【読書感想】人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方 (original) (raw)
鶴見済さんの
人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方
を紹介します。
要約:昔は認められていなかった生き方が語られている
無理して群れることはない、マイノリティでいい
- 嫌な関係を断ち切らないのは人生最大級の不幸
- 他人の本音は疲れる、「腹を割って話す」というのは幻想
- 周りに人がいないと自由に生きられる
家族が一緒にいる必要はない
- 殺人の半数は家族間で起きる
- 「子供を作ることが幸せ」「子孫を残すのが生物の本能」という圧力に屈しない
- 人間は醜い生き物
- 「親に産んでもらった」「親に育ててもらった恩」は都合のいいポジショントーク
- 親は親になるために子供を作った、つまり自分のために、自分の都合で子供を作った
- 自分の子供を可愛いと思わない親は存在しないことになっていた
- 血のつながった家族でも、心地の良さとは関係ない
恋愛しなくていい、結婚にとらわれなくていい
- LGBTQIAのAはアセクシュアルのことで、性的欲求や興味が少ない、もしくは全くない人を指す
- 恋愛はやりたい人だけがやればいい
- 悪意を向けてきた相手に好意を返さなくていい
- ヨーロッパは全体の半分が婚外子だが、日本では婚外子がほとんどいない
- 日本は世界有数の同居大国
- 離婚と再婚が増えるのは、ある意味で多夫多妻制
- 同時に複数の人と交際するポリアモリーが注目されている
- アニメキャラと恋愛してもいい、恋愛対象が人間以外だと軽蔑されるのはおかしい
LGBTQIAの意味や読み方は?性的マイノリティの種類を一覧で紹介 | SDGs CONNECT
諦めていい、逃げていい
- 怒りを感じたら一晩寝てやり過ごす、怒りの感情を怠ける
- 「生きることは素晴らしい」という思想から離れる
- 薄っぺらいポジティブな言葉は不自然
- 本当の個人主義は、全ての個人を尊重する主義のことであり、自分勝手とは真逆
嫌な人のことを無理やり朝から晩まで考えさせる拷問があったら、なんとひどいのかと思うだろう。それと同じことを、自らすすんでやっていることはないだろうか?
(第4章 3)
読書メモ
- 人間のことを考える時間を減らす
- ファッションダサイは人権侵害では
- 小学生でも群れれば大人を攻撃してくる 群れることの威力
- 未だに童貞煽り 昭和の価値観
- 「かわいいは正義」は資本主義的、では「かわいくない」はどうなる?
- 「多様性を認める」は「不快を受け入れる」、言っているほど容易くない
- 「友達は多い方がいい」という迷信に振り回されない
- 孤独は視野が広い パートナーに気を取られないから
- 愛さなくていい 愛情を持たなくていい 不必要な攻撃が減る それが優しい世界
感想:「綺麗事に苦しめられたマイノリティの反撃」というエンタメ
「これ、学校の教科書に載せた方がいいだろ」
そう思いました。
ビジネス書にありがちな、成功者の暑苦しいポジショントークはなく、エンタメとして楽しめます。
無理につながる必要はない
世間では「人間関係は大事!」と声高に主張されています。
繋がる方ばかりが注目されますが、関係を切る・終わらせることも重要です。
ネット・SNSで簡単に繋がれる現代だからこそ、もっと気軽に関係を切ってよいはずだと思いました。
多くの人が目を背けてきたことを真剣に考えている
著者が自死を回避して辿り着いた考えなので真理に近いと感じます。
私は中学生の頃、友人関係を絶って友人は持たないようにしました。
すると重たかった気持ちが軽くなりました。
このようにポジティブ信仰を手放すと気楽になれます。
思想も信仰も元々は自然発生したものなのに、それを誰かに押し付けられるのは不自然です。
本書のような考えが広まって、迷信に苦しめられている人が楽になればいいなと思いました。
リンク