【サメなの?】『シノノメサカタザメ』とはどんな魚かを3,000字で伝えたい。【エイなの?】 (original) (raw)

テーマアクアリウムという水族館経営シミュレーションゲームに、僕は12~14歳の頃、とんでもなくハマっていた時期がある。

攻略本は破れるまで読んだし、水族館経営も20数年を超えたのだが、結果バグが大量発生するに至り、そしてしれっとデータが消えて、そのまま僕は足を洗ったのだ。

そんなこのゲームを通じて、僕は多くのことを学んだ。具体的には世界各国に生息する、日本にいては知り得ないほどの豊富な魚種の存在だ。

カリフォルニアモーレイ、グリーンソウフィッシュ、ポタモトリゴンモトロ。数学の公式は覚えられないくせに、こういうカタカナは一発で覚えられたものだ。

その中でも特に印象に残っているのが、「シノノメサカタザメ」という魚である。人気度Aで、捕獲でしか入手不可なのに、そのフォルムに魅力を感じなかったのが理由だ。

シノノメサカタザメ | 美ら海生き物図鑑 | 沖縄美ら海水族館 - 沖縄の美ら海を、次の世代へ。-

シノノメサカタザメという微妙に発音し辛い名前もどこか癖になって、ずっと心に残っている。そして今日、外を見れば天気は雨で、釣りになど行けやしない。

こういうときこそ調べ物のチャンスだな。ということで今日はそんな謎だらけのシノノメサカタザメについて、なるべく詳細に解説してみる記事である。

シノノメサカタザメ基本プロフィール。

シノノメサカタザメ | 美ら海生き物図鑑 | 沖縄美ら海水族館 - 沖縄の美ら海を、次の世代へ。-

まずそもそも論だが、シノノメサカタザメはサメではない鰓裂(さいれつ)が側面に空くのがサメで、サカタザメはエイと同じく、腹に空いている。これが最たる違いだ。

分類もノコギリエイ目シノノメサカタザメ科であり、キッチリと「エイ扱い」されているのが伺える。ちなみにシノノメサカタザメ科はこの1種だけである。

英名は「Bowmouth guitarfish」と書き、直訳するなら「弓形の口を持つギターフィッシュ」となる。どことなく遊戯王の初期バニラモンスターのあいつを思い出させる。

体長は最大で2.7m、重さは135㎏程度にまでなるそうで、国内でも**名古屋港水族館に2.2m、130㎏以上の個体が飼育されている**という。(今はどうか不明だが)

nagoyaaqua.jp

見た目はサメとエイを足して2で割ったような外見をしているが、食性はどちらかと言えばサメに近く、底生生物よりアジやイカなどの外遊性の生物を捕食するそうだ。

海底でぢっとするノコギリエイの仲間たちとは異なり、積極的に遊泳し、餌を探す様子を観察できることから、水族館で見ていても飽きがこないタイプの魚だと言える。

繁殖方法は胎生で、その特徴から繁殖力自体はやはり弱めだ。それゆえ、【近絶滅種】に区分されているのが現状である。

ja.wikipedia.org

飼育下での寿命は、実際に確認された例だと約7年とされるが、自然環境下ではそれがどこまで増減するかはわからない、とされている。

そんなシノノメサカタザメの幼体は、ぬいぐるみありきでデザインされたかの如くかわいらしく、その見た目で人気を博している部分もある、らしい。

白黒模様が鮮やか!! 希少種「シノノメサカタザメ」の赤ちゃんを公開 | お知らせ | 沖縄美ら海水族館 - 沖縄の美ら海を、次の世代へ。-

ということで基本情報は一旦この辺で止めて、今度は生息地についての話をザクっとしてみようと思う。

Where are they from?

Bowmouth Guitarfish | Online Learning Center | Aquarium of the Pacific

ざっくり言えば、シノノメサカタザメは「インド太平洋の熱帯域」に生息するのだという。とある方が非常にわかりやすい地図を作っていたので、引用させていただく。

techpackers4.com

更に詳しい話をするならば、文献によってブレはあるものの、「水深90~150mよりも浅いところを好む」とされている。サンゴ礁マングローブ林の側にいるそうだ。

それどころかむしろ、1~20mというかなり浅いところでも見られるため、上からモリで突かれて漁獲される類の魚だそうだ。

主に砂や泥の底質を好む底生動物とのことで、確かに水族館のレイアウトを見ても、そのように環境が整えられている印象を受ける。

日本近海でも稀に漁獲されるそうだが、その希少性を分かっている漁師こそレアであり、そのまま捨てられることもまた多いのだそうだ。無理もない話だけど。

さっきも書いたが、繁殖能力に乏しいことから、日本国内外の水族館で繁殖への挑戦が行われているという情報もある。それの進捗は、ちょっとわからないのだけれども。

ただ、赤ちゃんを展示している水族館もあることから、案外進捗自体は悪くないのではないかと、僕は勝手に期待しているところがある。

その他、個人的に気になったことの特筆事項、そしてまとめ。

https://www.youtube.com/watch?v=SZ21CM-3cl0

シノノメサカタザメの保護に取り組む人のアップした動画をYouTubeで観てみたが、手渡しで餌をやっている光景があり、かなり驚いた

コイツはサメだ。だから指ごといかれるのではないか?そう思ったが、シノノメサカタザメの歯はかなり特殊な形状をしており、つまり指は千切られそうにないのだ。

Real Bowmouth Guitarfish Jaw For Sale — Skulls Unlimited International, Inc.

この歯を見てもわかるのだが、やはりシノノメサカタザメの、特に形態は結構へんちきりんだ。それゆえに研究対象として、非常に注目されているらしい。

www.youtube.com

この”へんちきりん”さを言い換えると、古代の魚類の特徴を色濃く備えたサメ、という表現となる。実際、「エイとサメの進化を繋ぐミッシングリンクという説もある。

―こんな風に情報をまとめていくと、「どうしてこんな地味な魚が人気度Aなんだ?」という疑問はすっかり氷解してしまった。

むしろ、ゲームの中でも高評価たるAランクに相応しい、魅力的な生態の持ち主として、僕はコイツがかなり好きになってきた。近くの水族館にいないかな?

余談だが、このゲームにおける人気度Aのラインナップは、かなり錚々たるものだ。ジンベイザメオニイトマキエイ、アロワナ、ピラルク等々・・。

そこに比べれば知名度こそ劣るが、やはり魅力という言葉で捉え直すと、同じ土俵で相撲を取っても何一つ恥じることないステータスだと思えてならない。

ということで、ある程度しっかりまとめきれたので、僕はもう満足だ。今日はこの辺で終わりにする。

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