ばーさんがじーさんに作る食卓 (original) (raw)

2018年 11月 01日

cincoです

ご無沙汰してます_d0043225_22314699.jpg

ほんの1~2ヵ月のお休みのつもりでしたのに、気がつけば1年と半も経ってしまいました。その間、たくさんたくさんの皆さまから、お気づかいのコメントを頂戴したまま、お礼も申し上げずに申し訳ありません。

前回の記事のあと、手術後に下肢の障害が残って起立・歩行ができない状態になり、車椅子での生活を余儀なくされることになりました。

はじまりは自分の脚で歩いての入院でしたから、帰りも当然自分で歩いて…と思っていただけにショックでしたけど、ほとんど寝たきりの3ヵ月ほどの入院で「このままではなにもできなくなりそう…」と、病院生活を切り上げて帰宅しました。

病院のベッドでただ寝ているよりは、少しでも身体を動かして家事をする方が…と考えての決断でしたけど、現実はなかなか易しいことではなくて、まず調理台の前で2本の脚をふんばらなくては、刻みものも思うにまかせないのを、思い知ることになりました。

それでもなんとか、「包丁取って」「小松菜茹でて」と、相棒sesentaの手を借りて、日々の食卓づくりに参加しながら、なんとかもとの生活を取り戻そうとしている、ただいまの毎日です。

sesentaです

長らく停滞したままのブログをお目にかけることになって、まことにすみません。

早く元気を取り戻して、ブログの「再開」をと考えていましたが、不慣れな介助にとられる時間が多くてなかなか余裕がなく、そう簡単にはいかないことでした。

その上、長いお休みをいただいている間に、長年使った古いパソコンでは、自分のブログのサーバーにつながらないという事態になり (なんとか閲覧だけはほかの方法でできるのですが) 、新規のアップができなくなっていました。

なんとか現状のご報告だけでもと考えていたとき、以前からポツポツと進めていた「電子書籍」の2014年度版(第10巻)を、11月1日に発売したいと、小鳥社さんのほうからお話がありましたので、新しい記事が載せられない代わりというのではほんとに恐縮なのですが、そのご報告も兼ねて、今回のお知らせをさせていただくことにしました。

本来は、私ども自身でお詫びとお礼を申し上げるべきところですが、今回は記事の中身だけを小鳥社さんにお預けして、代理でアップしていただくという手段を取らせていただいています。どうぞご了承ください。

今後ブログを継続できるかどうか、まだ分からない状態でありますが、今回はひとまず近況のご報告だけで、お許しくださいませ。

(引き続き、このブログの公式Twitterでは、小鳥社さんが"お留守番"として、昔の記事のピックアップをしてくださるようです。時々お訪ねくださいましたら嬉しいです)

こちらではもうすでに、ストーブが活躍しています。これから寒い季節、皆さまもどうぞ、お大事にお過ごしくださいますように。

ご無沙汰してます_d0043225_22314153.jpg

2017年 05月 07日

とつぜんのことで恐縮なのですけど、ちょっとおことわりを。じつは、またしばらくブログのお休みをいただくことになります。

ここ何ヵ月かのあいだ、身体のあちこちが痛んで動けない‥と言い続けてきたところ、この度、いい病院、いい先生に巡り会って、手術をしていただくことになりました。MRIや脊椎の造影剤検査、手術のための自己血液の貯血など、何度かの予備入院をすませて、5月中旬に手術の運びです。

風薫るさわやかな季節に‥_d0043225_2255229.jpgノー天気でいながらこわがりの私ですので、わくわく気分でとはいかないですけど、70代になってから3度めの手術入院で少しは「居直り」の度胸ができたか、それといつもやさしいお医者さまと看護師さんのおかげで、のんびりベッドの生活を楽しむことも多く、こんどもそうだといいな、と。

術後の安静からリハビリまで、2ヵ月ほどの予定になろうかと思いますけど、その間ブログをお休みさせていただきますので、どうぞお許し下さい。

ただいま、GWも過ぎたうちの回りでは、薮の奥からウグイスが聞こえておだやかな日々。カシの木やタイザンボク、ユズリハなどの常緑樹の葉がいっせいに落ちたあと、用意された新緑にあっという間に変わりました。

