横浜山手西洋館 ブラフ18番館/秋の横浜 大人の遠足2024 (original) (raw)
ランチの後はのんびり散策。記憶をたどると私が横浜の山手の辺りを歩いたことがあるのは、たぶんこれまで一度か二度くらい。それも20代のころ。全く覚えていないに等しい。汗
というわけで、今回の散策は一緒に行った友人にすべてお任せ。
石川町駅近くから坂を上っていくとある「ブラフ18番館」。名前の由来を調べたら、AIによる回答で「山手イタリア山庭園内の崖の上の18番地に移築されたことによる」と出てきた。(開港後に横浜を訪れた西洋人が山手を「切り立った崖」BLUFF(ブラフ)と呼んだことに由来)
というわけで、「ブラフ18番館」というのは移設後につけられた名前。で、もともとは山手町45番地に建てられていたそう。
写真が暗くてよく見えないけど、下のプレートに「復元1993(平成5)年と書いてあり、その下には「旧建物建築年 1924(大正13)年」とある。関東大震災のすぐ後に建てられたとのこと。
「ブラフ18番館」とそのお隣の「外交官の家」は山手イタリア山庭園の中にある。イタリア山というだけあって高いところにあり、庭園の一角からはマリンタワーや横浜ベイブリッジが見える。
イタリア山の由来は明治13年(1880)から明治19年(1886)まで、イタリア領事館がおかれたことによるそう。
ブラフ18番館のダイニングルーム。建物内は無料で見学することが出来る。季節のしつらえがしてあり、今はお月見がテーマだった。落ち着いた雰囲気で素敵。
ネットであれこれ調べていたら、ここの家具は本牧にあった西洋館、バーナード邸で使われていたものが展示されているそう。ここの部屋の家具はじっくり見てこなかったなぁ。写真で見ただけでも椅子の装飾が素敵。
こうして思い出しながらブログで文章をつづっていて思ったけど、小学校や中学校の時のように、行く前の予習って大切かも。知っていたらもっとじっくり見てくるだろうから。まぁ、調べすぎるのも難ありとは思うんだけど。
最近は照明ばかり気になってしまう。笑 これはダイニングルームの照明。この照明、よく見ると真ん中のデザインと周りのデザインが違う。もしかしたら周りは割れてしまって後から似たようなものを合わせているのかな?それとも金属の部分が新しいので、真ん中のガラスに合わせて後から作ったのかな?そんなことしたらすごくお金がかかるよな。
古いガラスのものは、それが残っているだけで奇跡なんだと感じる。
これは客間の照明だったかな?カラーのようなデザインが美しい。葉がチューリップのような細い形なので、カラーじゃないのかな?それともデザインなので植物を忠実に表してはいないのかな?
こちらは100年前の国産ピアノとのこと。定期的にコンサートが行われているらしいので、もしかしたらこのピアノは現役なのかな?キャンドルスタンドがピアノに固定されていて、昔は手元を明るくするためにロウソクを立てて弾いていたのかな?と友人が言っていた。確かにそうかもしれない。そんな時代を想像するのも楽しい。
これは現代のランプだろうなと思いつつ、つい撮ってしまう。可愛い。
サンルーム。窓は手吹きガラスということで、ゆがみがある味わい深いガラス。手吹きなのにどうやって平らにするんだろう?とふと疑問に思い調べてみたら、手吹きで円筒形を作った後に切り開き、再度過熱して平らにするそう。大変な労力で作られていたんだな。
フロート板ガラスのこと-1|ガラスの豆知識|AGC Glass Plaza
こんな明りが暮らしの中にあったら幸せ。
これはベッドルームにあった家具のデザイン。友人と一緒になんだか気になって撮ってきた。ブラフ18番館のサイトによると、横浜市南区唐沢にあった唐沢26番館の家具が再現されているとのこと。
ベッドとナイトテーブル、洋服ダンスに同じ意匠があしらわれていた。直線的で珍しい模様。この部屋にあった説明書きによると、エジプト風のレリーフとある。確かにそんな雰囲気。そして製造地は不明だが、輸入材料が使用されていることから、横浜の可能性が高いとのこと。
こういう歴史を現在も知ることが出来ることに感謝。
寝室にあったロッキングチェア。子供のころ絵本に出てくるようなこの椅子に憧れていたなぁと、懐かしく思い出した。
ベッドカバーはもちろん現代のものだろうけど、刺繍と模様がとても綺麗で部屋にもピッタリだった。
寝室の照明は新しいものだったけど、この洋館に合うようなものを選んでいるんだろうな。
ブラフ18番館はオーストラリアの貿易商バウデン氏の住宅として建てられ、戦後はカトリック山手教会の司祭館として使用されていたそう。こじんまりした2階建ての洋館で、ここでの暮らしを想像するのも楽しい。