日記(仮) (original) (raw)
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突然だが、私は大阪生まれ大阪育ちである。
家にはたこ焼き器がある。
当たり前のようにある。
晩ご飯がたこ焼きだとテンションはあがるし、晩の残りのたこ焼きを、次の日の朝ご飯にすることさえ厭わない。
むしろ嬉しい。
そしてお好み焼きも大好きだ。海鮮が入ったお好み焼きには目がない。
このように所謂「こなもん」と呼ばれるものはどれも大好きだーー
いや。
一つ、違った。
「もんじゃ焼き」という文化には、触れたことがなかった。
食べ物というか、文化というイメージだった。
何か遠いところの文化。
大阪にはやはりたこ焼き屋やお好み焼きの店の方が多いし、わざわざもんじゃ焼きを食べようという機会も、訪れなかったのである。
しかし、大阪で生まれた女も大阪から出る時はくる。
あなたについていこうと決めた…というワケではなく、旅行で東京に行ったのだ。
スタジオツアーに行くためだった。
旅行の期間は、1泊2日。
「1日目は東京観光をして、2日目にハリーポッタースタジオツアーに行こう」
旅行の立案者であり、東京に住んでいる姉は言った。
ハリーポッタースタジオツアーもそれはそれは楽しかったのだが、今回はもんじゃ焼きの話をしたい。
1日目の晩に私達は月島に行った。
月島とは、もんじゃ焼きの町。
どこを見渡してももんじゃ焼きの店があった。
もんじゃ焼きの店の隣にもんじゃ焼きの店があるのは当たり前であり、その向かいも斜向かいも、もんじゃ焼きの店であって当然。
そんなもんじゃ焼きストリートに、生粋のたこ焼き・お好み焼き派である私は迷い込んでしまったのである。
街全体が活気に溢れており、観光客らしい人と、地元客らしい人が8:2くらいの割合でいる印象だった。
17時30分頃と、晩ご飯には少し早いくらいの時間に向かったのだが、店前には大体お客が並んでいた。
ひと通り街を歩き、どの店が良いか悩んだ結果……かの有名な「月島もんじゃ もへじ」本店に行くことにした。
店の前に並べられた待合の椅子にはお客がたくさん座っていたが、店がかなり広いためか、それほど待たずにすぐに中に入れた。
笑顔の店員さんに案内されて席に着く。
中はとても広く、開放感があった。
ガヤガヤとしていたが、全然うるさくは感じない。
人の量が多いからガヤガヤしているだけで、個々が出している音量はそれほど大きくないのだ。
むしろ、声量に気を使わなくていいので居心地がいいと感じた。
メニューはたくさんあり、トッピングもたくさんあり、サイドメニューも豊富。
海鮮がおすすめらしく、海鮮アヒージョやほたてバターなど、書いてるだけでよだれが出そうな料理がたくさんあった。
もんじゃ焼き初心者の私達は店の看板メニューという「海鮮もんじゃ」と酒をひとまず頼んだ。
季節は7月。
道を歩いてふきだした汗をおしぼりで拭きつつ待っていると、キンキンに冷えたビールが届いた。
喉に流し込んで喉の渇きをうるおす。
最高に美味い。
店は混んでいたが、ホールに出ている店員さんがかなり多く、テキパキと動き回っているからか、あまり待たされなかった。
すぐに、もんじゃ焼きの「もと」も届いた。
黄色い出汁の中に、たっぷりのキャベツと、大きなエビやイカがこんもりと入っている。
そして、店員さんがそれを鉄板に広げて焼いていってくれる。
焼いている間のトークも楽しく、プロの技にいちいち感動する私達に、「実は自分は東京出身ではなく、地方から上京した大学生で、この店ではじめてもんじゃ焼きを食べてあまりに美味しかったのでここでバイトを始めたのだ」という話をしてくれた。
