【鴻巣市のいじめ事件記録簿 No.33】 (original) (raw)

私たちは自分たちのいじめ事件を通じて、「公益性が明らかに欠如している公人」にたくさん会わなければなりませんでした。鴻巣市教育委員会であれ、一部の市議であれ、公人としての自覚が疑わざるを得ない数々の言動に、今も私たちは苦しめられています。地域の人々を守るべき公人が、自分たちの都合で特定の何かに忖度をしたり、私たちのような一介の市民を排除しようとするのは、許されることなのでしょうか。

鴻巣市の市議、中西耕二郎氏の公の場における虚偽発言や不誠実な対応ぶりについては、既に以前の記事でもお伝えしたかと思います。彼は返事のメールで「もうこれ以上対応しません」と勝手に言い放って終わった事にしていますが、彼が公人として公の場で放った無責任な発言の数々が、今も私たちの心を突き刺しています。

また、私は以前、同じく鴻巣市の市議である高橋あき氏に、私たちのいじめ問題を巡る鴻巣市教育委員会の不正事件が新聞記事になっていることを話したことがあります。これは高橋氏が教育や子どもに関係する政策を大きく掲げていたからです。しかし、高橋氏は「同じ会派の後藤君がやっているので安心して下さい」という連絡を私によこしました。現在まで高橋氏と、彼女が言った後藤氏が、私たちの件について動いている様子はまったくありません。

さらに、1年以上前のことですが、この高橋氏は、こども食堂を利用していた私の個人情報を別の市議に流出させているのです。当時、いじめによる不登校、そして転校・転居に伴う経済的な負担の事情に伴って、月1回程度、こども食堂を利用していました。この時は私たちの事件は知っているが当事者の名前を知らなかった状態であったのですが、高橋氏は別の市議に、「いじめの件って~さん(私の苗字)のことでしょ。(~さんなら)こども食堂を利用していたから知っている」と漏らしたのです。高橋氏はこども食堂の代表の肩書を持ったことがあったので、私たちを含めたこども食堂の利用者を把握していたのです。

しかし、そうしたこども食堂の利用者や内情をペラペラと周囲に漏らすなんて、そんなことが公人として許されるのか。私たちには信じられない話で、恐怖でしかありません。この個人情報流出に関する不正行為に関して、子ども食堂の現代表が高橋氏に話しているはずですが、やはりいまだに高橋氏より公人としての責任を果たす連絡はありません。一介の市民の声なんて無視していれば泣き寝入りをしてくれるとでも考えているのか。許せません。

こども食堂には様々な家庭事情や生活環境を持ったこどもたちが安心して利用するべき居場所であるはずです。もしそうした情報を管理していた人間が、当人に何の了承もなく周囲にそうした個人情報を何の躊躇もなく、世間話のように流出させているのだとしたら、当然、こどもたちは安心してその食堂を利用できなくなります。高橋氏はそうした致命的なコンプライアンス違反に関わる自身の言動をどこまで認識しているのか。高橋氏は「こどもまんなか社会の実現」という構想を掲げていますが、その個人情報流出の行為は自らその公約を破壊するものに他なりません。公人として有り得ない言動です。

この高橋氏の不正行為について、私はこども食堂の現在の代表者に話を聞きました。代表者は「高橋氏は個人情報の取り扱いについて理解をしているものと思っていた」と言いました。また個人情報流出に関する相談窓口の方は「こども食堂の性質上、どこのこども食堂であっても、利用者の個人情報を漏らすことはあってはならないことです」と言いました。こんなこと、あまりに当たり前だと思います。市議会議員のような公人が、このような当然の社会通念や規範を理解していないものなのか。

2024年9月18日に開催された鴻巣市の定例会における国の巣市教育委員会・教育部参与の上岡勝氏による虚偽及び不誠実な答弁も、改めて公益性の欠如した、公人としてあまりに無責任な酷い内容でした。(ビデオ中継記録:https://smart.discussvision.net/smart/tenant/kounosu/WebView/rd/schedule.html?year=2024&council_id=46&schedule_id=5:質問後の答弁は27分付近から)。

