と瞳を輝かせた。
壱太郎は、集まった来場者に「今日、このあとそのまま初日の舞台をご覧になられる方、どのくらいいらっしゃいますでしょうか」と問いかけると、たくさんの手が上がる。そのリアクションに「そうですよね! 当たり前でございました(笑)。本日は満員御礼を頂戴しておりまして、本当にありがたいことです」と破顔しつつ、「今日は、團子くんが主役、米吉くんがヒロインを勤めるプログラムでございます。私と隼人くんのバージョンもございますので、今日だけを観て、安心しないでください!(笑)今回の博多座公演のテーマは“集結せよ”ですから、2回、3回とこの博多座に集結していただいて、たくさんのバージョンの『ヤマトタケル』を観ていただければ」と呼びかけた。
米吉は、これまで東京公演に隼人、團子、米吉、愛知・大阪公演に團子と壱太郎が出演していたことに触れつつ、「この4人が博多座に集結する、というのが眼目になっております。さきほど、壱太郎さんがおっしゃっていた通り、今回の興行では8パターンの上演の形がございます。『8パターン全部』とは言いませんが、少なくとも4パターンは観ていただけたらと思う次第でございます!」と指を4本立てて訴えかけ、さらに通りがかった通行人にも「通りの向こうの皆様もですね、どうぞよろしくお願いいたします!」と手を振り、来場者の笑いを誘う。
続いて、来場者の「よいしょ、よいしょ、よいしょ!」という掛け声に合わせて、鏡開きが行われた。また来場者を含む記念撮影も行われ、隼人が「10月は博多座に!」と呼びかけると、その場にいた全員が「集結せよ!」とカメラに向かって指を指した。上演時間は、2回の休憩を含む約4時間10分。公演は10月22日まで。
なおステージナタリーでは、「ヤマトタケル」の特集を展開中。各地でメインキャストを勤めた隼人、團子、壱太郎、米吉の座談会を実施し、作品の魅力をワイワイと語ってもらった。
スーパー歌舞伎「三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」福岡公演
2024年10月8日(火)~2024年10月22日(火) ※公演終了
福岡県 博多座
スタッフ
作:梅原猛
監修:石川耕士
脚本・演出:市川猿翁
出演
小碓命後にヤマトタケル / 大碓命:中村隼人 / 市川團子
兄橘姫 / 弟橘姫:中村壱太郎 / 中村米吉
帝:市川中車
皇后 / 姥神:市川門之助
タケヒコ:中村福之助
ヘタルベ:中村歌之助
犬神の使者 / 琉球の踊り子 / 新朝臣:嘉島典俊
ヤイラム:市川青虎
老大臣:市川欣弥
倭姫:市川笑三郎
国造の妻:市川笑也
熊襲兄タケル / 山神:市川猿弥
みやず姫:中村壱太郎 / 中村米吉
帝の使者:中村隼人 / 市川團子
尾張の国造:中村錦之助
熊襲弟タケル:中村錦之助 / 中村歌之助
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※老大臣役で出演予定だった市川寿猿は体調不良のため休演。代わりに市川欣弥が出演します。