その間も一切手は止まらず、鮮やかにコテを使いこなしてもんじゃ焼きが成形されていく。
もう香りだけで美味しい。
最後に横に避けていたトッピングの餅とチーズが追加され、私達はその香りにもうノックアウトされそうになっていた。
観光楽しんでくださいねと言い残し、店員さんが去った。
1人につき2つ用意された小さなコテを両手に持ち、大きなもんじゃ焼きから取り分を切り離し、自分専用の小さなもんじゃ焼きを作って、食べる。
おいしい。そして、楽しい。
そう、もんじゃ焼きは楽しいのだ。
私ははじめてそれを知った。
まず、店員さんが作ってくれる様子を見れるのが1つのアトラクションのようで楽しい。
そして、もんじゃ焼きをコテで取ってちまちま食べていくので、すぐに食べ終わることができない。
ある程度食べるのに時間はかかる。
そこがいいのだ。
ゆっくり食べながら話せるので、まさに旅行にピッタリだと思った。
あと、もんじゃ焼きはおこげになっている部分がこれまた美味しいので、わざとちょっと焦がすのがオススメ。
追加で海鮮アヒージョも頼んだのだが、それも美味しかった。
海鮮はもちろんのこと、フランスパンがついてきたのだが、それをアヒージョの汁につけて食べるのがたまらなく美味しかった。
ガッツリだが、主に食べたのは海鮮なので胃もたれなどはなく食後の満腹感も心地よい。
店を出た後、店員さんが一人一人に声をかけてくれて、服にファブリーズをしてくれるほど心遣いが行き届いていたのも良かった。(鉄板焼きの匂いを取るため)
かくして私はもんじゃ焼きの虜になった。
大阪の梅田にある「もへじ」へもんじゃ焼きを食べに行ったり、家でもんじゃ焼きを作るほどになってしまったのだった。
こなもんはやはりいい。
初めてアイドルを生で見た。
いや、正しく言うと物心つく前にモーニング娘。の運動会を見に行ったことがあった。
だが幼過ぎてほとんど記憶にないので、ノーカウントとさせてほしい。
「モー娘。の運動会には行った事があるけどあまり覚えていないのでほぼ初めてのアイドルのライブ」と言うと長すぎるから。
改めて、初めてアイドルを生で見た時の話をしたい。
6月29日、友人に連れられ、「地下アイドルのライブ」という未知の世界への好奇心に突き動かされるままに、はるばる梅田のライブハウスにやって来た。
お目当てはパンナナというアイドルグループだ。今年の5月にできたばかりの新星グループらしい。
あと事前に知っていた情報といえば、メンバーの名前と顔くらい。曲は楽しみにとっておくために聞かなかった。
会場につき、後ろの方の席に座った。気の利く友人がペンライトを貸してくれ、それの使い方を聞きながら、開演を待つ。
胸中は、期待が8割、不安が2割を占めていた。
期待は説明不要だと思うが、不安について話したい。
私は、根っからのインドア派なので、あんまりライブというもの自体が得意じゃない。
この場の雰囲気を壊さないようにうまくノらなきゃ、とかそういう事を考えてしまうタイプなのである。(誰も自分を見ていないのは頭ではわかるのだが)
そのため、「ちゃんと楽しめるかなぁ」という不安がどうしても拭えなかった。
しかし、アイドル達が出てきた瞬間、ごちゃごちゃと考えていた何もかもが吹き飛び、「可愛い」という感情に脳が支配された。
可愛い。可愛い。楽しい。
気付けば体が揺れていた。リズムにうまくノれない人間なので、ペンライトの動きは正直ぎこちなかったと思うが、それでも楽しい。
全力でアイドルを応援しているオタク達も、いい。
コロナ禍のため、コールやジャンプは禁止されていたが、それでも十分彼らの感情は伝わってきた。
顔が見えなくても、この人は今、「燃え(萌え)ているんだろうなぁ」とまっすぐに前を見つめる背中でわかってしまうのだ。
