漢字はややこしいけど食べるとクセになる旨さ!「ビャンビャン麺」食べ歩きのすすめ (original) (raw)
こんにちは! ほそいあやです。
皆さんは、西安料理の「ビャンビャン麺」という麺をご存知でしょうか。
平べったいきしめんのような麺に、ニンニクや花椒のきいたタレをからませた汁なし麺で、「ユーポー(ヨウポー)麺」とも呼ばれていることも多いです。
画数の多い漢字「びゃん」
少し前に、この「びゃん」という字が話題になったことがありました。クイズ番組でも取り上げられていたのを覚えています。
この料理にしか使わないらしいのにえらく画数の多い漢字
お習字に通っている夫に書かせてみたところ、「パーツが多くてバランスが取りづらくてムズい」とのこと。
引っ張って伸ばすという意味の漢字で、調理台に叩きつけて伸ばす時の音が「ビャン!」と聞こえることから来ているそうです。
漢字のインパクトで知られることとなった料理ですが、食べた人が増えたことでそのおいしさも知られ始め、最近は漢字ではなく料理そのものに注目が集まってきました。
私も最初に食べたときは感動しました。刀削麺のような太麺のモチモチ感と、ニンニクのきいたタレはくせになる!
ということで、今回は都内で4店舗のビャンビャン麺を食べ歩いてきました。
ビャンビャン麺の聖地的存在。八丁堀「秦唐記」
都内でビャンビャン麺といえばここらしいですよ
八丁堀にある「秦唐記(しんとうき)」にやってきました。
ビャンビャンしてるぜ
壁には厨房の光景と同じ絵が描かれていました。
「ビャンビャン麺専門店」を謳うこのお店は、カウンター席のみ。日本の立ち食い蕎麦やラーメンのようにさっと食べて帰るスタイルです。
本来ビャンビャン麺は麺自体のこと指すので、これらすべてがビャンビャン麺だそうです。
一般的にビャンビャン麺と呼ばれているのはこちらのヨウポー麺(油泼面)。 熱盛りと冷盛りが選べます。猫舌なので冷盛りにしてみました。
丼の絵、かわいい。具はさっと湯通ししたもやし、キャベツ、小松菜、チャーシュー。
ちょっと意外だったのが、麺のゆで汁がついてきたこと。西安の人は胃腸をいたわるためにも飲むそうです。飲んでみると、当然ですが麺のゆで汁以上でも以下でもない味。でもスパイシーなビャンビャン麺にちょうどいい。
紙エプロンがついてくるのも嬉しかった。
普通盛りでも結構な量。成人男性のお腹も満たされることでしょう。食べきれるかなと思ったけど、黒酢がきいているせいか完食できました。香辛料もちょうどよくて、最後まで飽きないで食べられる味です。麺はモチモチで、ビャンビャン麺の中では細くて食べやすい。夜は麺の太さをリクエストできるそうです。
チャーシューは台湾のルーローのよう。台湾グルメ好きにはたまらないですね。
食べ終わったら字を覚えて帰りましょう
紹介したお店
西安麺荘 秦唐記
住所:東京都中央区新川1-13-6 1F
TEL:03-6280-5899
営業時間:11:00~15:00/17:00~23:00(L.O. 22:30)
公式Twitter:https://twitter.com/biang_shintouki
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください
大量の生ニンニクが辛くて強烈。王子「菜々香」
北区王子にやってきました。「菜々香(ななか)」は昼間はランチ、夜はお酒と料理、そんなオーソドックスな中華料理屋さんです。
一見してビャンビャン麺があるとはわかりません。
昼時はお客さんいっぱい。お得なランチ定食があるのと、麺が本格的なお店だからでしょうか。
あった! ビャンビャン麺はこのようなごく普通の中華料理店にはなかなかないけど、ひっそりとあったりするんですね。
玉子スープと杏仁豆腐つきで780円とお買い得。
特徴は小松菜がどっさり乗っていること、生ニンニクのフレッシュさが半端ないことです。
よーく混ぜていただきます! うひゃあ、辛い。唐辛子じゃなくて、ニンニクの辛さだ。このあと誰かと会うなんて日は食べてはだめです。
それでも食べたいという人は、注文時にニンニクの有無をきかれるので無しか少しにしてもらってください。
麺は幅広で、手作り餃子の皮のような食感。ニンニクの強さも相まってパンチのあるビャンでした。やっぱりおいしいな〜。
紹介したお店
〒114-0002 東京都北区王子1-17-1 114
1,500円(平均)700円(ランチ平均)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください
ジャンクな雰囲気がたまらない屋台メシ。上野「平成福順」
アメ横で食べ歩きの際にはぜひ立ち寄ってほしいこのお店。このあたりに軒を連ねている中華屋台は、台湾や西安のファーストフードが充実しています。今流行のタピオカミルクティーもお手ごろ価格だし、マジで楽しいエリア。
「油泼手打面」というのがビャンビャン麺。「西安風ペペロンチーノ手打ちラーメン」と説明があります。そうか、言うなればペペロンチーノなのか。確かにニンニクと唐辛子の麺だ。
立ち席で食べるとよりいっそう現地感が高まる気がする。落ち着かないといえばそうなんだけど、美味しく感じるんだよなー。 アメ横屋台スタイルの醍醐味だ。
他のお店より明らかに雑な感じがすっごく食欲をそそられる。ここのもニンニクが野蛮な感じでいいな。でも菜々香よりはやさしめ。
雑な感じなんて言っちゃったけど、クオリティは確かなもの。よく絡んでおいしいタレ、麺も手打ちならではのみっしりしたモチモチ感。600円というリーズナブル価格だけど量はしっかり。お腹いっぱいになれます。
ラオガンマが置かれているのもポイント高い
紹介したお店
平成福順
住所:東京都台東区上野6-10-7 アメ横プラザ
電話:03-3834-8226
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください
ちなみに、アメ横の食べ歩き記事でもこのお店を紹介してます。
上野・アメ横の食べ歩きグルメはこれだ!お花見の季節でなくても楽しめるおすすめ安うまグルメ10選
谷根千散歩で立ち寄りたい穴場。千駄木「福龍菜館」
田端、西日暮里、千駄木の駅から10分程度。どの駅からも近くも遠くもない距離です。
こちらも菜々香のようなオーソドックスな中華料理店。宴会できる系です。
ビャンビャン麺こと「陝西風味油そば」(750円+税)。玉子が添えられているのははじめて見ました。
一反もめんのような太麺。 味はしっかりするけれど、全体的にあまり赤くないです。黒酢がきいているタイプで、ネギ油の香ばしさも良い。一口食べるともっと欲しくなる。すごくバランスのとれたビャンです。
この、脂の少ないチャーシューが独特。ネギ油のかかったこの肉だけでお酒が飲めてしまいそう(と思ったら別メニューでちゃんとあった)。
辛さが足りなければ具入りラー油をどうぞ。途中から味変するのがおすすめ。
ああおいしかった。帰ってしばらくしてからもまた食べたくなるビャンでした。
紹介したお店
〒113-0022 東京都文京区千駄木4-15-10
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください
ビャンビャン麺、どれも安定してうまい
4店食べたけど、ハズレなく全部すごくおいしかった。麺は自家製でつねにモチモチだし、味付けはニンニクとカラシビと黒酢ベースなので、ぶれないのかもしれない。どこのビャンビャン麺もおいしいはずだから、とりあえず見かけたら頼めばいい、そんな料理として覚えておいてよいかもしれません。