当時のいじめ事件の対応について教育部参与の上岡氏は、「私たちは全て規定に則り対応をしてきたと認識しています」「私たちは被害者に寄り添って対応をし続けて来たと認識しています」という原稿内容を読み上げました。メディアなどでこれだけ国家規定に反する不正行為を行っているにも関わらず、この期に及んでも間違えを一切認めようとしないのです。

「では、なぜ令和元年に中学校で発生した事件については、十回に渡って開かれた会議の議事録が存在しないのか」という質問に対して、上岡氏は「繰り返しになりますけれども、当時会議録は作成をしておりませんでした、このことを真摯に受け止めまして、今後はこのようなことがないように、鴻巣市文章、取り扱い規定に基づき、適切な管理、保存を、徹底してまいります」と答えました。

まず、上岡氏の冒頭の「繰り返しになりますけれども」の意味がまったく不明ですし(いつ繰り返し、彼らが議事録の不作成について自ら認めたのか)、1分前に自身がはっきりと「すべて規定に基づいて適切な対応を行いました」と断言している内容を「議事録は作成していませんでした」と見事に覆しているのです。このような無責任な虚偽答弁を公人として許して良いのでしょうか。こんな発言が公の場で許されるのであれば、もう公人の言いたい放題、やりたい放題です。

鴻巣市教育委員会はチグハグで無責任な答弁のみならず、市民の公然たる質問にも「無視をする」という対応を行ってきました。例えば、2020年4月、虚偽まみれのいじめ調査報告書が出来上がってから1年が経過した頃、NPOの方が次の質問書を教育委員会に送りました。

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①~さん(私たち)側とは書面でやり取りを行う事になっていた訳なので、調査委員会設置の際の説明や経過報告を行ったというならば書面はあるのか。

不登校の原因は、いじめではないと断言する根拠は何か。~君は調査委員に対し加害生徒3名がクラス内に居る事で登校できない等、主張している事。

③重大事態ではないと記載した部分の訂正や~さんへの直接の説明は何時になるのか。

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本ブログを読んでくださっている方でしたら、この質問における状況や経緯は分かると思います。補足をいたしますと、鴻巣市教育委員会は次の手順で虚偽発言や不正行為に及び続け、公人として私たちいじめ被害者を苦しめ続けました。

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鴻巣市教育委員会がいじめ事件にまったく対応せず、報告もなかった。私たちがそれについて質問をすると、「これからはすべて書面でのやり取りをするということをあなたの弁護士と決めたから、書面以外では何も答えない」と言い張り続けた。(※この「書面でのやり取り」の決定自体が、彼らが一方的に主張している虚偽発言です。私の代理人である弁護士は職務に誓って、そのようなことは絶対に決まっていなかったと言っています。)

鴻巣市教育委員会がいじめ問題調査委員の選定を行って、いじめ問題調査委員の調査が行われ、いじめ調査報告書が作成された。この間、鴻巣市教育委員会は私たちに一切の経過報告や内容確認を行わなかった。これは彼らが一方的に口に続けていた「これからはすべて書面でのやり取りをする」などという主張に自ら反しているものであり、また国家規定にも反する不正行為であった。

鴻巣市教育委員会が作成したいじめ調査報告書は虚偽まみれの内容であり、私たちの聞き取り調査の内容もまったく反映されていなかった。私の手元にはこの聞き取り時の録音データもあるため、私たちは当然ながらいじめ調査報告書の内容を訂正して欲しいと言った。すると、鴻巣市教育委員会は「もう(報告書が)関係者に渡っているから訂正しない」と言い張り、訂正対応をまったく認めなかった。

鴻巣市教育委員会は被害者である私たちにはいじめ調査報告書の報告は郵送であった。(私たちが直接取りに行くと何か説明をしてくれるのかと聞くと、鴻巣市教育委員会側が郵送と変わらないと言ったのです。)しかし、一方で鴻巣市教育委員会は加害児童3名とその保護者に対しては直接報告をした。国家規定で、報告書のどこまで話して良いか被害者側が決める裁量が認められているにも関わらず、私たちの知らない所で勝手に報告し、とても丁寧に概要を伝えた。しかも、その鴻巣市教育委員は加害児童3名に対して、「このことは経験として、これからは学校生活をがんばっていきましょう」という、おもんばかる丁寧な言葉を伝えていた。しかも、内申を気にする加害児童に対しては、「このことは(今回の事件は内申に)書くものではない」という言葉まで伝えた。(これらを伝えたと話す会話の録音データが手元にあります。)息子には何の一言もなかった。