その枯葉の散り敷いた林間にはちょうど今、ミヤコワスレの花が咲きそろいました。大好きな濃い紫の花が少なくなって、明るい色のものばかりなのが残念ですけど、仄暗い木陰がぽっと明るくなっています。

ブログお休み前に何かと思っていて、ちょうど季節のもののメバルが手に入ったので、空揚げに。赤ピーマンと長ネギ、香菜をきざんでのせ、酢、しょうゆ、砂糖を混ぜたタレをかけた、初夏のひと皿でキッチンともしばらくのお別れ。お魚のタレだけをごはんにかけたのがおいしくて、でもちょっぴりしょっぱく胸に沁みます。

その昔、政争に敗れて遠地に流された都びとが、この花を見てひととき都への思いを忘れたというミヤコワスレ、野菊としてはめずらしく春に咲くこの花の「花言葉」は「しばしの憩い」なのだそうで、そんな気持も抱いてちょっと行ってまいります。できるだけ早く、またお目にかかれますように。

(このブログの公式アカウントのサイトでは、お休み中も「お留守番をしてますよー」と運営の小鳥社さんが言って下さっていますので、引き続き昔のベージのピックアップ記事を載せていただけるようです。時々どうぞ、お訪ね下さいましたらうれしいです)

2017年 04月 28日

動きがわるくて家のなかに引きこもっていると、どことなく冷えてくるような‥。でも、よっこら体を動かしてヤマブキの花の下で草引きなどしていると、心地よく温まる、そんなお天気です。

昨年、11月はじめころにタネをいただいて、小さな育苗ポットに蒔き育てたスナップえんどう。その後芽が出て、露地に植え替えたのが冬のさなか。

きょうの収穫_d0043225_19572063.jpgsesentaが不織布のトンネルをかけて、面倒を見てくれたかいあって、ちょうどこの季節、いっぱい莢をつけてくれました。

キヌサヤ(さやえんどう)、三度豆(さやいんげん)、グリーンピース、三尺ささげなど、面白半分にいろんなお豆さんを育ててみましたけど、スナップえんどうをタネからというのは初めてです。

じつはこのスナップえんどうを採るタイミングというのがよく分からなくて、早過ぎたり豆が固くなってしまったり‥そんな試行錯誤のすえ、やっとこれくらい‥というのが収穫できました。

このなまえの「スナップ」というのは「ポキンと折れる」音ということですから、あまりやわらかく茹ですぎないようにして、水に放します。

なにかいい取り合わせを、と探した冷凍庫で、少し前にスーパーのサービス品で見つけたホタテがありました。ついでに残っていたドライトマトを使います。

オリーブ油で、きざんだニンニクとドライトマトを炒め、ホタテをよく色づくくらいに焼きます。固めに茹でたスパゲティを加え、茹でたえんどうを入れ炒めあわせてでき上がり。

スパゲティを茹でるときの塩と、ドライトマトの塩気だけの味つけで、黒粒コショウを挽きかけ、欲しければパルメザンチーズでもちょびっと。文字どおりポキポキした食感のたのしめるおいしいパスタになりました。

このスナップえんどうにせよ、その他のつる有りタイプのお豆さんの仲間は、いまの時期、ほんとうに目を見張るような育ちっぷりで、畑の支柱を超えて、はるか空に向かって伸びる勢い。「ジャックと豆の木」のお話ができたのもうなづけます。

遅まきながらの、5-6月のカレンダーはそんなチビにゃんジャックと豆の木編で、こちらに載ったようですので、どうぞお持ち帰り下さいましたらうれしいです。

2017年 04月 21日

少し前の雨と強風で、うちのソメイヨシノはすっかり終わりになってしまいましたけど、近くの川沿いの八重桜はちょうど満開で、重そうな花があでやかです。

うちではサクラの終わったあとは10日ほど前に載せました「訳あり」チューリップが、すっかり咲きそろってそろそろ終わりかけ。

チューリップ畑ととり団子の甘酢あん_d0043225_15584663.jpg前に書きましたように、色もなまえも分からなくなったのでバーゲンになったというかわいそうな球根たちだったのですけど、咲いてみるとひとつひとつがリッパなサイズのチュ−リップです。

