チャームロッカー『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』57点 (original) (raw)

※初めに、今作は『マン・オブ・スティール』の続編であり、前作の視聴は必須となります。

今作の批評に前作のネタバレが含まれるので、それでも良いという方のみお読みください。

批評

今作は前作を否定する印象を強く感じる映画となっている。

今作は人間の視点を強く描く。

前作でのスーパーマンとゾッド将軍の闘いの中で被害に巻き込まれた市民がスーパーマンを恐れたり、神同然のスーパーマンを信仰する者がいたりと、神が現れた時の様々な人々の反応がとても現実的に描かれる。

しかし上記で書いた通り、今作で感じる印象は前作の否定だ。

その理由は今作ではバットマンの視点で話が進むことが多いからだ。映画のタイトル通り、バットマン自身はスーパーマンを否定している。

一体なぜバットマンがスーパーマンを否定するのか、そもそもバットマンというのはどのような存在なのか、どちらも最小限ではあるが劇中で描かれる。

しかし、今作は前作の丁寧な脚本と比べると、前作よりも非常に現実的で難解だったり、明らかな説明不足な箇所がある。

特に明らかな説明不足は残念だが、設定づくりの上手さは感じられるだろう。

中には誰も気付かないような盲点を突かれる設定回収がある。

前作を視聴した方、バットマンの過去作を一作でも視聴したことがある方におすすめである。

追記

今作には未公開シーンが含まれるエクステンデッド版『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 アルティメット・エディション』が存在します。

通常版(今作)よりも30分以上長いですが、通常版で明かされなかった謎が明らかになり、印象も大きく一変するような作品となっているため、非常におすすめです。

スタッフ・キャスト

監督:ザック・スナイダー

脚本:クリス・テリオ デビッド・S・ゴイヤー

キャスト:ベン・アフレック ヘンリー・カヴィル エイミー・アダムス ジェシー・アイゼンバーグ ダイアン・レイン ローレンス・フィッシュバーン ジェレミー・アイアンズ ガル・ガドット

2016年制作/152分/アメリ