湘南名物・超重量級の「バラ丼」に込められた夫婦愛を確認してきました。【フミコフミオの夫婦前菜第25回・無職編】 (original) (raw)

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私事で大変恐縮だが、先日、長年勤めてきた会社を退職し、現在、絶賛無職中の身である。ロック・スピリットで衝動的に辞めてしまったことに後悔はしていないが、「次のことを考えてないなんて、42歳の殿方がやることとは思えない。なぜ、そのようなアホなことをするのですか!」と妻から毎朝のように詰問される苦しい日々を送っている。

妻の考えに拠れば、僕の行動は魂が入っていないからダメらしい。行動がいかにも軽く、嘘くさく、ソウルが感じられないとのことである。それではソウルを注入すればいいではないかと、お手軽にソウルを注入する方法を夫婦で模索した結果、地元のソウルフードを喰らえばいい、という安直な結論に至ったわけである。

さて、全国的な知名度は知らないが僕が生活する湘南藤沢エリアにはバラ丼というソウルフードが存在するらしい。僕はバラ丼自体は知っていたが、まさかそれがソウルフードの域に到達しているとは妻から教えられるまで知らなかった。というわけで地元の名店という噂をもとに茅ケ崎の「あおい」さんにバラ丼を食しにいった。

「胃に優しいボリュームのものを・・・」とメニューを見ながら躊躇しているうちに、妻が「職がないのならせめて食くらいはがっつりしなさいよ。男なんだから」という都合のよい男女差別思想を持ち出して、勝手に大バラ肉丼を頼んでいた。

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バラ肉丼大盛りどーん!

マヨネーズがまるまる1本置かれるのもクレイジーだが、そのマヨネーズと比べても見劣りしない驚愕の高さ。見よ、この圧倒的な高度。高圧的な雰囲気。それらは僕に会社の高慢な態度を思い出させた。 絶対に負けられない戦いである。

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ものすごいキャベツの盛り方をしているので、崩さないことに定評のあるプロのジェンガ・プレイヤー以外の方は付属する取り皿にバラ肉・キャベツを分けて食していくことをおすすめする。マジで崩壊するよ。

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(食べても食べても底が見えてこない・・・)

僕は42歳。最近、食が細くなったと実感する中年の肉体にこのボリュームはキツすぎる、どうしよ、変になっちゃう、と思っていたが、甘辛い絶品ソースがバラ肉のジューシーさとしゃきしゃきキャベツと絡み合って、いくらでも食べられてしまう。

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そして禁断のマヨネーズ投下!まろやかさがアップしてまた別の味になるので飽きが来ないうちに平らげられてしまう。魔法すぎるぜこれ。

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完食。ソウルとカロリー注入完了。

成し遂げた僕に妻は「食の次は職ですな」と言って、忘れていたつらい現実を思い出させてくれた。そして「もし、この丼くらい食べ切れなかったら、軟弱者認定し、侮蔑し、愛想を尽かして実家に帰っていたところでした」などと事後に明かすものだから人生はタイトロープ。丼と秤にかけられる僕という存在って・・・。重量級バラ肉丼で夫婦がバラバラにならずに済んだという話でございました。ではまた。

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▲妻はカレーうどんを注文。シェアしてくれませんでした・・・。ボーダーの手は非実在と噂の妻ですハイ。

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▲おしゃれな店構え。うどんやさんです。

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▲うどんとお酒もおすすめ。

紹介したお店

r.gnavi.co.jp

書いてる元サラリーマン

フミコフミオ

海辺の町でロックンロールを叫ぶ不惑の元会社員、現無職マンです。90年代末からWeb日記で恥を綴り続けて15年、現在の主戦場ははてなブログ。最近は諸行無常を嘆く日々。更新はおっさんの不整脈並みに不定期。でも、それがロックってもんだろう?ピース!

ブログ「Everything you've ever Dreamed」:http://delete-all.hatenablog.com/

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