【感想】学園アイドルマスター「今はあえて、背を向けて」(2024/05/16)を読んだ。 (original) (raw)

手毬と美鈴がそれぞれ現在のクラスメイトにかつての友人について語る話。
居残り自主練をする手毬を労うことね。手毬は現在の方がやりやすいと答える。
その理由は中学時代、美鈴が手毬のオーバーワークを止めていたからであった。
憤る手毬にことねは同調してあげるのだが何故か手毬はブチギレ始める。面倒くさい女。
一方、美鈴は千奈から中学時代のユニットの話をせがまれ過去を回想していく。
美鈴は自分のせいで手毬を怒らせてユニットが空中分解したことを後悔していた。
優しい千奈は道を違えたとしてもアイドルを続けていれば交わることもあると慰める。

自分が悪口を言うのは良いのに人から言われるとブチギレる女

手毬を慮って同調したらイキナリ切れ出す手毬

花海咲季が専門知識に基づき学術的にロジカルなトレーニングを行うのに対し、手毬は闇雲に過剰練習を己に課す傾向があった。この日も手毬は居残り自主練を続けるので、ことねに先に上がって良いと告げる。手毬を労うことねであったが、手毬は美鈴のことを愚痴り始める。最初は何のたわいもない会話だったのに、中学時代より現在の方がやりやすいと話したことから美鈴の話になる。手毬曰く、美鈴は鍛錬を怠るどころか手毬の自主トレの邪魔までしてきたので不満であったとのこと。これを聞いたことねは手毬の無茶苦茶な練習を見たら誰だってそう思うわと内心で思いつつも、手毬の気持ちを慮って同調してあげるのだ。だがここで手毬はなぜかブチギレ。自分が美鈴のことを悪く言うのは良いが第三者から言われるとムカつくのであった。美鈴の長所を列挙しながらいかに良い友達であったかを語り始める。これにはことねも困惑し、手毬が面倒くさい女だと痛感するのであった。

手毬を想って行動した結果ユニットが空中分解してしまったことを悔いる美鈴

一方で美鈴サイド。彼女は倉本千奈から中学時代に組んでいたユニットの話をせがまれたことから過去を語り始める。楽しい思い出ばかりではなかったこと、手毬を苛立たせてばかりだったこと、手毬が頑張り屋なのを分かっていたのに練習したがるのを止めてばかりだったこと……。これらは全て手毬を慮ってのものであったが、手毬にとっては足枷のように感じられてしまったのだ。(だが美鈴の対応は適切な処置であった事は美鈴と喧嘩別れした後に証明された。手毬は体重が5キロも増え、無理なトーレニングを繰り返しては暴食し、ステージでもペース配分が出来ず前半で力を出し尽くしてしまうのであった。こうして手毬は元トップアイドルユニットの栄光に縋りつくだけの存在に堕していたのだ)。美鈴は手毬の為に良かれと思ってやったことが、ユニット解散に至るまでになってしまったことを今でも悔いていた。そんな美鈴を千奈は優しく慰める。今は道を違えてしまったかもしれないが、アイドルという道を歩んでいる以上は交わることもあると励ますのである。千奈の損得勘定抜きの真心に触れた美鈴は幾許か傷ついた心が癒される。

美鈴を励ます千奈

今はあえて、背を向けて

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