⑤私たちが鴻巣市教育委員会に対して、彼らがずっと主張していた「書面でのやり取り」を、どうしていじめ調査報告書の作成過程で行わなかったのかと言うと、今度は鴻巣市教育委員会のF氏が「書面でのやり取りは決定していなかった」「何かのそごがあった」と言った。

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このような、私たちにとってあまりに理不尽なやり口で進められたいじめ調査ですが、鴻巣市教育委員会は現在に至るまでこれらの公人としての不正行為を認めていません。もし上岡氏の最初の答弁の通り、「私たちは規定に基づいて全て適切に対処してきた」というのであれば、先ほどのNPOの①②③の質問には一瞬で答えられるはずです。しかし、そのNPOの質問に対して、いまだに教育委員会はそれに対する一切の回答も行っていません。これが公人の成すべき姿勢なのか。

このような鴻巣教育委員会の言いたい放題、やりたい放題を許してしまっているシステムにも問題があります。はてなブログの「藤川大祐 授業づくりと教育研究のページ」で、千葉大学教育学部の藤川教授が次のように指摘をされています。

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【ここにページのリンクを貼る:

https://daisukef.hatenablog.com/entry/2021/10/10/090854

いじめ防止対策推進法の改正については、数年前、国会議員の方々の間で検討され、案も出されていました。しかし、その後、改正の議論は停滞し、この2年ほどは(少なくとも表面的には)全く進んでいません。国会でいじめ問題に取り組む議員の中で中心的な存在である馳浩衆院議員は、次期総選挙に出馬しないことを明らかにしており、今後は中心になる議員が誰になるのかさえ、見通せない状況です。

私たちの政策提言の中では、いじめ防止対策推進法の改正案を具体的に示しています。教育委員会や学校が法令に従わないことがあるという前提で、主に以下の点を盛り込みました。

・国に、地方公共団体、学校等の状況の把握と検証を行う第三者機関を設置する内容を加える。(現状でも文部科学省にいじめ防止対策協議会が設置されていますが、この協議会は法に規定はなく、教育委員会や学校が法令違反を繰り返している状況に対して無力です。)

教育委員会や学校の不適切な対応に関する相談窓口を国が設置し、上記の第三者機関への報告を義務付ける。(現状では、教育委員会が不適切な対応をしている場合に、実効性ある相談対応をできる窓口がありません。)

・国が、教育委員会に対して、是正の勧告・指示といった強い対応ができることを明示する。(現状では、教育委員会に法令違反の対応があっても、国が強い指導をすることができていません。)

・教職員がいじめを受けた児童等を徹底して守り抜く責務があること、重大事態への対処にあたっては学校やその設置者は被害者側の申し立てに真摯に対応しなければならないこと等を明記する。(当然のことなのですが、冷酷な対応がとられることが多いので、明記します。)

・児童等が苦痛を感じているときには必ずいじめの有無を確認し、いじめがないことが確認された場合を除いて24時間以内に学校は設置者に報告しなければならないこととする。(事実確認や報告が遅々として行われない場合が多いので、条件を明確化した上で報告期限を定めました。)

(※私たちの場合で言うと、息子が小学6年、中学1年1学期と続けていじめがあったのに、学校から私に対して何の報告もありませんでした。)

・いじめを行ったと考えられる児童等を、校長の判断で教室から退去させられることを明記した。(従前は学校設置者が出席停止を命じることが原則であり、実際に退去させることが困難であったため。)

・重大事態の調査にあたる第三者委員会の委員に適切な報酬を支払えるようにするため、国及び地方公共団体が財政措置をとらなければならないことを明記した。(従来は報酬が低すぎ、弁護士等の専門家の協力が得られにくい状況があるため。)

国会議員各位にも文部科学省教育委員会等の関係者にも、この提言をお読みいただき、事態の改善に向けて実効性ある措置をとっていただきたいと思います。私たちとしても、今後、国会議員の方々等に説明をさせていただく機会を設けてまいりたいと考えています。

