ワンピースと日本史⑦ 五老星の能力はサンドワームか? (original) (raw)
ワンピース第1110話にて五老星の一人、シェパード・十・ピーター聖の能力がサンドワームと明かされました。
日本史とサンドワームの関わりについてまとめていきたいと思います。
サンドワームとは?
サンドワーム(sand worm)は直訳で砂虫。ワームは虫の中でもイモムシのような足がない虫の意味を持ちます。
サンドワームのモデルは?
ワンピースのサンドワームの元ネタはあるのか予想してみたいと思います、
フランク・ハーバートによる1965年に書かれた小説『デューン』に登場する生物に「サンドワーム」がいます。
ティム・バートンによる映画『ビートルジュース』(1988)の中でバーバラとアダムが死者となった際、土星の砂漠に住んでいるサンドワームに遭遇します。
どちらも土の中を移動する巨大な蛇状の生き物である点は、ワンピースのサンドワームの共通しているのではないでしょうか。
サンドワームはミミズ?
土の中を移動する足がない生物として「ミミズ」がいます。ミミズは虫に分類されることもあり、現実世界におけるサンドワームのモデルとしてはふさわしいのではないでしょうか。
ミミズは昔から「畑の神様」と言われるように、畑にミミズがいると土が耕されて野菜がよく育つと言われています。
ミミズが土を食べてフワフワにしてくれたり、石灰を分泌してph(酸性とアルカリ性のバランス)を野菜が育ちやすい環境にしてくれるためです。
シェパード・十・ピーター聖は五老星の中で「農務武神」という役割があり、サンドワームの地中を移動できる能力を使って世界の農務を牽引していたのかもしれません。
ミミズと地震
ミミズですが日本では古くから地震と関係あると考えられてきた生き物だったようです。
『要石真図』東京大学総合図書館所蔵
日本では古来から地下で大鯰が暴れると地震が起こると考えて来ました。上は鹿島神宮で祀られる武甕槌神(タケミカヅチノカミ)が大鯰を要石で押さえつけている様子です。
●要石に関する記事↓
地震が鯰の仕業であると考える前は、「地震虫」という巨大な虫が暴れると地震が起きると考えていたようです。
上は江戸時代に地震虫を描いたものですが、その姿は虫というよりも蛇やミミズのようにも見えます。
シェパード・十・ピーター聖はサンドワームの能力によって地中を移動する場面があります。白髭のグラグラの実の能力のように地震を起こす事ができるかもしれません。
地震と中央構造線
日本列島には「中央構造線」と呼ばれる断層があります。明治時代に日本に来たドイツのE・ナウマンにより命名された中央構造線は日本列島の北から南まで、まるでミミズのように一直線に伸びています。
不思議なこと中央構造線の上には歴史ある由緒正しい神社が鎮座しており、最東端である鹿島神宮には「要石」があるのです。まるで竜の頭を要石で押さえつけて地震を抑えているかのようです。
『すずめの戸締り』より
はるか昔の日本人は現代よりも自然現象に敏感に察知して中央構造線の上を聖地としたのでしょうか。
まとめ
・『ワンピース』五老星のシェパード・十・ピーター聖の能力「サンドワーム」の元ネタは『DUNE』『ビートルジュース』か?
・シェパード・十・ピーター聖の「農務武神」という役割はミミズを連想させる。