おきらく旅日記 (original) (raw)
いただいたチケットがあって渋谷パルコ劇場へ。
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ 「海をゆく者」
作・コナーマクファーソン(アイルランド・ダブリン出身)
簡単に言うとアイルランドの片田舎、海沿いの町に住む
酒飲みの男たちのクリスマスイブからクリスマスの朝までの物語。
そして演じる役者さんたちが↑写真の5人なのだから、面白くないはずがない。
この作品は上演3回目だそうで初演が2009年、2回目が2014年、
今回は5人のうち一人が代わっているけど(吉田鋼太郎→高橋克美)あとは不動のメンバー。
しかしながら一番若い高橋氏でさえ62歳(だけどお兄さん役)
物語としての面白さもあるが、この方々がどんな芝居をするのかも興味津々だった。
さすがだなと思ったのは小日向文世さん、緩急のつけ方が上手い!
大谷亮介さん、何となく温かみがあって、この方は素もいい人なんじゃないかと思う。
平田満さん、蒲田行進曲でおっ!と思ってから気になる役者さんだったけど
高橋克美さん、最初声ががらがらしていてちょっと気になったけど
ほとんど全場面で喋りっぱなしなので重要な役どころ。
それぞれの役者さんがセリフのない時もいい味を出しているのを見逃したくなくて
5人の中で小日向さん演じるミスター・ロックハートだけがきれいな格好をしていて
後で正体を明かすのだが、アイルランドの妖精伝説のおじさん版?
結果的にはこの人が関わったおかげで明るいクリスマスの朝が来る。
電灯の明かりではなく窓から陽が差し込んで部屋を照らす照明が印象的だった。
アイルランドに古くから伝わる詩のタイトルに由来しているそうだが
劇中でニッキーが「海をゆく者には何が起こるかわからない」
みたいなセリフを2回言うだけで、それが何を意味するのか具体的には示されない。
カードの最中だったので単純に手札のツキとか巡り合わせのたとえ?
私なりに思うには「海をゆく」→「航海」→「人生」→「生きる者」
いつ沈没するかわからないような船(人生)に乗っているけど
調べてみたらアイルランドのことわざにこんなものがあった。
「人生で最高のものは愛するひとたち、行ったことのある場所、
(なんだかこれ私には黄門さまの印籠みたいに使えそう!?)
10年早く観ていたらアイルランドに旅したくなっていたと思う。
理屈っぽく深読みしなくても楽しめる。ナマ舞台はやっぱり大好き!!
ついでながら喫煙シーンがあって客席まで匂いがくるけど
ニコチン成分を含まない茶葉スティックだそうです、念のため。
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