2024年8月17日~23日の話。 (original) (raw)

2024/8/17

朝起きたら50肩。まぁ53なので妥当なのだが、こんなにハッキリなるかね。右腕が180度なんてもってのほか、90度いやいやムリー、52度ぐらいまでが精いっぱい。歯を磨くのも一苦労。老いるショックですな。

野良猫のチャ坊は昨日の夜からソファで寝込んだまま。よっぽど疲れてるのだな。

朝から少し日記を書いて、歩いてユナイテッドシネマまで。萩原健太郎監督「ブルーピリオド」を観る。高校生の矢口八虎。成績優秀だけど適度に不良、器用で何事もソツなくこなし、世間をどこか冷ややかに見ている。ある日出会った1枚の絵。そして自らも筆を持ち美術の世界にのめり込んでいく。そして八虎は最難関の東京藝大を目指す。元々器用な策略家、ただそれだけでは足りない。徹底的に描く、何枚も何枚も描き、自分の「絵」を見つけ、それを最もよい表現で形にする。その苦悩と努力が、熱になりスパークする。「絵を描く」という作業は動きも少なく地味なものだが、ここでは心の動きと連動して時に激しく時に冷静に躍動感をもって描かれ、ぐっと引き込まれた。僕もかって芸大を目指したが、彼らの域に行く前に早々に脱落した。それでも「絵を描くこと」の楽しさと苦しさは多少なりとも体験した。共に芸大を目指す者たち、天賦の才を持った者、努力で勝ち取る者、どうしても辿り着けない者…主人公の周辺にいる者たちにもまた絵を描くことの喜びと苦しみを味わっている。もはや筆を持ち上げられない50肩のおっさんにはフィルムに刻まれた彼らの姿はただただ眩しい。そしてこんなおっさんでも腕は上がらないが、体温が上がった。良き青春映画でした。

いったん帰宅し、スーパーで買ったいなり寿司とざるそばの昼食。買い置きしてある生協のインスタントざるそばが簡単に作れてやけに美味しい。夏はつるっとざるそばがイイネ。

で一休みしてもう一回ユナイテッドシネマへ。デヴィット・リーチ監督「フォール・ガイ」を観る。大ケガを負い現場から離れていたスタントマンのコルト。だが未練の残る元カノの初監督作の為に現場復帰。しかしそこには彼を陥れる罠が…。ライアン・ゴズリングエミリー・ブラント。抜群の安定感と安心感。そりゃ面白いでしょうよ。という期待を裏切らずサクサク、ザクザク、アクションてんこ盛りでスカッと気持ちよく見せていく。でもそこに映画への愛、特に裏方と呼ばれる名もなき貢献者たちへの愛が溢れる。口先だけのあくどい権力者を現場の面々がそれぞれの技を使って追い込み、ひっくり返していく。映画に魅せられたボンクラどもが一丸となって大暴れするラストに大満足。作られた映画内映画も映画秘宝感があって楽しい。