通じ合う感覚。
同じものを推しているという喜び、一体感。
ライブの良さというものを肌で感じ、思わず目頭が熱くなった。
そして、かく言う私も、まっすぐ前を見ていた。途中からずっと一人を目で追っていた。
今回、事前に写真を見せてもらって、一番気になるな、と思った女の子。
桜庭さやかちゃんを見ていた。
初めて来た私が、ペンライトの色を、ピンクに設定していたからだろう。(さやかちゃんのメンバーカラーはピンク色なのだ)
さやかちゃんが、あっ、と気づいてくれた瞬間があった。
※私の幻覚かもしれない。
その時の表情が、何だかすごく可愛くて。
アイドルで、キラキラしていて、別世界の人なのだが、その時は等身大に感じられて。その時から私は目が離せなくなった。
私が訪れた日は、しばらくお休みをしていたさやかちゃんの復帰公演らしかった。
だから余計、そう感じたのかもしれないが、踊っている時の嬉しそうな笑顔が可愛かった。
目が細くなる、自然な可愛い笑顔で、見ているこっちまでニコニコしてしまう。
この子には絶対幸せになってほしい!とまでなぜか私はライブ中に考えていた。
1部のライブはあっという間に終わった。
ライブは2部構成で、それぞれの部の終わりにアイドル達とチェキを撮ることができる。
私はもちろんさやかちゃんに行った。
可愛かった。2回行った。
可愛いと伝えて、アイドルのライブに来たのは初めてという話をした。
1回目はチェキだけ受け取ってチケットを渡さず下がろうとしてしまった。
そして2回目も、チェキのチケットとチェキを交換するのを忘れそうになってしまったのだが、さやかちゃんは「わかんないよね!」と声をかけてくれた。2回も間違えたのに。
その言い方がとても自然で(自然に出たフォローという感じ)ほっとした。
話して、可愛くて優しい人だなと感じた。それと、結構自然な人。
1回目で何がわかるねん、という話ではあるが、ガッチリと作られたキャラクターではなかったように思う。
あと、2部でアイドル達が人狼をやる時があったのだが、びっくりするくらいさやかちゃんがひとり熱くなっていて可愛かった。
別に勝っても負けても何もないのに、全力で勝ちに行く姿は微笑ましかった。前傾姿勢になり、客席には目も暮れず、推理を始め、もはや一人のプレイヤーの顔になっていた。
そこが可愛いが、そんなに素直で大丈夫かさやかちゃん。
ゲームに真剣になっちゃうのわかるよーと、「わかる顔」で見つめる私がいた。
ちなみに、さやかちゃんはゲームに負けてもう1回やりたがっていた。
帰り道すがら、なぜさやかちゃんに惹かれたのかを考えてみた。見た目やパフォーマンスが好きなのは勿論だが、ほかに……と考えると、さやかちゃんは全力で女の子らしかった。
そこに憧れたのかもしれない。
女性に聞きたいのだが、ど直球の女の子らしさで勝負するのって、ちょっと勇気がいることはないだろうか。
小学生の頃、ささいな仕草でぶりっ子と言われてしまったり、女の子らしい服装とか、アイテムは、ただ自分自身が好きなだけでも、勝手に男の人の目を気にしていると判じられて、あざといとか狙いすぎとか、言われてしまったりしなかっただろうか。
そんな中で、さやかちゃんは全力で女の子らしく立っていて、可愛くて。その「女の子らしい」が取ってつけたものでなくて身についているものだから、全く嫌味がない。
そこに、憧れを感じて、おおっ!となってしまったんだ。
1回目の身で色々言ってしまって申し訳ないが、魅力的な人だとどこかで言いたかったので書いた。
楽しかったので、また行きます。
曲は個性的だし、踊りも可愛くてとても良かった。ファンもみんな優しい人で、居心地が良かったので、おすすめです。