『Darius Milhaud: Le Pauvre Matelot / Trio à cordes』 Ensemble de Solistes de l'Opéra / Trio Albert Roussel (original) (raw)
DARIUS MILHAUD
LE PAUVRE MATELOT
Livret de Jean COCTEAU
Ensemble de Solistes de l'Opéra
TRIO A CORDES
Trio Albert Roussel
CD: Cybelia
Series: Musique Française
CY 810 (1987)
Made in France by MPO
DARIUS MILHAUD
1. LE PAUVRE MATELOT 30:10
Livret de Jean COCTEAU
ENSEMBLE DE SOLISTES DE L'OPERA
Alain KOUZNETZOFF: 1er Violin
Chantal VIENET: 2e Violin
Jean-François BENATAR: alto
Philippe BARY: Violoncelle
Louis GUILBERT: Contrebasse
Benoit FROMANGÉ: Flûtes
Jean-Pierre ARNAUD: Hautbois
Maurice GABAI: Clarinette
Gilbert AUDIN: Basson
François GAGNON: Cor
Dominique COLLEMARE: Trompette
Jacques FOURQUET: Trombone
Guy-Joël CIPRIANI: Percussion
avec:
Catherine DUBOSC: sa Femme
Christian PAPIS: le Matelot
Jean-François GARDEIL: son Ami
Jacques BONA: son Beau-Père
Direction: Jonathan DARLINGTON
En 1984, l'ARCAL produit "Le Pauvre Matelot" dans une mise en scène de Christian GANGNERON. Direction musicale: Jonathan Darlington.
Ce disque est l'enregistrement musical d'un film télévisuel en préparation
Co-Production: Théâtre des Arts de Cergy-Pontoise
Direction: Jean-Marie Hordé
Ingenieur du son: Mcihel Pierre
2. TRIO A CODES 16:13
Vif - Modéré - Sérénade - Jeu fugué
Trio Albert ROUSSEL
Eric ALBERTI: Violin
Pierre LLINARES: Alto
Georges SCHWARTZ: VIoloncelle
Digital Recording 1987 Paris
Directeur artistique: Eric Alberti
Ingénieur du son: Michel Pierre
Maquette, Photocomposition et Photogravure: Patrick Seitz
◆本CDについて◆
ジュエルケース(黒トレイ)。ブックレット(全16頁)にクレジット、仏文コメント(Darius Milhaud/Christian Gangneron)、「哀れな水夫」について(Jeremy Drake/英文)、「哀れな水夫」台本(Jean Cocteau/仏文)、「弦楽三重奏曲」について(無記名/仏・英文)、モノクロ図版(「哀れな水夫」舞台写真)3点、コクトーによるイラスト1点。ブックレット裏表紙にモノクロ図版(Darius Milhaud)1点。インレイにトラックリスト&クレジット。
ダリウス・ミヨー作品集。ジャン・コクトーの戯曲によるオペラ「哀れな水夫」(1927年)と弦楽三重奏曲(1948年)を収録しています。前者はジョナサン・ダーリントン指揮パリ・オペラ座ソリスト・アンサンブル、クリスティアン・パピ(水夫)、カトリーヌ・デュボス(水夫の妻)、ジャック・ボナ(水夫の妻の父)、ジャン=フランソワ・ガルディユ(水夫の友人)、後者はアルベール・ルーセル弦楽三重奏団による演奏で、1987年パリ録音です。
「哀れな水夫」(澁澤龍彦による翻訳があります)は、15年前に消息を絶った水夫が村に戻って来るのですが、外見がすっかり変わってしまっていて、友人にも最初は彼だと分からなかったことから悪戯心を起して、他人(水夫の仲間)のふりをして妻の元を訪れ、水夫は借金があって帰って来れないと話し、自分は財産を持っているといって真珠を見せます。妻は夫のために、彼(実は夫)を殺して真珠を奪い、父親に手伝ってもらって水夫の死体を処分するという話です。コクトーは旅先で読んだ三面記事に基づいてこれを書いたということですが、ここで連想するのはカミュの戯曲「誤解」(1943年)です。その原型は小説『異邦人』(1942年)に「一枚の古新聞」に載っていた「チェコスロバキアに起こったらしいある事件」として出てくるので、それによって引用すると、「一人の男が金をもうけようと、チェコのある村を出立(しゅったつ)し、二十五年ののち、金持になって、(中略)戻って来た。その母親は妹とともに、故郷の村でホテルを営んでいた。この二人を驚かしてやろうと、男は(中略)母の家へ行ったが、男が入って行っても、母にはそれと見分けがつかない。冗談に、一室かりようと思いつき、金を見せた。夜なかに母と妹とは男を槌(つち)でなぐり殺して、金を盗み、死体は河へ投げ込んだ。」(窪田啓作訳)、というものです。泊まると殺されてしまう宿の話はサド侯爵の『食人国旅行記』(澁澤龍彦訳)にも出てきます。
★★★★★
Le Pauvre Matelot