夜はグリーンカレーの素を使ってグリーンカレー。鶏肉にナス、しめじにピーマン。カレーの素と牛乳加えて煮込むだけ。夏はピリッとカレーがイイネ。

2024/8/18

お盆休みも最終日。妻と買い物へ行って、パスタとピザの昼食。午後はうつらうつらと午睡しつつ「マルコポロリ」など観て過ごす。

夜、お風呂も入ってご飯も食べて、ゆっくりと「水道橋博士生誕大感謝祭」を配信にて。ゲスト、まずは町山智浩さん。配信ミスが続いて途絶えていた博士×町山対談が復活。今回は会場である「浅草」について。東京生まれ東京育ちの町山さんが語る街の記憶。お父さんのヤバい話も飛び出すリアル三丁目の夕日。いや「ともひろくん、ハイ」か。そして80年代からは博士の記憶も重なっていく。若き浅草キッドが浅草で過ごした日々。変わりゆく街の物語は、その時代や場所を知らないものが聴いても郷愁を呼び起こす。そして二人の出会いの話。TBSラジオ「ストリーム」のポッドキャストを聴き始めたのは博士の日記からだった。高校、大学の頃、雑誌「宝島」の映画紹介が大好きで何度も繰り返し読んでは近所のレンタル店に通った。後になってわかったんだけどそのページを作っていたのは町山さんだった。三留まゆみさんの映画のイラストや町山さんが書いた数々の記事が僕の中に下地としてある。そして今も町山さんから映画を学んでいる。さて話を戻そう。映画の話から青柳拓監督が登壇。博士の選挙活動を追ったドキュメンタリー映画。当選をラストシーンに一旦完成していたものの、博士の鬱病発症~議員辞職となり映画のラストが変わってしまう。でいよいよ来年公開。青柳監督の現時点での最新作「フジヤマコットントン」は僕の中で今年の暫定一位になっているので、公開が楽しみ。それにしてもやはり町山さんと博士の対話は刺激的で面白い。続いては博士の3人の付き人たちとのトーク。博士の日記を日々読んでいるので3人の若者をちょっと親目線で観てしまうな。個人出版社「虎人舎」設立を発表し付き人トーク終了。続いてはいよいよ松村邦洋登場。オールナイトニッポン風のオープニングから二人の40年近くに及ぶ友情トーク。これがもうとにかく爆笑。博士がアレ、コレとトスを上げ、天才・松村邦洋の記憶を微に入り細に入り再現していくトークを引き出していく。高田先生と博士が仕掛けた「水島新司物語」「紀伊国屋ボノボの品川心中」は何回聞いても面白いなー。もはや古典落語の域。西川のりおの器の小ささが松っちゃんに振りかかる「のりおからの電話」噺もめちゃくちゃ笑った。博士のトスに、時に暴走して行き過ぎてしまうところもまた面白い。町山さんと博士、松村さんと博士、ホモソーシャルな関係性を越えた先の大人の友情。そして最後は「相棒」がスクリーンに登場。「まだ始まってもいねぇよ」と「キッドリターン」の狼煙が上がる。

2024/8/19

ビバリー昼ズで高田先生の「水道橋博士生誕祭」話。面白話をさらに面白く紹介する高田先生のマシンガントーク。「博士は完全復活だな!」には博士の高田先生への想いを知る博士ファンとしてとても嬉しい。

2024/8/20

朝から雨。久しぶりに徒歩通勤。蒸し蒸しと暑くて会社着くころにはぐったり。ちょいと重めの仕事もあり疲れ果てて帰宅。相変わらず右肩が痛い。

2024/8/21

昼休みの読書。買ったまま読み終えていなかった西森路代+ハン・トンヒョン「韓国映画・ドラマわたしたちのおしゃべりの記録2014~2020」読了。二人が韓国ドラマ、映画を題材に、韓国社会と日本社会それぞれにある問題やジェンダーフェミニズムについて。二人がお喋りしながら考え、考えてはお喋りして、問題を浮き彫りにし考えを深めていく。題材として挙げられる作品は僕もほとんど見ているのだが、そういう風に観るのかという気づきがある。ポン・ジュノ監督の「パラサイト」などは社会問題を巧みにエンタメに昇華した作品と僕なんかは単純に観ていたのだが、パク・チャヌク作品との比較や、「男性目線の家族観」なんて二人の「見方」から教えられることがあった。自分はまごうことなき中年男性である。気をつけているつもりではあるが、どこかで「優位な男性性」に寄っかかり有害さを振りまいていないか。これ、常に自分の中で課題である。

韓国映画・ドラマ――わたしたちのおしゃべりの記録2014~2020

2024/8/22

朝から外回り、ロングドライブ。昼は久々にブロンコビリーのハンバーグランチ。テーブルにふりかけが置いてあるのが嬉しい。白ご飯にふりかけ、甘めの和風ソースをかけた熱々のハンバーグ。自分へのご褒美だなー。

radikoで角田龍平「蛤御門のヘン」真夏のサイキックミーティング回聴く。年に二回のお楽しみ。竹内先生のノビノビとした下世話なトークと誠さんの華麗な手綱さばき。軽快な下ネタトークから快調な滑り出し。そして今回はキダタロー御大追悼スペシャル。御大の「ブツ」を万博の目玉に!には笑った。

夜、娘からLINE。「桂川のイオンに(K-POPガールズグループ)STAYCが来てる!」と写真付きで興奮気味に。プロモーションイベントに偶然居合わせたらしい。今やK-POPグループが地方のイオンに来る時代なのね。しかし「STAYCが来ている!」という話題が通じるのは?と父(僕)に即座に連絡してきた娘。それ正解です。見たかった!

2024/8/23

やっと金曜に辿り着く。ZOOM商談に、外回り。少し遅めの昼食は大戸屋でチキン南蛮定食。タルタルソースが美味しいなー。ここにもテーブルにゴマ塩ふりかけがあって嬉しい。

休み明けの1週間、なんとか金曜まで頑張りました。映画観たいところだが、微妙に時間が合わず帰宅。

野良猫のチャ坊はすっかり元気になった。前はちょっと遠慮気味だったのがもはや遠慮は無用とばかり完全リラックスモード。リビングのソファの真ん中で腹見せて半日寝ている。だがその姿に大いに癒される。