【スローライフ阿寒】 (original) (raw)

※「シンちゃんの、あの声がタマンナイのよねぇ。ココロを鷲掴みにされちゃうの」と、ミッチャンは言った。どこがそんないい声なのか、自分にはわからない。ただ、声の質や響きなどが物凄い力を持っていそうなことは、よ~く理解できる・・・。

※もう結果は分かっちゃったんだけど、NW10月1日号で面白い記事を見つけた。『声で読み解く次の首相の実力』という特集だ。サブタイトルには ~「政治家の声は政治家を丸裸にするー---有力候補を専門家が分析するとー--とある。

※専門家とは『山崎広子氏(音楽・音声ジャーナリスト、「声・脳・教育研究所」代表)。特集は、「声は、驚くほどの情報を包含している。そして私たちは無意識のうちにその情報を受け取り脳の奥深くで評価を下し、イメージをつくり上げている」のリードで始まる。

※「声は誰にとっても大切なコミュニケーションツールだが、政治家にとっては特に重要な武器となる。歴史を動かした政治家たちは皆、声の力を巧みに利用してきた。(中略)アドルフ・ヒトラー、ウインストン・チャーチルキング牧師など、その声の持つ影響力が人々を行動へ駆り立てたのだ」。(現代で言えば、トランプがドンピシャだ)

※特集では5人の有力候補を分析する。

●髙市早苗 女性議員の中でも特に低く、平均して150HZ前後の声。欧米の女性キャスターの標準に近

彼女の安定した力強い声は、政治に関心のない層にまで熱意を伝えている。

**●小泉進次郎**声を張る際には喉頭が上がり、声門閉鎖が強く圧のある声となる。音声としては少し鼻に響

いたように聞き取れる音だ。これはこだわりの強さや、何かを抑えていることを示している。

石破茂 はっきり言って美声である。体格の通り声帯は長めで厚く、低い音域が出るにも拘わらず圧の

出る声にはあえてしていない。声だけでなく、精神のコントロールも非情に上手。

河野太郎 声の力という意味では大変損をしている人。聞き手に緊張感や息苦しさを与えてしまう。

茂木敏充 なぜか後ろに引っ張られるような引っかかりを感じさせる声である。

(当地では葦がマジョリティ、ススキはマイノリティーだ)

※上記のような評価(評価の基となる科学的説明は省略)の上で、特集は『たかが声、ではない。誰が選ばれのか、その人はどんな声か。それによって、歴史の歯車がどちらに回り始めたのかが分かるだろう』と締める。さて石破茂は、歴史は、どう動くのか?

植物にだって「声」はある。「季節の声」を視覚に聴かせてくれる。今は「秋の声」。道東では植物達が聞かせてくれる「短い秋の声」を背に、人々が冬の準備を急いでる。厳しい冬にならなきゃいいんだけど・・。

※フシギだなぁ。クルルはスマホをいじり始めると直ぐに膝に乗ってくる。喉をゴロゴロ鳴らしてる。が、抱き上げようとするとするりと腕をかいくぐり逃げ出してしまう。何がそうさせるのか?結局、「猫には猫の論理がある」という当たり前に行き着いた。

(マネキンのボディに乗る、8年前の招きん猫。この頃から人懐きはいいが、野性味が強かった)

※物の本によると猫には幾つかの距離感があるらしい。リラックスできる「安心距離」、注意信号の「警戒距離」、戦いを避ける「避難距離」、逃げろ!の「逃走距離」、戦わざるを得ない「攻撃距離」。そこに、厄介な好悪の「心理距離」が加わる。

(子どもなのに、ちゃんとカメラ目線だ)

※飼い主に対してもこの論理は健在だ。「寂しいから面倒見ろよ」という感情と「だけど、触るな!」という本能だ。言わば、猫は多重人格者であると同時に、自由気まま、孤高と自己愛のナルシシシスト。猫にとっては最高の生き方だが、人間には最低だ。

(出窓のカーテンから外を監視する。頭隠して尻尾隠さず。何とも奔放)

自民党(自分党)の総裁選が終わった。何はともあれ、髙市阻止が実現されてほっとしてる。国際情勢が微妙なこの時期、安倍継承を標榜した超保守が総理になることを想像しただけでも身の毛がよだつ。指示した党員、議員はまさに戦前の陸軍並み低知能。

