岡谷市の外国籍住民について (original) (raw)
本日は岡谷市のボランティアが集まる「ふれあいまつり」に参加する。私自身は参加している日本語教室の活動紹介をする資料を作成し掲示する。昨晩遅くに作り始め、今作り終わったところ。
活動の背景を説明するために表題をテーマに下記の文章をどこかに貼り出したかったが、場所がないためお蔵入りになりそう。
もったいないのでここに記録しておく。
ーーー以下本文ーーー
岡谷市だけでなく全国的に多くの外国籍の方々が企業の第一線で活躍する時代になりました。この傾向は当分続くものと考えられます。
日本語教室のボランティア活動を行っていると、地域の外国籍住民のみなさんの動向の一端を見ることができます。外国籍住民への理解を少しでも深めていただくためにこの資料を作成しました。
1 さまざまな「外国人」 ~岡谷市にいるのはどんな人?~
「在住外国人」と一口で言っても、様々な方がいます。
日本の社会学においては戦前戦後から定住している方々を「オールドカマー」、おおむね高度経済成長後に来日した方を「ニューカマー」とし、外国籍住民を来日した時期をもとに大きく2つに分けています。それぞれ来日の背景や目的が異なり、在留時の課題が異なりますが、言語の問題に関しては「ニューカマー」の方々に多く見られます。
また、「ニューカマー」も様々です。ニュースでは「技能実習生」として働きに来ている方がクローズアップされますが、ほかにも日本で会社を経営している方、日本人との婚姻で在住している方やその家族、日本の会社の社員として仕事をしている方など、実に様々な背景を持った方がいます。また、母国にいたときのお仕事も様々ですので、同じ国から同じ時期に来た方でも違う課題をもっている傾向があります。
2 外国籍住民の動向 ~岡谷市は50人に1人の時代に
(1)人口動向
近年、市内企業の「人手不足」を背景としコロナ期間には減少したものの、再び増加に転じまもなく1,000人に達しようとしています。これは、岡谷市民の50人に1人が外国人である計算になります。職場に外国籍の同僚がいる方は珍しくなくなり、市内の小中高校ではクラスに外国籍の子どもがいることは珍しくなくなりました。
(2)国の政策と最近の傾向
厚生労働省は21世紀の日本の人手不足への対策として「女性の社会進出」「高齢者の労働力化」「外国人材の活用」の3つを挙げています。3つめの方針を実現するため在留条件が改正され、例えばこれまでの技能実習制度は一定の条件を満たすと家族帯同が可能となりました。
今後は子どもや高齢者など、ご家族と一緒に長期的に日本に滞在する方が増えることが予想されます。
(3)国籍の多様化について
平成中期には中国籍の方々が半数以上を占めていましたが、平成後期にはベトナム籍の方が急激に増加しました。平成末期からインドネシアやタイ、
より長期滞在
3 さまざまな在留資格について
代表的な在留資格は以下のとおりです。
(1)永住許可
母国の国籍を維持したまま長期間日本に住むことができる資格です。近年は所得条件が厳しくなり取得が困難になりつつあり、日本国籍を取る「帰化」の道を選ぶ方が増えています。
(2)技能実習
特定の技能を習得するための実習生のための資格です。転職などの制限つきで3年間就労できます。
(3)特定技能
技能実習より高度な技術、日本語能力が求められます。特定の産業分野での就労が認められ、家族帯同も可能です。
(4)技術・人文知識・国際業務
専門的な技術や知識を持つ人が対象です。会社員や大学教員などとして働いている方が持っています。
(5)留学
日本の教育機関で学ぶための資格です。アルバイトなどの時間の制限があります。
(6)日本人の家族等
「日本人の配偶者等」「定住者」「家族滞在」などがあります。
3 多文化共生と日本語教育
新しい住民を受け入れて相互理解を進めるために、私たち岡谷市民にも変化が求められています。私たち自身が多くの文化と付き合う方法に知恵を絞り、外国籍の方々に日本語や日本文化に触れる機会をより多く設ける必要があります。岡谷市は特に製糸、精密の時代に非常の多くの他の地方の住民の方々を受け入れて来ました。彼らの力は岡谷市の発展の原動力となりました。
いずれにしても、異文化の方々と暮らすことは社会の要請であり必然です。
私たちの岡谷市をどのようにするかは、私たち岡谷市民自身にかかっています。皆さんはどうお感じになりますでしょうか。
参考図書
奥田道大「外国人居住者と日本の地域社会」