北海道オタク2人で行く2泊3日道央旅(2) (original) (raw)

前回に引き続き、北海道漢二人旅の様子を綴っていきます。

2日目、札幌を代表する観光地・**羊ヶ丘展望台**に寄り、The 北海道を体感。

道民の先輩も小学生以来だった(当時は良さが分からなかった)ため大喜び。

クラーク像の手が指さしているように見えるが実は手を広げているだけ、なんてこぼれ話もあったり。記念撮影している観光客全員指さしのポーズをやっているのが面白かったです。

レンタカーで札幌市域を南西に進んでいきます。南区に入ると、政令指定都市とは思えないほどの自然が広がり始めます。今走っている国道230号線札幌時計台付近から道南方面へ伸びる主要路線。道中には札幌の奥座敷である定山渓(じょうざんけい)温泉があります。函館方面への最短コースということで、遠回りで別料金がかかる道央道を避けて通る車で交通量は多めです。ただし、冬季は雪深い峠道なので逆に道央道を使用するのが無難。途中、中山峠で休憩です。

道の駅 望羊中山

〒044-0223 北海道虻田郡喜茂別町川上345

国道230号線を通るドライバーが必ずと言っていいほど立ち寄る休憩スポット。

あげいもといももちが名物。カウンターは常に人だかりができています。f:id:shidare225:20240731085115p:image

年間約30万本売り上げるあげいもは味変可能で、ソース、ケチャップ、あじ塩、チーズ、マヨネーズなど好きに器に盛って楽しみます。想像の1.5倍の大きさで戸惑い。あまりの美味しさに2つ食べてしまいました。

建物の「中山峠」の文字が中国っぽく感じるのは私だけでしょうか…?(笑)。

道民の定番イベントを体験でき、非常に大満足です。

札幌側は片側2車線あった230号線ですが、中山峠手前から片側1車線に。カーブがきつい箇所が多いにも関わらず交通量が多く車間距離が狭いため、冬季の走行は危険だなと感じました。遠回りでも、道央道で苫小牧側からまわるべきですね。

小雨混じる中、羊蹄山の区域を占める自治体である**喜茂別(きもべつ)町、真狩**(まっかり)村を通過し、ニセコへ。お目当てにしていたある牧場へ来ました。

www.niseko-takahashi.jp

〒048-1522 北海道虻田郡ニセコ町曽我888−1

さっきのあげいもが残っていますが、右から左へと片っ端から注文。

ソフトクリーム、シュークリーム(カスタードがこぼれやすいので注意!)飲 むヨーグルト、チーズタルト、チーズケーキ。f:id:shidare225:20240731085152j:image

セイコーマートで「京極の名水 ブラック珈琲」を買ってチーズケーキと一緒におやつにしようと先輩からの提案が。これがめちゃくちゃ相性が良く、「ナイスアイデア!」と高らかに叫びました。

今回はあいにくの天気でしたが、晴れていれば羊蹄山がきれいに見える最高のスポットです。ニセコというと富裕層や外国人がお金を出して楽しむ場所というイメージがつきまといますが、1000円程度で楽しめる名所も健在です。自社で一貫して作られる乳製品、風光明媚な自然を満喫できる髙橋牧場はリピーターになること間違いなし。ニセコを訪れた際は是非立ち寄ってみてください。ピザなどのランチ利用も可能です。

名残惜しいですが札幌へ戻ります。

かなり大粒の雨が続いていましたが、中山峠を越えたあたりから晴れ間が覗くように。

今じゃねえんだよ…」と思いつつ、せっかく天気が回復したので、ホテルに着いた後再び外へ繰り出してみることにしました。

すすきのから徒歩圏内の**中島公園へ。都心エリアながら自然を感じられる大き目な公園です。f:id:shidare225:20240731085302j:image近辺は札幌パークホテルをはじめとしたビジネスホテルが集中するエリア。また、近隣のZEPP SAPPORO付近は北日本一のヤ〇ザ事務所**の集積地だそう。

ただ、実際に出入りしている光景を見たわけではないので特段不安は感じなかったです。

すぐ隣の**豊平川**河川敷へ移動。札幌市民の憩いの場、東京でいう多摩川的な存在です。f:id:shidare225:20240731085226j:image

気温21℃、散歩したりランニング、サイクリングするのに最適。本を持ってきて読書なんかも楽しめそうです。しばらく何もせずぼーっと眺めていました。個人的に今回の北海道旅行一のハイライトです。

