Dolcetto o scherzetto? (original) (raw)
この記事を書いてる本日10月31日はハロウィンの日。
イタリアでもこの日は子供や若者にとっては、日本人と同じようにみんなでわいわい楽しむ日として確立しつつあるようです。
トリックオアトリートはイタリア語ではdolcetto o scherzetto?で、アメリカから流入した近年特に親しまれるようになった新しい文化なのだそう。
この新しい文化について興味深い記事があったのでご紹介します。
この記事のタイトルでは当初、ハロウィンでは、お菓子を渡す渡されるという行為はなく、すべてがいたずらだったと書かれています。
1800年終わりから1900年初めの頃、ハロウィンは今とはとても異なるものだったようで、1950年くらいになってようやくアメリカの文化として認識されるようになったといいます。
おもしろいことに当時のアメリカのハロウィンの歴史を題材として扱っていた記者はこの文化のことをこう表現していたそうです。
Lesley Bannatyne, una giornalista specializzata nello studio della storia e delle tradizioni di Halloween, ha coniato una formula per descrivere lo spirito che la festa ebbe in quel periodo: «All Tricks and No Treats»
上記記事より引用
要は”お菓子うんぬんの話ではなくいたずらばっかり”という訳ですね。
実際、煉瓦を窓に投げつけたり、火災報知器をわざと鳴らしたりとさんざんないたずらをしたといいます。
特に1800年代は農村部で特にいたずらが行われ、畑の野菜が荒らされたり、農機具を隠されたり、最悪なことには家畜を逃がすために門が開けられたため、一部ではハロウィンのことをGate nighit(門の夜)と呼んでいたのだそうです。
さてこうしてだんだんと激化していったハロウィンの、言ってしまえば若者の暴徒化に、大人たちは強く非難し、だんだんとこの非難は若者たちへの攻撃へと発展していったそうなんですが、
このような子供たちの過激ないたずらを監視下において、いわゆるかわいらしい、今にも通ずる、お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞという動きにする活動が、ある地域で個人的な活動として行われはじめ、ついには今現在もあるアメリカの文化として確立したのだそうです。
…とこのように現在は日本でもイタリアでも他の国でも広く親しまれているハロウィンの文化。
歴史をみると、若者と大人の、割と可愛げのない争いがそこにはあったようですね。
いずれにせよ、誰にも迷惑をかけず、家族や仲間内で楽しい時間を過ごせるフェスタならいいですよね。
今年、渋谷や池袋でどんな騒ぎを見せているのかは知りませんが、
町が汚れず、嫌な思いをすることがないよう祈ります。