読書モチベを取り戻す話 (original) (raw)

最近読書モチベが下がってるなぁという感覚がありました。
本を見ながら「これ面白そう」と手に取るのに本を読む時間をろくに作らず、積読が増える日々。
どうしたものかと考えたとき、何年か前に本屋でQuizKnock鶴崎さんの帯を見つけて買った本が面白かったなぁということを思い出しました。

tree-novel.com

当時QuizKnockのことは主要メンバーの名前と顔がなんとなく一致するくらいだったのですが、鶴ちゃんは東大王もあってずっと好きだったので、「お、鶴ちゃんがおすすめしてる」と手に取ったのを覚えています。
有栖川有栖の『ロシア紅茶の謎』。

ロシア紅茶の謎 〈国名シリーズ〉 (講談社文庫)

当時有栖川有栖は月光ゲームしか読んだことがなく、てっきり同じような長編かと思ったら短編集。
ちょっとコーヒーを飲みながら1編ずつ、気楽に本を開ける感じがとてもよかった。複雑すぎない謎のレベル感も面白かったです。動物園のやつだけ、ああもう!ってなったけど…笑

そんなことを思い出したので、じゃあもう1冊QuizKnockのおすすめした本を読んでみるか!と思い立ったわけです。
ジャンルも色々あるけれど、やっぱり自分も好きなジャンルを選ぼう。そんなわけでミステリが好きな私が最初に選んだのは、もともと興味もあった一冊。

『紅蓮館の殺人』阿津川辰海

紅蓮館の殺人 〈館四重奏〉 (講談社タイガ)

いや~面白かった。
誰がどのように殺害を実行したのか?迫りくる炎から逃れるにはどうしたらよいのか?というミステリならではの謎はもちろん、本作は探偵とその助手に畳みかけるように問うてくる。
探偵とは?あるべき姿とは?
その問いに悩む二人を見ながら、読者もまた考える。
何が見たくてミステリを読んでいるんだろう?何を面白いと感じるんだろう?
自分の本選びにも一石を投じられるような、そんな一冊。

紅蓮館が当たりだったので続編の『蒼海館の殺人』も読んだけど、こちらは切ないながらも爽快な面白さ。爆速で読んだ。

蒼海館の殺人 〈館四重奏〉 (講談社タイガ)

『君のクイズ』小川哲

君のクイズ

こちらはQuizKnockメンバー田村さんと徳久さんの存在が執筆のきっかけになった、という著者のエピソードから手に取った一冊。
クイズ番組決勝戦で敗北を喫した主人公。「なぜ対戦相手はあの問題に正解することができたのか」というシンプルな謎を追求する、誰も死なないミステリ。
対戦相手の情報を集め、クイズ番組の放送を振り返る。相手について集めた情報と自分の過去を反芻する。そうして導いた答えと主人公なりに描いた「対戦相手像」を携えて、対戦相手と再会する。
いやあ、面白かった~。普段読む人が死ぬミステリとはまた違う、じっくり人の過去と感情の動きを噛み締めるような作品でした。

『地雷グリコ』青崎有吾

地雷グリコ (角川書店単行本)

次は何を読もうかな~と積読リストを眺めていたらQuizKnock繋がりで買った本があったので、今まさに読んでいる真っ最中の1作。
やたらと勝負事に強い女子高生があらゆるゲームに挑む短編集。
「やたらと勝負事に強い女子高生」この響きがもう最高ですね。オタクのわたくし、そういうの大好き。
まだ表題作『地雷グリコ』だけ読み終えたところなのだけど、それはもう痛快。面白い。
少しライトノベルチックな、アニメ化もできそうな魅力あふれるキャラクターの描写はもちろん、オリジナルゲームの面白さに舌を巻きます。筆者すげえ~。
この人名前聞いたことあるけどなんだっけ?とググってみたら、『ノッキンオン・ロックドドア』の人なんですね。短編を積み上げて大きなストーリーを描くのが得意な人なのかな。

この本を手に取ったきっかけはQuizKnockのこちらの動画。
作中で出て来るゲーム「自由律ジャンケン」でQuizKnockメンバーが戦います。面白いので動画もぜひ。
www.youtube.com

結果として読書モチベはあがりました

ああ、やっぱり、読書は面白い。自分の読書モチベがぐっと上がる感覚を確かに得られました。
「好きな人の好きな本」、単純だけど、これは一つのモチベのトリガーになりうるものだなぁと思います。
QuizKnockは読書量が多い方もたくさんいるので、いいリファレンスになりそうです。
(Aぇは………本を読まないので…)

少し涼しくなってきた今日この頃。このモチベーションと共に読書の秋を楽しもうと思います。