日が長くもっと散歩したいなと思ったので、地下鉄で**北海道大学**へ移動。

個人的には北大は観光地。学外の人間でも自由に出入り、散策ができます。

特に、10月中旬~下旬の紅葉は圧巻。札幌駅から徒歩圏内なのに十分な見ごたえがあります。

非常に敷地が広いので、札駅から行く場合、構内のセイコーマートを目安に折り返すと散歩にちょうど良い距離になります。

学生、一般市民、観光客が分け隔てなく歩いている(なかにはランニングしている)光景が好きで、目的が無くてもついつい来てしまいます。

別用で動いていた先輩とすすきので待ち合わせ、夜の部スタートです。

味噌ラーメンが食べたく、ラーメン横丁に行ったのですが日曜日ということもあり長蛇の列。あてもなく探していたところ、山岡家の味噌ラーメン専門店を発見。実は山岡家、初体験です。

こちらはガラガラだったのですぐに席に通され、生ビール片手に札幌の味を楽しみました。濃厚な味噌スープに中太のちぢれ麺が絡む。こってり系なので、豆板醤やニンニクを足してもっとパンチを効かせても良かったかもしれません。ミーハーな観光客なのでコーンとバターをトッピング。現地の人はあまりやらないようです。札駅エスタの「ら~めん共和国」がなくなった今、手軽に味噌ラーメンを楽しむならここかもしれません。

いつものノリで大盛りを頼んでしまい後悔。昼の爆食を消化しきれていない状況にさらに重なり、苦しいです。

こんな状態でも甘いものは別腹。札幌市民の飲み文化を体験していきます。

夜パフェ専門店 パフェテリア パル

北海道札幌市中央区南4条西2丁目10-1f:id:shidare225:20240718075128j:image

飲み会の後、ラーメン屋ではなくこのようなパフェ専門店に行列ができます。

こちらは有名店で3年前に一度行ったことがあるのですが、大人気で1時間待ちという状況。今回は比較的早い時間という事もあり、20分ほどで案内されました。

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店内はバーのような雰囲気です。「ピスタチオとチョコレート」をチョイス。

パーツ一つ一つに一切妥協していないというこだわりぶり。

おもわずこちらの背筋も伸びます。

その断りどおり、チョコレート、アイス、クッキーとどれをとっても大満足の味。

特にカラターナ(クレームブリュレのようなもの)がほろ苦く、パフェ全体のバランスを整えているようで好きでした。

セット料金ですが紅茶などのドリンクと一緒に頂けるほか、ウイスキーといったアルコール類も充実しています。

※この時テレビ東京の「ありえへん世界」の取材が入り、カメラに映りました。大したことは話していませんが、全国デビューするかもです。

昨日は日付を跨いでしまいましたが、今日は23時就寝。健全にすすきのを楽しみました。

3日目 最終日です。

先輩がセイコーマート以外の朝ごはんが食べたいというので、モーニングをやっている店探しスタート。すすきののホテルから徒歩1分のコメダをスルーして、大通、札駅へつながる地下自由通路を練り歩きます(この時なぜか2人とも財布を忘れてきてしまいました)。道中、札駅構内の駅そばがいいのではとなったのですが、営業時間外。北口の順喫茶モーニングがワンコインだったのですが、現金のみ。途中京王プラザホテルに夜も、朝食ビュッフェ3600円には手が出なかったです。

ずるずる北大まできてしまい、7:45よりやっているカフェに落ち着きます。

意図しない散歩でしたが、これはこれで良かった気がします。

ホテルに戻り荷物をまとめ、チェックアウトしていきます。浴場のロッカーが小さい、館内の動線が悪いなどの問題点はありましたが、すすきののど真ん中という立地は札幌を拠点に旅行する際重宝します。

車は北西に進路をとり、北大の左側をかすめながら新川通りを進みます。

札幌の副都心である**手稲**方面へ向かう片側3車線の主要幹線道路で、交通量も多いです。所々渋滞はありましたが、快調に進めました。

www.sapporo-park.or.jp

〒006-0829 北海道札幌市手稲区手稲前田591−4

写真を一目見た時から行きたいと思っていました。

ポプラ並木と水路、手稲山の光景が美しい公園です。紅葉したポプラと手稲山の冠雪が同時に見れる10月下旬~11月上旬がベストシーズンです。

札幌都心から車で来ると「新川駐車場」が手前に来ますが、展望ラウンジへ行く際は「東側駐車場」利用がおススメです。それくらいに広い公園なのです。

最寄りの駐車場からも、500m近く広大な敷地を歩いていきます。

肝心の景色ですが、あいにくの曇りで手稲山が完全に見えない状況。それでも、ヨーロッパの宮殿を思わせる大胆な空間使いにハッとさせられました。平日の午前中という事もあり、人はまばら。

