増山 実(著)『今夜、喫茶マチカネで』(集英社) 読了 (original) (raw)

今年の19作品目 今回は珍しく文庫本ではなく先月出版されたばっかりの単行本ですが、是非とも読んでみたいと思って購入しました。

なぜ、読みたかったのか・・・というと、我が地元で一番良く使う駅である阪急宝塚線石橋駅」(現在は石橋阪大前駅)付近が舞台になっている。というのをちょっと前にSNSで見かけたのです。

増山さんの作品は『**波の上のキネマ』と『ジュリーの世界**』を読んでいて、どちらも実際にあった話や場所を基にして作られたフィクションでちょっと涙を誘いながらもホッとする内容で良かったからきっとこの作品も楽しめるだろうと思って、あらすじなどはあえて確認せず購入しました(^^;

早速、読み始めると確かに「石橋駅」近辺を基に描写してあるのだが、駅名は「待兼山駅」となっているし、商店街の端っこにある箕面川に掛かる「赤い橋」も「青い橋」ってなっている。

ちなみに「待兼山」ってどこかで見た記憶があるなぁ~と思って読み初めた時にネットで確認したら阪大豊中キャンパスがあるところだった。

石橋駅以外の駅名などはそのまま使っているのに何故これを変える必要があったんなんだろう?と思いながらも読み進めた。 私は西口を使っていたので東口側は詳しくないものの登場するお店の名前は実在しないものに変えてあると思うが、あのお店のことかな?って思うのも多く、あっという間に読み終えちゃった。(毎日暑くて外へ出ずにエアコンの効いた部屋で読み続けたって話もあるが)

そして、何故駅名が変えてあるのかは最終章で明らかになるのだが、これはちょっとミステリアスで涙も誘ういい話でした。

最初に出てくる「待兼山ヘンジ」・・・確かに石橋駅の西口を冬場の夕方に出ると、夕日が綺麗なんだよね。 私は「石橋ヘンジ」って聞いたこと無いけどそう呼ばれているのかな?(^^;

メイン舞台となる「喫茶マチカネ」の基になる喫茶店は東口からちょっと歩いたところにあったあの本屋さんの2階に実在したのだろうか? それと「待兼山温泉」の基になった銭湯も私は知らないが行ってみたかったな。 いつか「マチカネワニ」の標本を見に行ってみようか(^^;

石橋駅をなぜ高架にしないのかなぁって昔から漠然に思っていたが・・・その理由の一つ(最重要問題)もでてきた。 確かにそうだなぁ~ お前は土木屋なんだから気づけよって言われそう(^^;