このチューリップのセールをされた園芸店さんのメールマガジンでは、この球根をお買いになった皆さんからの開花をレポートする写真が載せられていて、ほんとに色とりどり。

こんなことでもなければ、そうたくさんの球根を買い込むことなんてないので、いわばノリよく、いつもより沢山植えたという方も多かったらしく、どの写真もイッパイのお花です。

うちのもその例に洩れずで、咲きそろったのがこの写真。ただ、不揃いは色形だけではなくて開花時期のほうもなので、最初のグループはもう散りかけ、遅かった黄色、紫系のものが追っかけ咲いてきたところです。

この混ぜこぜ咲きチューリップ、奔放な感じがまた面白いので、またこんな機会があればいいなとことしの秋も楽しみ。(そうそう荷くずれがあっては、お店はたいへんですけど)

ところでこのチューリップの賑やかなのに合わせて、つくった大皿のメニューは「とり団子の甘酢あんかけ」。

とり胸肉のミンチに、タマネギのみじん切りと塩・コショウ、しょうが、片栗粉を加えて混ぜ、大きめのスプーンなどで取って沸騰したお湯に落として、肉団子を作ります。

茹でた肉団子が浮いてきたらあみ杓子でとり、水を切って、冷めたら冷凍しておきます。

使うときは、この肉団子を油で揚げ、ニンジン、たけのこ、しいたけ、ピーマンなどもいっしょに揚げて、最後にぜんぶを甘酢あんでからめて仕上げます。

小林カツ代さんが「お弁当づくり秘訣集」のなかでさらっと書いて下さっていたこの肉団子がお安くできてボリュームもあり、子供の小さいころには大定番の重宝なメニューだったのを、久しぶりに思い出して懐かしい味です。

2017年 04月 16日

きのうは朝のうち、お洗濯ものを干していてもハナ歌が出るようなお天気だったのに、気がついたら音のするほどはげしい雨になっていて、「お花見に出かける人は要注意」という予報が大当たり。

明けてのきょうは、雨は上がって気温も高いものの、横なぐりの強い風が吹いて、いちめん花吹雪の日曜日になりました。

キャベツのスープとシャガの花_d0043225_2053349.jpgこの時季の庭仕事のひとつ「花山椒摘み」が気になっていて、少し摘んでみたのですけど、身体が思うように動かなくて、あとをsesentaにタッチ。よく花のついていた2本ほどを摘み終えて、さっそくにお酒としょうゆでサッと煮て保存用に。

山椒の木が生えているのは、もともとの雑木林の一部がうちの庭に取り込まれて残っているところで、何本かのコナラの木の下闇には、ちょうどシャガの花が満開になっています。

何度か書いていますように、この辺りが開発されようとしていたときに、何株か移し植えておいたものが、うちの一隅で、ときにはジャマなくらい増えてくれたもの。

きょうのように、お花見日和というより25℃をこえて夏日のような陽気には、このアヤメの仲間という、うす紫の花が初夏の風を呼んでいるようです。

なにやら仕事の関わりで、腸内細菌の本など読んでいるsesentaが、「腸によさそうなものを食べようか」というので、ちょうどたくさんあった春キャベツをきざんで、ダニエラ・オージックさんの「イタリア家庭の野菜料理」から「キャベツのスープ」を作りました。

ベーコンとニンニクを細かくきざんで混ぜ合わせ、パプリカ(粉)を加えてペースト状に。鍋にきざんだキャベツを入れ、ペーストをのせます。

オリーブ油、塩を入れ、水を注いだら、ふたをして30分以上、煮込みます。キャベツが柔らかくなったらパルメザンチーズを加え、さらによく煮て完成。

ベーコンの塩味だけで、十分のけっこうなボリューム。もうそろそろお役ごめんの灯油ストーブが、最後のひと頑張りで作ってくれました。日なたで動くと暑いけど、日陰に入るとすこし肌寒いような、そんな日にうってつけのスープです。

ピザ用の残りのトマトソースをつけたフライドポテト、小さなトーストもあって満足の週末ブランチ。このたくさんのスープはあと何日かテーブルに出そうです。