ポプラ並木は美しいの一言。札幌観光で、複数ある都市公園を巡るのも結構ありなんじゃないかなとモエレ沼公園を筆頭にクオリティが頭一つ抜けているので、王道の観光に飽きたら是非トライしてみてください。f:id:shidare225:20240720114043j:image

前田森林公園をあとにし、札樽道新川ICから高速に乗ります。

札樽道札幌西IC~道央道札幌南ICは均一区間で、距離に関わらず420円(休日290円)が徴収されるちょっと珍しい区間3日間お世話になった大好きな札幌とここでお別れです。感傷に浸ります。

フルで高速を乗り通しても途中下道を使っても所要時間に大差がないので、途中千歳ICで降り、国道36号線で太平洋沿岸の町、白老を目指します。

道中苫小牧まではトラックが多く渋滞気味。苫小牧市街地もすぐに信号にひっかかり一番運転していてしんどい区間でした。しかし、その後の雄大な太平洋の光景は格別。

車の流れが少なくなってきたなーというところで札幌から約90㎞、ウポポイ~民族共生象徴空間~へ到着。北海道の先住民である**アイヌについて理解を深める施設**となっています。予備知識ゼロなので、全てを吸収する勢いで楽しみたいと思います。f:id:shidare225:20240731085354j:image

ainu-upopoy.jp

北海道白老郡白老町若草町2-3-2

最初に訪れたのがアイヌ語の発音に触れるブース。

唯一知っていた「イランカラプテ」(こんにちはの意)をはじめ、「イヤイライケレ」(感謝)、「ヌプリ」(山)といった言葉を画面に向かって発声すると映像が出現するというシンプルなものですが、正しい発音でないと反応してもらえず、なかなか難しい。でも、全く新しい体験にドキドキしました。

続いて、映像鑑賞。大英博物館を始めとした諸外国の研究員や大学教授のインタビューをひたすら流すというものでした。特にヨーロッパ圏では、アイヌに関する収集品の数によって博物館の権威性が決まると知り、驚きです。どうも、江戸時代に長崎を訪れたシーボルトによって北方研究がスタートしたそうです。日本と同等かそれ以上の熱量で英語圏アイヌ研究が進んでいることは想像すらしていませんでした。

ホールへ移動し、子供向けの短編アニメを2本見ていきます。人間以外のすべての生物・事象に「カムイ」(=神)が宿るとするアイヌ独自の考え方を学ぶことができます。鹿も山も川もカムイなのです。そのまま、北海道各地に伝わる舞踊を見学。特に鶴の飛来をイメージした「鶴の舞」が気に入りました。f:id:shidare225:20240731085435j:image

少しづつアイヌ文化に相容れる私。

小学生の時に存在を知った際は「よくわからない怖いもの」でしたが、やはりきちんと学ぶと親近感が湧くもの。3時間ほどの滞在でしたが周り切れていない展示もあり、もう一度時間を作って訪れたいなと思うようになりました。

アイヌの2大聖地として、白老と同じ胆振(いぶり)支庁に属する平取(びらとり)と道東の阿寒が挙げられますが、より厳格なのが平取。観光客が声をかけても見向きもされないといいます。阿寒の方は逆にウェルカムな雰囲気で、交流を楽しむなら断然阿寒がおススメです。

もっとも、現代のアイヌ民族は我々同様に洋服を着て、同じように冷暖房が効いた住居で生活をしています。伝統的な衣装をまとうのは行事の時のみ。見た目ではアイヌかどうか分かりません。

30年近く生きていて初めて少数民族の実態を生身で感じることができ、それだけでもウポポイに来た価値がありました。f:id:shidare225:20240731085516j:image

名残惜しいですが、白老、そして北海道とお別れの時間です。

苫小牧から森の中へ入り、支笏湖通りから新千歳空港を目指します。

ガソリンをいれ、レンタカー屋でシャトルバスの待ち時間もあり、保安検査場についたのは手続き締め切り10分前。早めに空港INしてグルメ巡りをするはずが、毎回叶いませんね(笑)。2泊3日心ゆくまで北海道を満喫ことができ、「このまま永住できないかな」という思いに駆られます。地元横浜の次に思い入れのある、第二の故郷のような場所になってきました。

今回は道民である先輩と周ったので、内地の人が知らないようなコアな情報がダイレクトに入ってきます。一方、先輩が知らない地名を私が補完するという互いにWINWINな旅行でしたね。また来年以降になりますが、よりコアな道東や道北を攻めていければと思います。

長くなりましたが、前編・後編と読んでくださりありがとうございました。