伊豆大島-巡検 Day-3 (original) (raw)

明日は熱帯低気圧の接近で、帰りのジェット船が欠航する可能性が高いので、とりあえず天気の良い今日の内に、残りの見どころを巡ることにした。

波浮港

波浮港見晴台には、歌碑や波浮港の開港及び波浮港村創設の功労者である秋廣平六の像が設置されている。

見晴台から港を展望すると、マール火口の形がわかる。

数多い画像のため、パケットを大量に使用します。スマホではWiFi環境で閲覧してください。

眼鏡橋

大島公園から三原山までの道路開通に当って設置された橋の一つで、石積みの橋の構造がメガネに見えることから眼鏡橋と名付けられた。今では、横に道路ができたので、観光用に保存されている。

温泉ホテルコース

外輪山の北縁に立つ大島温泉ホテルから、裏砂漠を目指すコースを歩く。スタート地点から外輪山の内壁をふり返る。

外輪山の縁からカルデラ底に降りて、こもれびトンネルを進む。

水たまりに映る森

戻りで、木漏れ日が射しているので撮影。

こもれびトンネルの両側には、数百年かけて再生した木々が茂る。

森が終わると、[いつか森になる道]に入る。パイオニア植物が荒地を覆っている。

最初に目に入るハチジョウイヌツゲか?

一本道を進むと、ジオロックガーデンと呼ばれる溶岩原のハイキングコースに入る。

ハイキング道の周囲には、立ち上がった溶岩が奇妙な形をつくる。

1986年に噴火したB火口列(奥の右手のピーク)からの大量の溶岩流が噴出物と共に流されて、盛り上がったり、崩れたりしてカルデラ床に広がりました。

B火口列を見上げる。

風の丘付近から、温泉ホテル方向をふり返る。奥に外輪山内壁、その手前が”こもれびトンネル”、”いつか森になる道”、”ジオロックガーデン”と続く。

櫛形山手前のスコリア斜面から温泉ホテル方向をふり返る。

付近に落ちているスコリアの中には、青く光るガラスのようなものが見られます。光の干渉で青く見えるそうです。

櫛形山の山頂。灰色の縞々の地層は、火山灰が降り積もったものか?

櫛形山山頂の南端の崖上から、表砂漠と外輪山の白石山を望む。

同じく、三原山新山・剣が峰・B2スコリア丘を望む。

裏砂漠と思われる地点(うっかりして裏砂漠のまともな写真を撮らなかった)

外輪山北西部のジオサイト

外輪山北西部に点在する展望台をレンタカーで巡った。最初は、1986年割れ目新火口展望台から、B火口列を展望する。

左から、櫛形山・B火口列・三原新山などが見える。

山頂口北展望台から元町方面のパノラマが効く。

C割れ目火口と思われる付近。でこぼこの林道終点からコンクリートの遊歩道が続くが、ススキなどが生い茂り、ヤブコギと変わらない。

フェンス下に、深い凹地がある。ここを割れ目火口からのC溶岩流が元町方向に流れ下った。

蜂の尻

地形図で、"蜂の尻”という凸凹地形を見つけたので、近づいてみた。沢筋を遡行した行きどまりに、スコリア丘らしいものが見えてきた。ふくらみが蜂の尻に見える。

沢には、赤いスコリア地層が露頭する。スコリアの採石場があったようだ。

泉津の切り通し

異界への入口のような切り通しを二本の大木の根が守る。

波治加麻神社

泉津の南にある波治加麻神社に立ち寄った。

杉の美林と緑のスギゴケの中を参道が伸びる。

参道というよりは、山道に近いか。

高台のような場所に社殿が建つ。三島明神事代主命)と波布比咩命の王子のひとりである波治命を御祭神とする。

社殿の右手に、石祠が祀られている。

石祠の右手にも、浜石が並べられている。

波浮 町歩き

波浮港周辺を歩いてみた。港の東岸壁から見ると、火口内壁に溶岩らしきものが見える。マール由来か?それとも古い溶岩流の爆裂跡か?

港町の崖には、石丁場跡が見える。

港の狭い傾斜地に三階建ての旅館[港屋]が見える。

石段を登ると[みなとや]の入口に出る。

無料開放されている[みなとや]に勝手に上がる。伊豆の踊子の[薫]のモデルとなった(たみ)の仕事場であった。

二階の大広間では、毎日のように宴会が開かれ、踊り子が座敷に上がったといわれる。リアルな蝋人形たちが宴会を開いていた。

みなとや前から踊り子坂を50mほど上にある波浮の集落に上る。

踊り子坂の山側には、波浮マールの火口壁らしきものが露頭する。

高台には、古い町並みが残るが、旧甚の丸邸が無料開放されている。

網元の屋敷は、総なまこ壁造りの豪奢な建物。

閉館処理に来た係員の方に、話を聞くことができた。部屋には、その当時では貴重なガス管が配備されていて、ガス灯が照らしていたようだ。

ガス灯の火口

屋根裏では養蚕をしていた。

以前に使われていた鬼瓦も並べられている。

こちらは隣の民家の庭

高台の一角からは、波浮港が一望できる。

渋い町並みをリノベーションしている。

風化した大谷石に囲まれた甚の丸邸

港に戻り、町歩きを続ける。

小さな商店で、大島アイスを購入。固くなく、さっぱりとした味わいでおいしい。

雰囲気の良い路地裏