霜焼けを避けようと、部屋の中に避難させたマツバボタン。植物は自分で避難できない)

※自己中、保身、視野狭窄、知識・情報不足、単眼思考、それらが、大東亜戦争の火付け役になったことは、歴史が証明している。さて、我々は猫の行動原理から何を学べるのか?少なくとも今の国際情勢の中、猫の「距離感」を学んでおかなけりゃならない。

※「ド根性」を発揮する野菜は結構多い。ニュースで観た国道中央分離帯生えてた西瓜もその一つだ。廃ガスだらけの中央分離帯に、大きな西瓜が育ってた。まさに「ド根性西瓜だ」。その意味じゃウチの「ヤマブドウ」も「ド根性」もの、と言えそうだ

※7~8年前、何処からかふらりとやって来て根付いたこのヤマブドウ、毎年冬前には邪険に蔓枝を切ってた。ところが、翌春になると毎年息を吹き返し、モーレツなスピードで蔓枝を伸ばしてくれる。もはや邪険にはできない。で、今年は棚を作ってあげた。

(気づいたらヤマフジも蔓を切ったのに再生、小さな花をつけてた。狂い咲きでもある)

※その棚が夏場の暴風雨で壊れた。仕方ない。少し早めだが、またも邪険に蔓枝を切るしかない。泣く泣く切った。が、なんと!一週間もすると切り株からの再び芽吹く幼葉が!何という生命力。まさに「驚き、オドロ木、ブドウの木」、素晴らしい再生力だ。

(太平洋の海霧が押し寄せてきた。人類が見通しの効かない濃霧注意報にならないよう祈る)

立憲民主党の新代表が野田佳彦元首相に決まった。政権交代後、没落一途の野党第一党。ぜひウチのヤマブドウを真似て、混乱を露呈する「自分党(自民党)」に代わる政党へと強靭な再生力を発揮してもらいたい。立憲民主党政治家に望む、数少ない願いだ。

※もうすぐ彼岸の入り。北海道は急に寒くなった。稚内の朝の気温は2.4℃だったという。(釧路でも10℃程だった)。東京の真冬並みだ。今年本州で多発する猛暑日を他所に、北海道(釧路)では「暑さは彼岸まで」に変化無し。半ズボンの出番はもうないだろう。

(湿原の画家「佐々木栄松」画伯描 タイトル『湿原の夜』釧路湿原美術館蔵。下記俳句と呼応する)

※「お彼岸」は、サンスクリット語で「悟りの世界」を意味する 言葉。人間の煩悩のない世界のこと--極楽浄土を指してるという。春分秋分の日を中日とした前後7日間がその期間。皮肉にもその期間に 、最も煩悩の多い人達の総裁・代表選が展開される。

(二番草を刈った直後の牧草ロール。刈り取り機が吐き出したウンチのようだ。早くも冬の足音)

※「虫の夜の星空に浮く地球かな (大峯あきら)」

こんな俳句を見つけた。阿寒では、はや虫の音が集いてる。本州でも2週間後位には、秋の虫達が美声を張り上げてることだろう。新総裁・新代表には、是非とも日本社会の迷いや苦しみの素を除去、極楽浄土(人類の「悲願」だ!)へと導いて貰いたいもんだ。

※かねてから欧米じゃ、日焼けは富裕層のシンボルとして憧憬の目で見られてた。1966年、その欧米文化が雪崩れ込むと、第1次日焼け(ブーム)が日本を覆った。「色白、おちょぼ口」の日本的価値観が、突然180°転換、日焼け讃美文化が列島を席捲する。

(自然界で最も美しいと言われる蝶の完全変態を、メタモルフォーシスという)

※化粧品メーカーはその劇的変化を見逃さなかった。各社とも日焼けを煽る広告を展開。カネボウ化粧品は『メタモルフォーゼ(ドイツ語で変化・変身の意)』をスローガンに大キャンペーンを張った。それを「変容」と日本語に置き換えたのが、我がボスだった。

(今年は今頃になって「夏紅葉」が始まった。異常気象の副産物か?それとも「変容」か?)

