告発 税理士試験が抱える10の問題 (original) (raw)

この広告は、90日以上更新していないブログに表示しています。

これまで、このblogで調査・発表してきた内容を簡潔にまとめました。税理士試験でこれらの問題が放置されていることは、私は大変な不公正なことだと思います。直ちに改善すべき問題ではないでしょうか?

目次

告発

1. 税理士試験は数多の問題を抱えています。

1. 試験問題に不備がある。

税理士試験では、矛盾する資料や作問ミスにより正解が特定できない不適切な問題が繰り返し出題されています。平成28年度(第66回)の法人税法では、計算問題に少なくとも8題の誤りがあり、受験者は混乱に陥りました。予備校による講評でも「解答不能」「別解多数」と指摘されています。(別紙参照。)*1

2. 試験委員が一人で作問から採点までを担当している。

全11科目に対し、試験委員は毎年21名任命されていますが、税法科目については各科目1名又は2名(第一問と第二問を分担。)です。公表された情報や試験委員経験者の証言を総括すると、担当する科目の問題作成から採点までを、実質的にたった一人で行っており、他の委員との意見交換もないそうです。試験問題の第三者によるチェックも行われておらず、このことが問題の不備を生む原因と考えられます。*2

3. 模範解答が公表されず、採点基準が不透明。

模範解答が公表されません。採点基準もわかりません。不備や解釈により、正解が判然としない問題があっても結局何が正解とされたのか、最後までわかりません。例えば平成28年度消費税法の試験委員は、一人で8,508人分の答案を、約2ヶ月かけて、本業の傍ら、採点したはずですが、その試験委員の考える正解が妥当であったのか誰も検証できません。このような不透明な国家試験は他にありません。*3

4. 受験者の得点が開示されず、どこが不正解かわらかない。

受験者には、「合格」か「不合格A/B/C/D」の大雑把な評価しか開示されず、どの問を間違ったかも全くわかりません。予備校の評価による自己採点では合格確実となった者が不合格となる(又はその逆の)例も聞かれ、採点の誤りを指摘する声もありますが、確かめようがありません。実力は十分である受験者が不合格となり、これ以上何を対策したらいいのかと悩み、受験の継続を躊躇する例も少なくありません。*4

5. 試験に関する情報開示が著しく閉鎖的。

例えば司法試験や公認会計士試験、行政書士試験では、試験問題、計算問題の正答、論述問題の採点の指針、受験者の得点分布、順位が公式サイト上で当然の如く公表されています。第三者が試験の妥当性を検証できることが重要だからです。しかし税理士試験では、これら一切を行っていません。法律に基づく、採点前の答案用紙と得点の開示請求に対しても不開示の処分をしました。*5

6. 合格基準60%を定めた法令に違反している。

税理士法施行令第6条には、合格基準は「満点の60%」と定められていますが、これは全く無視されており、税法科目は上位10%程度に入ることが合格の目安と言われています。必ずしも合格基準が60%である必要性は感じませんが、実際の合格基準を公表すべきであり、違法状態を公然と続けていることは問題であると考えられます。*6

7. 杜撰な試験の運営、多数の不手際が報告されている。

過去には、試験問題と答案用紙が全て広げられないほど机が小さいものであった会場がありました。他者の不正行為を試験官に指摘したのに何も対応しない不適切な行為もありました。厳密に行うべき試験で杜撰な運営が多数報告されています。平成29年度大阪会場で、試験時間外に記入させるべき受験番号を試験時間中に書かせる不手際があり、問題の公表と対応を文書で要請(別紙参照。)しましたが、完全に無視されており、隠蔽と呼んでいい状況です。*7*8

8. 国税庁は問い合わせに一切答えず、改善の兆候がない。

国税庁には、上記で指摘した問題に関する苦情や問い合わせが多数寄せられているにも関わらず、一切対応しない方針を貫いており、問題の公表も行わず、改善防止策の発表もしないので今後も改善される兆しがありません。他の試験であれば問題を謝罪し、報道発表を行っているのが当然と考えられるレベルの問題です。*9

9. 科目合格制による試験の長期化と受験者の漸減傾向。

税理士試験が科目合格性であることと、過度の競争が行われていることから、5科目取得までの平均年数は8.6年(東京税理士会2009年の調査)となっています。その間の受験者の経済的負担は小さくありません。受験者数(延科目数)は、平成18年度の80,662人から平成29年度は45,462人へと急減少しました。この急減は、試験の長期化による負担感と上記問題点が受験者に知られてきたことと無縁ではないでしょう。*10

10. 税理士会も問題を直視しようとしていない。

受験者の急減には税理士会も危機感を感じており対策に乗り出していますが、その方策は全くの見当違いです。事実として、修士号取得による試験免除や、公認会計士試験を経て、新規に税理士登録する者の数は減っていないのです。(別紙参照。)税理士の不人気故ではなく、上記の不合理性故に試験から撤退する人が増えているだけです。税理士会に対しても繰り返しこの点を指摘していますが、問題から目を背け対応しようとしていません。*11

2. これまでに行った問題提起と今後

私は、会計事務所に勤務しながら税理士試験を受験している一個人です。平成28年度の試験後に、これは社会に訴えて解決すべき問題だと考え、活動を始めました。

2. 試験の改善を要望する署名運動

Change.orgサイト上で、「私たちは、税理士試験の適正化を要望します」というタイトルで署名を募集しています。税理士試験受験生・合格者、税理士、予備校講師等を中心に、平成29年12月25日時点で179人の賛同者が集まっています。*12

3. 国税庁に対する開示請求・審査請求

税理士試験の得点や答案は本人に開示されるべきものであり、開示請求・審査請求を行っています。しかし、国税庁の処分を妥当とする不当な決定が続いています。*13

4. 税理士会・マスメディア等への告発

国税庁・国税審議会、税理士会、マスメディア等へ問題を訴えてきました。

5. 試験の改善を訴える訴訟の提起

最終的な手段としては訴訟を提起する他なく、弁護士に相談しています。請求原因としては、①上記の施行令違反を理由とした国家賠償請求、②上記の開示請求の不開示処分取消請求です。