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こちらの藤川教授の記事は2年前の投稿となりますが、この確たる正論がいまだに国に届いていない、あるいは届いているとしても改善に向けた具体的な動きが行われていないというのは悲しい限りです。教育は国の柱だと思います。その柱が壊れかけているのに、どうして直してくれないのか…

最後に、息子の近況について書き添えておきたいと思います。いじめを受けた息子は、中学1年は93日欠席でしたが、中学2年の4月に転校して、卒業までの2年間、欠席は1日だけでした。鴻巣市教育委員会やいじめ問題調査委員は、あらゆる表現や方法を使って、学校の欠席が、いじめとは無関係であるという結論を強引に誘導して来ました。しかし、事実として、息子は転校後、休むことなく学校に通っているのです。この明らかな事実が、当時の不登校がいじめによるものであったことを証明しています。

そして息子は現在、高校3年生2学期を迎え、今まで「無欠席」です。いじめもなく、「学校が楽しい」と言っています。私は毎朝5時起きで朝ご飯と弁当を作り、息子を送り出してから仕事に行く毎日です。外食はほとんどせず、夜ご飯を家で食べ好き嫌いが一切ないので栄養をつけて、体調を崩さず学校に行ってくれました。いじめの不登校の時を思えば、それだけで本当に有り難いです。

ただ、加害児童3名が長期間に渡って暴力・暴言などを行い続けたいじめ被害により、PTSDの症状がある為、診察のために学校を早退し、東京にある信頼のおける医師のもとへ通院を続けています。

息子は人だかりの中、トイレで土下座をさせられたこと、人前で何十回とズボンを下ろされたこと、死ねなどの暴言や暴力を、時間場所関係なく急に思い出すと話します。それに対し、医師はいつも息子を励ましてくれて、ためになることを話してくれます。息子は気持ちが落ち着くと言っています。

「こどもを守る」「市民を守る」と公言されている公人が、自ら率先してその言葉を守らない。「全国に先駆けた教育ICT環境革命を実現した」と大々的に宣伝されている公人が、虚偽発言を繰り返していじめ被害者を苦しませ続ける。このような無責任な公人の言動が許されるべきではありません。鴻巣市の教育行政はおかしいです。その教育行政を放置している多くの議員たちもおかしいです。本当に間違っていると私は思います。

※追記:いわゆる"裏金議員"の方ではありますが、鴻巣市出身の公人、国会議員の中根一幸氏が、X(旧ツイッター)で次のようなメッセージを発信しています。「私たちが子どもたちのためにできることは、彼らに希望と機会を与えることだと思います。彼らが挑戦し、学び、夢を追い続けることができるような社会を築くことこそ、私たち政治家の責任です。これからも未来を担う子どもたちが、自分の可能性を信じ、自由に羽ばたける社会づくりに努めてまいります。」

中根氏が言っているこの言葉はとても良い内容だと思いますが、彼の出身地である鴻巣市の教育行政や多くの市議たちがその在るべき教育の取り組みを完全に無視しています。いや、むしろ逆行しているとすら私には感じます。

私には、鴻巣市教育委員会や市長、多くの市議たちが、こう言っているように聞こえます。

私たちのいじめ事件がクローズアップされてから、ずっとそう聞こえるのです。

「私たちがこどもたちのためにできることは、自分たちと忖度関係のある子ども以外の子どもたちの希望と機会を、できる限り奪うことだと思います。これから未来を担うのは自分たちと忖度関係にある子どもたちであり、そのほかの子どもたちについては、自分の可能性を否定し、羽ばたく翼がむしり取られる、そのような社会づくりを徹底します。」

鴻巣市側の資料に明記されていた、加害児童が相談をしていたという「議員」は誰なのか。同じく同資料に書かれていた「加害生徒を守ることが学校を守ることになる」とアドバイスをした加害児童側の弁護士は誰からの指示で動いていたのか。このような公人たちの徒党が組まれた結果、何の罪もない生徒が義務教育を安全に受ける機会がことごとく奪われました。

私には政治の世界のやり方はよく分かりません。きれいごとだけでは生き残れない世界なのかもしれません。でも、どう考えてみても、彼らが何の非もないはずの私たちにし続けている不誠実かつ不正な言動の数々は、上のような考えで推し進めていると感じざるを得ません。