※「変容」・・今思っても、当時の空気を掬い上げるコンセプトワードだったと思う。カネボウは、前年の1.4倍ほどの売り上げがあったという。言葉ひとつで価値観の転換が起こった時代だった。「変容」は、時代を動かした言葉の一つと言っていいだろう。

(「夏紅葉」なのか、「本格的な紅葉」なのか、もはやワカラナイ)

※半世紀ほど経った2024年はどうなのか?世界的な異常気象、継続する戦争、色々な国の国内分断・・・我が国も例外じゃない。過去初の立候補者10人以上という自民総裁選。4人が手を上げた立憲民主代表選。どうやら政治にも「変容」が始まったらしい。

※「日焼けブーム」は、2000年代に入って様相が様変わりする。「日焼けは健康に悪い」。日焼け自慢は、まるで「無知・無能」蔑みの輩に没落する。これも「メタモルフォーゼ」(変容)と言っていいだろう。さて、「政治のメタモルフォーゼ」はどうなるか?「蝶のメタモルフォーシス」同様の、「変容」を願うばかりだ。

(ヒマワリが突然花開いた。が、今年じゃない。去年の9月8日の朝だ。今年は暴風雨で倒れちゃった)

※今まで販売不振だった靴が、なぜ急に爆発的に売れ始めたのか?爆発的感染症の素はどこにあったのか・・サイエンスライターの「マルコム・グラッドウェル」は、そこに「何故?」を感じたに違いない。2000年に同名の著書を上梓、ベストセラーになった。

※「ティッピン・グポイント(臨界点)」を分かり易くいうと・・と解説書は書く。「蠟燭にライターの火が引火する瞬間」、あるいは「原子炉が核分裂の連鎖反応を始めた瞬間」と言う。なら、沸点や発火点のような劇的変化の瞬間と思えば理解しやすい。

(薄目を開けてたクルルが数秒後に寝落ちした。これ、「逆ティッピング・ポイント」?)

※少さな変化が、急激な変化を生み出す転換点・・という目で見回してみると「ティッピング・ポイント」は世の中そこかしこにある。無名のタレントが突然、爆発的人気が出、コロナが爆発的に広がる。あるいは、今夏のような未曾有の気候変動が起こる。

(植物はアナログと思ってたが、実はデジタルな部分もある。人間の脳のように)

※裏山が急に鬱蒼としてきた。これも急激な転換点なんだろか?20年程前、海洋学者は警鐘を鳴らした。「海洋深層水の水温が上がると、地球は破滅する」・・・そう、いま地球は悲鳴を上げてる。『オイラ、もうティッピング・ポイントの序章だぜいっ』

※2009年8月。空を飛んでた。東京山手線内がすっぽり入る釧路湿原国立公園の300~500m上空を飛んでるのだ。そりゃ爽快じゃない訳がない。一万色もありそうな緑。中央には手つかずの釧路川が身をくねって流れ、遠くには雌阿寒岳雄阿寒岳が霞む。

釧路湿原国立公園。東西24km、南北36km。面積268.6k㎡。東京ドーム3900個分。ラムサール条約登録。遠くに霞むのは阿寒摩周国立公園・・・釧路市は2つの国立公園を擁する「氷都」と言われてる)

※今から丁度15年前の昨日の1枚。が、この珠玉の風景がいま、危機に晒されてる。主な理由は、メガソーラー基地のための太陽光パネル建設。国立公園法では園内に構造物の建設を規制してるが、太陽光パネルは構造物にならないという。建設は急増してる。

(湿原面積はどんどん狭まってきている。※写真は釧路湿原外縁の阿寒町のソーラー基地)

※法律で構造物に当たらない限り、業者は建設可能な土地(地盤が軟弱でも)さえあれば、何処にでも太陽光パネルを設置してメガソーラー基地を造成できる。やれやれ、頭の痛い問題だ。地球温暖化を止めるための方策が、長い目で見れば温暖化を促進するとは。

※「100年の計」と、よく言われる。が、今日「100年の計」を立てるのは不可能に近い。100年どころか「10年の計」もままならぬ時代、「明日の出来事」よりも「今日の飯」。できれば、開発と保護とを両立させたいが・・・残念ながら出来そうもない。